宮本常一/日本人を考える
宮本常一については、全集を買っているので、基本的に単行本は買わないようにしているんだけど、この本は対談集ということで、つい買ってしまった。内容は、今の風俗にそぐわない部分も多々あるが、実に面白い。
私が彼を評価するのは、「ものをいう民俗学者」という点だ。離島振興法など、彼によって助けられた日本の地方は少なくない。何故最近の学者達は政治の世界から離れようとするのか、宮本常一を読んで彼のそういった行動力を尊敬すると共に、最近の知識人のふがいなさを同時に批判したくなる。
日本人を考える/宮本 常一