モノクロームエフェクト
ふと思ったのだが、私のデザイン原点…というと大げさだが、デザインをしていて一番楽しいと感じるのが、モノクローム、いや、黒と白の2色デザインだったと思う。
また、作品として感銘を受けるケースは、モノクロ2階調のデザインが多い。きちんとしたタイポグラフィーで組まれた、ややインクの盛りが多目の美しい作品を眼にしたときなど、もうそれだけで、ある種のエクスタシーすら感じる。ちょっと変態的かもしれないが…。
そのため、AD FlASHなどを見ていても、巻頭を過ぎた新聞広告コーナーが大好きで、いつもそちらのほうを重点的に見てしまう。やはり日本語って美しいなぁ…と思うひととき。
しかし、最近のデザイナー達、あるいは最近のデザインワークを見ていると、今の時代はこういった感性を持つ人が少なくなったのかな?…と実感できて、ちょっとさびしくなる。
肉筆、写本から活字、写植、そしてポストスクリプトフォントになり、更に今ではモニタ越しに見る72dpiの文字が主流になりつつある。この流れを否定するつもりはないが、趣味的な要素としての文字の美しさは、発展とともにどんどん失われつつある気がする。仕方ないけどね。