購入したったわこんちきしょう。
つことで、数日前から暫定サイトすら閉じてしまっている、メーカーとしてホントに大丈夫なのかますます不安になってきたGYANZE カタマリ01だが、待っていると本当に買えなくなってしまいそうなので、えいやっと買ってしまいました。あのぅ…分割払いでお願いできますか(笑)?
購入店は表参道のイデアフレイムス。当初は受注生産と聞いていたのだが、在庫があるそうだったので、注文した数日後の金曜日に受け取って、そのまま持ち帰り。カタマリ持ち帰りで買ったやつって私くらいじゃないのかな。
早速その日のうちにセッティング。音出しをしている。購入日はちょっと音が堅かったけど、今日になって大分こなれてきた感じ。この調子だとまだまだよくなると思われる。
従来のオーディオ的コンセプトや音質評価とは違ったポジションにあるので、万人にお勧めするシステムではないが、こうやって机の上でデスクトップオーディオをやる用途には最高に近い機器だと思う。
音は重厚で低音の厚みがしっかりとしている。また空間の広がりも充分に感じられてクリアである。iPodつないでこのサイズでこれだけの音を出すとは信じられないレベルだ。
音がいいという他に、私的に非常にツボにはまっている点が、なんというか、音の傾向がこのブログの名称にもなっている「フラットアース」的なんだよね(だから惚れたというのもあるが)。いや、もっとわかりやすくいうと、非常にネイムっぽいんですわ。この過剰なゲインがもたらす力強い音の感じがね。ひたすらクリアで透明感を強調する音の方向とは違って、再生音に存在感がありとてもリズミカルで楽しい。このサイズでこういう音のキャラクターを持った機器はおそらくこのカタマリ以外には存在しないのでは?これだけでもこの機器を選ぶ理由は充分にある。
また、主に本機を実際聴いていない人たちが懸念している「ステレオ定位」の問題だが、当然ピンポイントでボーカルが正面に定位…といったモノではないが、ステレオ的空間は充分に感じられる。不思議と部屋のどの位置で聴いても、それなりのステレオ感と空間が感じられるのが面白い。
実際問題として、デスクトップオーディオとして考えると、ピンポイントで音の定位が定まってしまうのも困るけどね。私の場合、そういうときはおとなしくMERLIN EXL-1聴きます。
ゲインの高さは、別売りとマニュアルに書いてあるリモコンによって本体アンプのボリウムを調節できるみたいだけど、とりあえず今は手元にリモコンがないので、仕方なくケーブルにシュアの可変抵抗かませて使っています。というか、別売りのリモコンが存在するなら売ってほしい。今のままの設定だと、ケーブル引っこ抜いただけで「ボツッ」とノイズが出るし、またそのケーブルを何もつながず放置していると、ハムを拾いまくる。こういうところもなんだかネイムオーディオに似ているなぁ…と思うけど、普通のユーザーにはちょっと困る点ではないか。
あと、電源スイッチを廃止したのは清いという言い方もあるけど、頻繁に機器を抜き差しする用途(というかiPod接続を意識している以上そういう使い方をされるはず)だと、前記のハムの問題もあるし、明示的な電源のオンオフ機能位は欲しいところ。
ちなみに電源関係は仕様変更があったみたいで、現在あちこちで紹介されているサイトでは「音声入力が止まって2分後自動的にオフになる」となっているが、2006年11月出荷分から「1時間後自動オフ」になっている。これもちょっと長すぎるかなと思う。10分くらいでいいのでは。
表面処理がされていないアルミの輝きは素晴らしい。一見曇っているように見えるけど、写り込んだ画の存在感が、表面処理でテカリをいれてある素材とはまるで違う。それと、ユニット覆うサランネットも、所々エッジが立っている部分があったりして、手作り感が楽しい。
この手のスタイルと機能を持った機器なので、インテリア製品として、オーディオ的評価とは違ったポジションで語られる事が多いカタマリ01だが、オーディオ的に音を評価しても、とても素晴らしい音を出す。この音の良さは、ミニコンユーザーの好む音作りとは全く違った、とても玄人受けするHi-Fi的なモノだ。また、本気で音量を上げれば、私の部屋程度なら音のパワーで埋め尽くすだけの音量を出す事も可能。
ユニットはAURASOUND製、アンプは専用D級デジタルアンプ。本体の製造はMcAUDI。正真正銘のメイド・イン・ジャパン。付属の電源アダプタまで日本製だというのがちょっと笑った。
現時点で気になる点は、上記した入力ゲイン(ボリウム)を調整できない点と、おそらくそれに付随した高すぎるゲインの問題だと思うのだが、電源がオンになると、微少だけど「チリチリ」とノイズが発生する点。気になる…って程でもないけど、もう少し通電してみて改善されないのなら、ここは修理に出してみるつもり。久しぶりの通電で機械的ノイズが発生しているのならともかく、恒久的にこの状態だとすると、明らかにトラブルの一つだからね。まあ、気になるほどの音じゃないんだけど。
他はサポート体制かな。マニュアルに「Webサイトからカスタマ登録しろ」って書いてあるんだけど、そのWebサイトが全然公開されないじゃん。こういう点は、メーカーとして本気でやる気があるのか、かなり不信感を抱く点。もっとも、メーカーがなくなっても製造元は判明しているので、イザとなれば製造元に泣きつけばなんとかなるかもしれない。
とにかくこのカタマリ。インテリアモノとしてだけではなく、通のオーディオ好きがサブ用として本気で遊びたくなるクオリティを持つ、“可能性”を強く感じるシステム。そう考えると、アンプ込みの本格オーディオでこの値段は高いモノとも感じなくなる。特にアルミのカタマリでこれだけの重量がある事を考えると、むしろ素材としては安いとさえ感じる。
このカタマリ01、アフリエイト目当てなのか、サイトやブログで話題にしている人は結構いるが、実際に買ったというユーザーはこの人しか見かける事ができなかった。という事なので、これから先、使用感などを何度かに分けて随時ここで紹介していけたらと思う。早期の公式サイト復活を祈りつつね(笑)。
さて、最近では色々あって、なかなかメインシステムでいい音を聴く事ができないんだけど、このカタマリ01を使って、少しでも長い時間いい音楽をたくさん聴いて、自分の心に勇気を与えよう!
OLYMPUS E-410 + SIGMA 30mm F1.4 EX DC/HSM