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▼2007年08月11日

国産ステルス機開発?

 例えば、レーダーからの信号が垂直に当たった場合、それが平面なら、10cm四方の物体と10m四方の物体がレーダーに写る大きさが一緒…という基礎理論があって、F111などのステルス技術は、その原則を元に設計されている。だからああいった平面の多い独特なスタイルをしている。

 次に登場したB2爆撃機は、機体外装設計にコンピュータを使い、レーダーの入射パターンを複雑に計算できるようになったので、反射面に影響しにくい部分などを曲面でつなぐ事ができ、ステルス性と空力特性を兼ね備えたスタイルを生み出す事ができた。

 ステルスの技術はおおざっぱに分けて
 1:当たったレーダー波を拡散させず、なるべく収束した形で跳ね返す
 2:当たったレーダー波を吸収→熱エネルギーに変えてその場で消耗させてしまう
 3:見えにくい形、レーダーに写っても飛行機と認識しにくい形にする

 などといったステージがある。もちろん私が知っている以外の事、あるいは今では違ったモノになっている可能性は大いにあるが、基本は上記3つを実現しながら、飛行機として、兵器輸送プラットフォームとしての要求を織り込んでバランスをとった設計となる。

 で、自衛隊が設計しているというステルス戦闘機。見た感じだと、ステルス性能より運動性能を重視したスタイルになっているっぽい。特に後方垂直に近い形でそそり立つ垂直尾翼はステルス性を大きく阻害すると思う。あと、空気取り入れ口付近の造形がちょっとこなれていない印象。あまり高速性能は追求していないのかな。もっとも、実際はこのスタイルとは全く違った形で制作が進んでいる可能性は大いにあるけど。

 機体設計はF15のライセンス生産や、細々とF1/F2を作っていた実績もあるし、なんとかなると思う。表面の電波吸収素材に関しても、実践でのデータが不足しているとはいえ、元々その元となった電波吸収塗料を初めて実用化したのは日本のメーカーである。なので、ハードウェアは、どれだけテスト飛行ができるかにもよるが、案外なんとかなるのではないかと思う。

 でも、問題はソフトウェアだね。最新の戦闘機はソフトウェアの重要性が大幅に増している。そのような実践データの蓄積がほぼない日本の自衛隊が、どこまで実践で役に立つ戦闘機を作る事ができるのか。

 基本的には、自国で使う兵器は自国で制作するのが筋だと思うので、がんばって素晴らしい戦闘機を作ってほしい。

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