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▼2006年10月01日

長野へ

 週末の土曜日は、長野方面へ出かけてきた。

061001-01.jpg 事前の天気予報ではあまり天候がよろしくない…と言われていた9月30日の土曜日。まだ薄暗い関越自動車道を渋川伊香保まで走る。そこで高速を降り、まずは榛名山へ行くというのが私のお約束…。湖畔でトイレ休憩をした後、持参したお弁当のおにぎりを食べて朝食に。おかずとして醤油につけて焼いてある(?)ウインナーが出てきて、なかなかおいしい。なんかお弁当って感じだな、ちょっと懐かしい。
 朝の6時前だというのに、湖畔にあるおみやげ屋のおばちゃん達が「お土産あるよ、お食事できるよ」とうるさい。商売熱心なのは分かるが、こういった客寄せ行為は、観光地の価値を大いに下げていると思う。
 そんなこんなで軽く腹ごしらえをした後は、榛名山を吾妻渓谷方面へ下る。天気は雲は多目だが、かなりクリアな青空で、朝日がまぶしい。そして国道145号線を草津方面へ向かう。

 草津市内には朝の7:30時頃到着。とりあえず温泉…といいたいところだが、ここはグッと我慢して、同行した人が湯畑を見たことないというので、車を止め湯畑を歩いて一週する。そしてベンチで一休み後、毎度お馴染みの国道最標高地点、渋峠へ向かう。

 当日の白根山、渋峠のルートは、やや空気の透明度が低かったが、爽やかに晴れ渡っていた。私自身も、山に全く雲がかかっていない、こんなに山肌全体が見渡せる朝は初めてかもしれない。そして、国道292号線は、白根山を越えた辺りから、路肩で三脚を立て風景写真を撮っているカメラの人が何人もいた。綺麗な風景なので写真を撮りたくなるのは分かるけど、クルマには注意してね。私も渋峠直下の広場に車を止め、持参した一脚を立てて写真撮影。日差しは強かったけど、50-200mm+EC14で望遠側を撮るには、やはり手持ちだときつい。換算560mmの超望遠撮影になるしね。
 適当に撮影を楽しんだ後、いよいよ本日のメイン目的地、横手山へ向かう。まず渋峠ドライブインに車を停め、そこからリフトで山頂へ。ここで景気よく往復券を買ったのだが、後に後悔する羽目に。

061001-02.jpg 駐車場からリフトで15分くらい。意外と長い乗車時間を終えるとそこは横手山山頂…といっても、なんだか公園みたいな感じであまり山頂といった趣ではない。とりあえず事前に下調べしておいた山頂ロッジで軽食を。噂によるとこんな場所なのに自家製でとってもおいしいらしい。日本最標高の自作パン屋さんかな?同行者はロッジ店内に座っていたのだが、私は外にテラスがあるのを発見して陣取る。気温はちょっと低いかもしれないが、日差しが強いし風もほとんどないのでなんだか暖かい。同行者もテラスに呼んで、素晴らしい景色を堪能しながらパンとコーヒーで軽食を。ちなみに写真下のベーコンが載っているパンは「焼きたて」というので買ってきたのだが、景気よくかじると中には立派なタマネギが…。吐きそうになったが我慢して飲み込んだ。それ以上食べられないので、同行者のお腹に処分をお願いした(笑)
 それからしばらくすると、別なリフトからツアー客のおばさん達が大量に運ばれてきたので、山頂広場の雰囲気はいきなり悪化。仕方ないので私達はその喧噪から逃れるために山頂を後にすることにした。ただ、このままリフトで降りては面白くないので、帰りは歩いて山を下りることに。あ~あ、リフト券片道分損しちゃった。

 山頂にあるルートの見取り図を見ると、下りの道は山道なのかな?と思っていたけど、舗装された細い車道だった。勿論一般車両は通行止めではあるが、ちょっと物足りないかな。ま、今回は私1人じゃないのでこれでいいのかもしれない。ただ、道は良くても付近には人影は全くないので、山らしい静寂な雰囲気を味わう事ができた。二人きりなので、普段人前であまり話せないこと、仕事のこととか人生のこととか、私にしては珍しく色々話ながら歩いていた気がする。最近色々あったので、私自身も人に話を聞いてもらうことに飢えていたのかもしれない。

 そんなこんなで、歩いて40分くらいかな。駐車場に到着。さて、メインの目的は終わったしこれからどうしようかなと思ったんだけど、話し合いの末、長野県側、小布施まで下ってそこで蕎麦を食べようということに。早速渋峠を長野側、志賀高原方面に下る。

061001-03.jpg 途中の志賀高原には、綺麗な沼や湖が点在していて、場所によってはもう紅葉が始まっているところもあった。そんな沼を見つけてはクルマを停め写真を撮影したりしながら峠を下っていった。こんな天気のいい日、写真撮影に繰り出す人は多かったみたいで、あちこちで三脚を立てて写真撮影にいそしんでいるカメラの人が沢山いた。中には進入禁止エリアに女連れで入って、紅葉をバックにポートレートなんてしゃれ込んでいるバカもいたが(超望遠で証拠写真を撮ったのだが、公開は控えよう)、概ね皆さん礼儀正しく撮影していたみたい。ただ、上でも書いたが車道に三脚の足をはみ出させるのは止めよう。あんたの大事なカメラ、あるいはさほど大事でない命が壊れてしまっていい、というのなら止めないが、にしても、何か起きてしまった場合、ドライバーの方がかわいそうだ。
 その後中野市付近まで降りてから、相変わらず素直に国道に入らず、適当な裏道をくねくねしながら小布施へ向かう。途中リンゴ畑の中を走る長野電鉄で、営団地下鉄から払い下げられた旧日比谷線の車両が走り抜けていくのを見たりした。

