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▼2006年10月02日

AUDI A4

061002-02.jpg たまにはこっちのクルマのことも書いてみる。我が家はアウディを3台乗り継いでいる。その中で一番長かったのがシルバーの80 2.0E。形式で言うとB4というモデル。こちらは13年12万キロ位乗った。故障はそこそこしたが、かといって国産車に比べて壊れまくった…という程でもなく、手放すときは普通に「いいクルマだったね」と家族で言い合いながらお別れできたので、ファミリーカーとしてなかなか良いクルマを演じてくれたのだろう。
 このB3系Audiの特徴は、矢のような直進性。その代わりコーナーを攻めても面白くないという、至ってファミリー向けな特性を持っていた。この頃からベンツBMW、また国産セダンは「スポーツ性」を売りにした、コーナーを攻めれるクルマを売り出していたが、ハッキリいってガキっぽいと思う。それにスポーツ性っていっても、大半のセダンはさほどコーナリング性能が高いわけでもなく、たまに山道で煽られた時など、つまらないながらもこのAudiで逃げると、全然付いてこれないようなクルマばかりだった。スポーツっていっても、バネを切ってストロークを縮めて車高を低く…といったセダンばかりだったからね。公道できちんとストロークしない足回り持ってくるなんてもう論外。この点を見ても、日本の…いや世界中一緒だが、スポーツセダンというジャンルがガキっぽい世界でしかない事が分かるだろう。

 そんなこんなで、我が家で次に買ったクルマがAudi A4。このクルマは自動車ジャーナリズムの評判が大層良くて、実際購入前に試乗してみても、今までの80とは車格が全然違うといった趣。当然走りも素晴らしく、評論家の人達は「FFのクセをうまく消していて、山道でも楽しいハンドリング」みたいな評価をしていた。
 ただ、私的には実際乗ってみると「ちょっと待てよ」といった感じ。確かに以前のAudiと違って、コーナーを攻めてもそこそこ楽しいし、ハンドリングもそれなりにクイックだったりするが、これはAudiじゃないだろうというのが正直な感想。私にとってのAudiの魅力とは、高速道路をひたすら真っ直ぐに走り抜ける操縦性で、その為にはコーナリングの楽しさなんてガキっぽいファクターは正直いらなかった。大体家族を乗せる為のセダンで、ドライバーをやる気にさせてどうする。やる気になりたいのなら別にスポーツカー買えよ!と思うのだが、スポーツセダン好きな人達って、別にスポーツカーの軽い爽快感を望んでいるわけでもないんだよね。ひたすら重くてでかい物体が、アクセルをちょいと踏むだけでどかーっと加速して、タイヤのグリップに頼り切ってズリズリいわせながら鈍重にコーナーを曲がることが好きで、それが“スポーツ”だと思ったりしているから。全く持って私の理解の範疇外だわ。
 話がずれたが、私としてはいまだにこのA4が、時代の要請とはいえややスポーツ向きの味付けをされているのにちょっと違和感を感じている。

 以前はAudiに乗っている人達というのは、意外とマナーが良さそうな人ばかりだったのだが(自分を棚においてます)、最近ではよくアヴァントボディのAudiが、バカみたいなスピードでかっとびながら、クルマの列をくねくねかわしていくといった光景をよく見るようになった。新たにスポーツ性を持ったAudiというのは、この手のバカオーナー共のターゲットになってしまったんだな、と思うと、なんだか時代の流れを感じる。

OLYMPUS E-1 + Zuiko Digiral 14-54mm F2.8-3.5

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