NIKKOR-S Auto 1:1.4 f=50mm Nippon Kougaku Japan
アホみたいな話だが、Auto Nikkorの50mmF1.4は二本持っていて、うち一本は前玉がキズだらけ。もう一本は、レンズの状態も結構綺麗で、ややヘリコイドのオイルが抜け気味だけど、一応設計値通りの性能に近いのではないかというモノ。
今日はその「綺麗な方」を持ち出してみたんだけど、E-410のファインダーで、50mmF1.4のピントを正確に合わせるのが、私には不可能だというのがわかった。もっとも正確に合わせられないのは、何もE-410だけじゃないと思うけどね。普通の銀塩一眼レフだって皆さんピント合わせには苦労していたし。
変な話、ファインダーでピントを合わせるより、鏡胴の距離目盛りを見た方が当たりが多い(笑)。
で、その当たった写真がコレ。さすが設計が古いレンズで、リサイズしていないオリジナルのデータを見ると、ちょっとしたソフトレンズのような趣になっている。変な話、普通に解放から破綻なく使えるZuiko Digitalレンズ(というか現在のレンズ)はさすがなモンだなと、改めて認識できた。
ただ、そういう特性を理解して使うには、クラシックレンズとはとても面白いレンズで、うまいこと使えば、なんの変哲もない日常の風景を、ちょっとだけドラマチックな趣やガーリーな雰囲気に仕立てるもお手のモノ。なんというか、ただシャッターを切るだけでなく、作画という点を意識させられてとても面白い。
ちなみにこのレンズ、F4辺りから更に絞り込むと、これまたカリカリで太い線の絵に豹変するんだよね。これももまたたまりません。ニッコールは一般的に「優等生レンズ」とされているけど、現在の基準だと昔の優等生は今のじゃじゃ馬ってところでしょうか。