061001-04.jpg 寄り道ばかりしていたので、小布施に着いた時間は13:00を回ってしまっていた。行楽シーズンで天気がいい土曜日だったので、市街中心地は大混雑。駐車場にクルマを入れるのも大変だった。結局メインストリートを一本裏に入った個人経営の駐車場を利用したのだが、ここは終日料金が300円で、裏手とはいっても丁度小布施の雰囲気がいい小道を経て中心部に入る事ができる場所にあるため、結果としてはいい場所だったと思う。
 さて、早速蕎麦を食べようと思ったのだが、こちらについては下調べをしていないので、適当に賑わっていそうな蕎麦屋さんに入る。入ったのが富蔵家という比較的中心部にある蕎麦屋さん。食べたモノは写真にある田舎蕎麦。結構量が多い上に蕎麦の香りが漂って実にうまい。一緒に出てきたわさびも、少量つゆに浸すと「ツン」と鼻を指しておいしかった。同行者はかき揚げの天ぷらを注文していたが、よくあるぼってりしたかき揚げではなく、薄くさらっと上げてあるかき揚げだったので、タマネギさえ入っていなければ私もつまみたかった(笑)

 食事後は、適当におみやげ屋さんを見て回ったり、同行者は栗おこわを買ったりしながら市内散策を楽しんだ。さて、そろそろいい時間だし帰りますか。帰る前に駐車場正面にあったカフェギャラリー・ジャンベというお店で一休み。香りの強いアイスコーヒーを飲みながらしばしマターリする。

 帰りはきた道をそのまま引き返して、途中草津で温泉につかる予定。渋峠を抜け白根山駐車場でトイレ休憩、そして軽く近くにある沼を散歩したら空が暗くなってきた。気温が急速に下がる。さあ、いよいよ温泉であったまりましょうかね!
 草津に向かう途中で山肌から硫黄分が吹き出している辺りを走行中、ふと同行者が「昔安達太良山を一緒に歩いていたとき、煙が出ている方に下っていこうとした私を『行くな!』といって怒鳴ってくれたよね。」と言った。私は「そんなこと言ったかな?」と答えたのだが、どうやら普段大声を出したり怒鳴ったりしない私が大声で怒鳴ったのが珍しく、それがずっと印象に残っていたらしい。確かそれからひと月かふた月後に、そこの温泉ガスで、登山者の大量遭難が起きた。ググってみたら1997年のことだった。その時はニュースを見てビックリしたと言っていた。
 私はそんな昔のこと覚えちゃいない。でも…なるほどな、自分の存在というのは、自分が思うより大きいというか広いものなんだなと改めて思った。もっともこれは自分だけではなく、全ての人が自分自身で思うよりも、自分というのはちょっぴり広いモノなのかもしれない。

 そんな話をしながら草津市内に入ったのは夜の19:00頃。草津マニアの私がお勧めする温泉は、やはり湯畑横にある外湯だろう。草津市内には無料で入れる外湯が数カ所点在しているが、有料温泉を含めた中でここが一番温泉成分が濃い気がするし、更に湯も熱くて実に温泉っぽい。草津一番のお勧めだと思う。

061001-05.jpg まだ時間が早いので、中は結構人でごった返している。そんな横をサッと打たせ湯を浴びてから湯船に滑り込んだ。いや~熱い熱い。普段お風呂の設定温度を42℃にしている私でも、熱くて長時間は耐えられない。少し暖まってからお湯からでて体を冷まし、また入るのを3回繰り返して外に出る。外の気温は結構低いはずなのだが、温泉のせいで体はポカポカとしていた。しばらく外で体を冷ましていると、同行者が出てきたので、また湯畑を一回りしてからクルマに戻った。

 その後、車内で用意していたお弁当の残りを食べてから、一路東京へ。特に寄り道をするでもなく、淡々と草津の山を下り、渋川へと向かい、関越道を驀進して東京へと戻ってきた。なんだかんだで私が家に着いたのは23時頃だったかな。意外と早かった。
 今回のドライブはアウディで行ったのだけど、出発前に満タンにした燃料が、家に着いた時点でメーター半分を少し切った辺り。ドライブコンピューターは、まだ350km走行可能だと示していた。MGFもそうだけど、外車ってなんだか燃費いいよな。国産車も見習って欲しい。

 家に着いたら、考えてみれば寝ていない自分を思い出し、サッとシャワーで温泉成分を洗い流してから、ちなと遊ぶのも忘れて泥のように眠ってしまった。

OLYMPUS E-1 + Zuiko Digital 14-54mm F2.8-3.5
OLYMPUS E-1 + Zuiko Digital 14-54mm F2.8-3.5
RICOH GR Digital
OLYMPUS E-1 + Zuiko Digital ED 50-200mm F2.8-3.5 + EC-14
OLYMPUS E-1 + Zuiko Digital 14-54mm F2.8-3.5
OLYMPUS E-1 + SIGMA 30mm F1.4 DC EX/HSM

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