ディーゼルエンジンに復権の兆し
ディーゼルエンジン復権の兆しだそうだ。きちんと対策されたディーゼルエンジンが復活するならともかく、中途半端なディーゼル車が都内に増えて、また排気ススだらけになるのはイヤだなぁ…と思う。
最近…というか、もう大分経っている気がするが、ヨーロッパではディーゼルエンジンが流行していて、トラックなどの商用車以外でも、ベンツやBMWなどもディーゼル仕様をラインナップしている他、Audiなどはディーゼルエンジンを搭載したレーシングカーで、ル・マン24時間レースを制したりしている。そう、環境大国(って言い方も怪しいが)のドイツでは、ディーゼルエンジンが新しい技術を持ったエンジンとして迎えられているのだ。
では、ディーゼルエンジンのメリットは何か、ここで軽くおさらいしてみる。まずはスロットルが存在しないことにより、ガソリン車のようなスロットルロスが存在しない。耐ノッキング特性に優れるので(ディーゼル燃料は発火点が高い)、ガソリン車では考えられないくらいの高圧縮比を実現できる…つまりトルクが高い。そしてそれらの特徴のおかげで、ガソリン車に比べて燃費がよい。
逆にデメリットは何かというと、まずは排ガスの問題。これは空気が圧縮されたシリンダーに燃料を入れる際に、一部の燃料がきちんと燃え切らずにススとなってシリンダー外に排出されることによるもの。それと高圧縮比を実現するために、エンジンそのものをガソリン車より頑丈で重く作る必要があり、それはエンジンの効率に影響してくる。その為、低速域では先に記述したディーゼルエンジンのメリットがデメリットを上回るので、燃費はガソリン車よりも良くなるが、スロットルロスを無視できる全開状態に近い領域では、ガソリン車よりも燃費が悪くなる。他にも色々あるが、主だったところはこんな所だろうか。
ちなみにガソリン車のスロットルロスに真っ向から取り組んだエンジンとして、ミラーサイクルエンジンがあるが、こちらはさっぱりと技術革新が進んでいないみたい。
それらの特徴についてはさておき、私達非営業ドライバーにとってディーゼルエンジンが気になる点は、やはり排ガスの問題だろう、特にディーゼル車がまき散らす黒いススについては酷いモノがあるからね。それらが改善できていれば、ディーゼル車が都内を走り回っても特に文句はない。その排気ススを削減させる決定的な技術がコモンレールと呼ばれる新技術。これは従来ディーゼル車の燃料供給システムを改善したモノで、簡単に説明すると、シリンダー内に燃料を注入する前に、あらかじめサブタンク…みたいなモノで混合気(ディーゼルだって、燃料を液体のままシリンダーへ注入しているわけではない)を高圧に圧縮し、高速でシリンダーに吹き込むというモノ。これによってシリンダー内の燃焼を最適化させ、黒いススとなる燃えかすを発生させずにきちんと注入した燃料を完全燃焼させる。つまり、燃費も良くなるという技術。これにきちんとした新型触媒を装着すれば、ガソリンエンジンを上回るクリーンな排気を実現させることも可能になる。現にヨーロッパでのディーゼル車は、そういった位置づけにある。
いや、特に何を言いたいわけでもないんだけど、最近ヨーロッパのディーゼル車が環境に優しいらしい…といったイメージが先行しつつある割には、きちんと理由をまとめてあるニュースソースが見あたらない気がしたので、ついここに書き殴ってみた。この概略を読んで興味を持った人は、各自きちんと信頼に値するソースを当たってほしい。
ああ、ついでに補足すると、全開走行が多いレースの現場でディーゼル車がガソリン車に勝つということが、如何に凄いことかというのも理解してほしいなと。Audi万歳(笑)!
コメント
ヨーロッパと比べて硫黄が、ってカキコしようと思ったんですが、その前にちょっと調べたら(笑)、いつのまにか日本も低硫黄化されてたんですね。
以前、喫煙人口は減っているのに肺ガンは増えていて、そのカーブはディーゼル車(トラックだったかも)の増加カーブに比例しているという記事を読んだ記憶がありますが、出典が思い出せないので真相は謎です。
一昔前は、デ○カやパ○ェロの後ろは、思い切り避けてました。良くあんなの走らせてるよね。
投稿者: チェリー | 2006年08月21日 13:54
私は3年前までディーゼルのデリカその前はパジェロに乗ってました
確かに運転していてアクセルを踏み込むとルームミラーに写るもうもうの黒鉛に後続車は大迷惑だったと思いますよ
ディーゼル車規制の話題が出た時即車種変更しましたよデリカを下取りして貰ったが迷惑がられてしまいました
今時中古のディーゼル車売れませんからってね
経済的な事もありホンダのモビリオを買いましたが燃費がすこぶる良い
リットルあたり16キロはコンスタントに走るし小型ボデイでも7人乗れるから
ちょっとしたグループドライブにもってこいです
投稿者: ピーコ | 2006年08月21日 16:17
ディーゼル燃料は引火点が高く、着火点(おそらく発火点と同意)が低いため、スパークによる引火ではなく、自己着火による燃焼ができます。
ノッキング耐性が高いのは、混合気を用いないためです。
レース規定とはいえ、ディーゼルの加給圧をもっとあげると面白そうですね。
投稿者: hasumi | 2006年08月22日 08:27
すいません一部紛らわしい書き方をしてしまいました。
「ノッキング耐性が高いのは、混合気を用いないためです。」を、
「ノッキング耐性が高いのは、混合気をシリンダ内で圧縮せず、燃焼タイミングにあわせて燃料噴射するためです。」に訂正します。
投稿者: hasumi | 2006年08月22日 10:25
確かメルセデスがこの秋、新ディーゼルを国内投入だったですよね。国内メーカもつくりゃええですな。
わたし、まっかちんの旧掲示板に○菱、ホ○ダはIQ(EQだったか)が低いと書いた記憶があります。
今、デ○カのディーゼルです。
まことにすんません。
投稿者: 頼モー。 | 2006年10月30日 18:56