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▼2006年10月26日

トンマッコルへようこそ

 「トンマッコルへようこそ」という映画があるらしい。まあ、映画自体にはさほど興味はないのだが、その映画の宣伝でジブリの社長だか誰だかの鈴木敏夫がコメントしていた、「偉大な指導力の源はたくさん食わせること」という言葉が印象に残った。

 私の持論として「世の中の紛争、宗教戦争などの根本的な原因というのは結局食糧問題でしかない」というのがあり、機会がある度にこれらの持論を展開するのだが、どうも皆さん納得してくれない事の方が多い。まあ、私の持論なんて別に理解してもらう必要もないんだけど、それでもこの話に納得してくれない人の意見を聞いてみると「宗教問題は根深い」「民族紛争は根深い」故に単一民族(ではないのだが、一般論としてここではそれを前提にする)である日本人にはこの問題を理解できない、という話が多い気がする。

 勿論、世の中には複雑な問題は沢山あるし、日本人の我々には実感として理解しにくい問題というのもあるだろう。でも、だからといって「日本人には理解できない」というのは、単なる思考放棄としか思えない。

 何故宗教問題が殺し合いにまで発展するのか、民族紛争をしなければいけない訳は何か、私も全ての事例を知っている訳じゃないけど、でも私なりに考えてみると、やはりその根本には貧富の問題、つまり如何にたくさん食べることができるか、というプリミティブな欲望が埋まっていることがほとんどじゃないかと思う。欲望の段階やレベルにも色々あると思うが、基本的には、食べることと生きることに苦労していなければ、誰も戦争なんて不経済な事はやりたがらない筈。

 だからこそ私の説が正しい…なんて事はいうつもりはない。ただ、世の中の出来事をこういった視点で再確認してみれば、いままで見えなかった複雑な問題も、ある程度見えてくる部分があるのではないかと、そんなことをふと考えてしまいました。

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