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▼2007年03月12日

犯罪発生率

 近頃凶悪犯罪が増えた、犯罪の低年齢化が進んでいる、治安が悪化している…。マスコミによってこれらの論説が毎日のように流され、私達も何となくそんな風に信じてしまっているが、それらについて、とりあえずの一次資料であるといってもいい「犯罪白書」を調べると、実は世の中の流れは全く逆である事がわかる。

 その犯罪白書でも、毎年の犯罪数の推移を、単純に件数で比較して、それについて何パーセント減ったか増えたかという解説をしているので、ちょっとわかりづらいかもしれないが、日本の人口は戦後ほぼ一貫して増えていて、そして犯罪発生件数が実質横ばいであるという事は、割合として犯罪が減っているという事でもある。つまり、数字だけ見ると、日本は戦後一貫して犯罪が減り続け、治安も良くなっている社会なのだ。

 更に、最近の犯罪件数は、近年まで犯罪とは扱われなかった件数も含まれている。例えば最近いい加減な裁判で話題の「痴漢」など、10年20年前では、よほどの事じゃないと、犯罪として検挙されなかった筈である。そういった「犯罪として検挙される」分母が増えている状況を加味しても、日本の犯罪は減り続けているのだ。これはどう考えればいいのだろう。

 そして、この流れと逆行するように、世間のマスコミは年々凶悪化する犯罪と治安の悪化を叫び、その結果、世論は犯罪の厳罰化や少年法の撤廃などを望むようになった。

 でも、それは正しい事なのだろうか?
 世の中は少しづつ良くなってきているのに、この上時代と逆行するかのごとく、厳罰化の流れを推し進めていっていいのだろうか?

 そして、そういう観点からこの問題を考察しているメディアはあるのだろうか?イメージを煽る報道にみんな洗脳されているだけなんじゃないだろうか?私は、ちょっとそんな風に思ったりもした。

 特に結論がある訳じゃないので、あしからず。

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コメント

「ロジスティック・シンキング」という研修を昨年受講し、この手のロジックを例題に演習したことを思い出しました。
鵜呑みにしちゃいけない!って、良い勉強になりました。
常に「え?そうかな?」と疑うのは大事ですね。。。

>ロジスティック・シンキング
 おもしろそうな研修ですね、どんな内容だったのでしょうか。

全てにおいて疑いを持つ…というのも疲れちゃうんですが、どこかポイントを押さえつつ、常に疑問型…というのは大事ですよね。

犯罪の発生率については確かに減少しているデータとなるし、凶悪性も減っているかもしれません。
ただ、マスコミなどの論調については、世の中がより安全な社会を欲しているためかもしれません。
昔は鍵かけて外出なんてしませんでしたが、今はとても気にしてしまいます。
犯罪減っているのだから、防犯のストレス減るはずなのに。
こうやって考えるときりが無いですね。

確かに、防犯というか、犯罪に対するストレスは増えていますね。
油断ならない社会になった…という点では、確かに潜在的な治安は悪化しているといえるかもしれません。

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