大体半月ほど使ってみて感じたことは、当初思っていたよりもすごくいいカメラだということ。特に「重さ」や「大きさ」が、今までカメラを持ち出す際の抵抗になっていたことを、このE-410を買って改めて理解できた程。それくらい、どこにでも持って行けるし、どんなバッグにも入ってしまうカメラだ。
ただまあ、絶賛の意見ばかりじゃ仕方ないし、特に購入を検討している人にとっては、不満点の方が気になるのではないか…と思って、敢えて不満点の方を書いてみる。
まず気になるのが電源スイッチ。これは本当にどうにかならなかったのか?というか、OLYMPUS E-SystemのカメラはE-410が初めて!という人にとってはどうでもいいことだが、スイッチのON-OFF方向が他の機種と逆。私なんて今までE-1を使っていたから、余計腹立たしい。
それと、露出補正のボタンがやや押しにくい位置にあるのがちょっと残念かな。E-1だとメインダイヤルのみで露出補正が調整できて便利なのだが、さすがにそれと同じにはしなくても、もうちょっとボタンの位置が押しやすい位置にあると助かると思った。
あと、操作上気になるのが、撮影後の再生ボタンが、本体の背面左側にあるところ。E-1だと右手の指でダイレクトに押せる位置に再生ボタンがあり、撮影後にちょっと確認したい時などとても便利。また、これは私だけなのかもしれないのだが、その際に露出補正ボタンが「再生方向回転」に割り当ててあるのも非常に不便。露出補正ボタンはどんな状況でも即座に露出補正の機能を持たせるようにしてほしい。
私の場合、一度撮影して液晶で画像を確認して、更に露出をズラして撮影して…なんて事を繰り返していると、たいがいしっちゃかめっちゃかになる。画像再生はシャッター半押しでキャンセルされるが、露出補正ボタンを押してもキャンセルされるよう仕様を変えてほしい。というか、画像回転機能なんて、それこそコントロールパネルの中に押し込んじゃっていいよ。貴重なインターフェイス部を犠牲にしてまで、即座に回転できるようにする意味わからない。
あとは、ISOとWBとAF/MFの切り替えが、イチイチコントロールパネルにアクセスしないと変更できないのも面倒。もっとも、前回に変更した項目は、再び「OK」ボタンを押すとメニュー位置が記憶されているので、そのままメインダイヤルを回すだけで変更が可能なのだが、異なる項目の設定を変更しなければいけない際に、やはりコントロールパネルからアクセスするのは面倒くさい。E-510だと、背面の上下左右キーにこれらの設定変更ボタンが割り当てられているのだが、E-410でも同じような仕様にしてほしい。これはファームアップに期待かな。
もっとも、下手にこのような機能を付けると、初心者が混乱、もしくは誤動作の原因になるというのも理解できるので、必要な人にだけ設定で割り当てられるようにすればいいだろう。
操作系について、気になっていることは概ねこれ位。細かいことだと、ピントリングの回転方向が選択できなかったり、レンズの絞り込みプレビューボタンが、妙な位置に割り当てられる上、何故か通常の状態とライブビューの状態共通の割り当てができなかったりなどと、その他ちょこちょこあったりもするが、これらは使っているうちに慣れるかもしれない。
そうそう、AFモードについてもう一つ大きな不満点だけど、AF→MFモード時、始めにマニュアルでピント合わせをした際、1度目のシャッターリリースは、AFの動作をキャンセルする、もしくはキャンセルするモードを用意すべきだろう。それができないのなら、測距前にピントリングでピントが動いてしまう現在の仕様は、機械のインターフェイスとして間違っている。この場合、測距前にピントリングでピントが動かないように改善、もしくは前記の通りMFの設定が生きるようにすべきだ。
画質については、今のところ充分満足している。露出はE-1より正確な気もする。ただWBについてはE-1の方が外さない気もする。某ちゃんねるで騒がれている「白トビ」についても、私自身は全く問題視していない…というか、なんであんな話になっているのか理解に苦しむ。
ただ、JPEGのSHQデータが巨大化するのには正直参った。もっともこれはE-410だけの問題ではなく、世間で1,000万画素機を使っている人達共通の問題だろう。みんなHDの空きとか大丈夫なんだろうか?
私なんて、そのファイルサイズの大きさにビビってしまい、画質をSQのモード(実質500万画素機と同じデータサイズ)にして使っている次第。
将来のデジカメは、圧縮RAW機能みたいに、圧縮したJPEGデータを更にZIPかLHAで可逆圧縮保存してくれる機能(笑)とか搭載してくれないものかと、切に思う。
OLYMPUS E-410 + SIGMA 30mm F1.4 EX DC/HSM