軌道エレベーター
見た事ないんだけど、ガンダム00というアニメで出てくるらしい。どうやら、そのエレベーターを破壊しようとするテロリストと、それを守るガンダム達…みたいな話みたいだ。いや、本当によくわからないんだけど。
で、そんな話をネットのどこかで読んだときにふと思ったのが「テロリスト風情が軌道エレベータの破壊なんてできるのか?」という疑問。
まず基礎知識として、わかっている人はわかっていると思うけど、軌道エレベータというのは、地球上から空に向かって伸びるチューブだと理解してもらえばビジュアル的にわかりやすいと思う。その先は衛星静止軌道面まで到達していて、エレベーターで上に上がれば、そのまま無重力状態。宇宙へいらっしゃいという感じ。
「何でそんな大げさなことすんのん?ロケットでババーッとあがればええやん」と思う人もいるかもしれないが、そもそもロケットは打ち上げるのは簡単(原理的にという意味、実際かなり高度なテクノロジーだが)だけど、イチイチ宇宙にものを上げる為にロケット花火を打ち上げていたら効率が悪くてしゃーない。大体、毎朝16階にあるオフィスに出社する度に、ロケットエンジンで上に上げてもらうのは非効率でしょ。そんなのをイメージすれば「ああ…エレベータなら上げ放題やね」と納得できると思う。
で、その軌道エレベーターだが、見た目とは裏腹に、実は地上からチューブを伸ばして衛星軌道にまで伸ばすのではなく、物理的には宇宙からぶら下がっている状態となる。実際の建設方法はどうなるかわからないけど、衛星軌道上から地表まで、自重に耐えられる糸状の物質(つまり30,000km位下までぶら下げても切れない糸みたいなものね)をぶら下げて、それを中心に同じ物質でどんどんと編み上げて太くして、建築物の形まで織り上げる…という方法がSF小説などでよく取り上げられている。いわゆる私たちが普通想像する建築の姿である「ブロック、もしくは柱を積み上げていく」というやり方は不可能だろう。なぜなら自重で下が潰れてしまう、もしくはそれに耐えられる地盤がおそらく地球上に存在しないため。
となると、出来上がる軌道エレベータのコアは、自重36,000km以上に耐えられる強度を持った糸で作られた「綾織り状」の繊維、もしくはそれを固めたカーボン状の構造になる訳で、何が言いたいのかというと、今地上にある爆弾位じゃ破壊なんて到底不可能な強度になるのではないか…という事。核兵器、もしくはそれに準ずる兵器で、爆圧ではなく、熱で酸化させるような方法なら破壊できるかもしれないが、いずれにせよ、あの手の映像で好まれるカタルシス的な破壊ビジュアルにはならないはずである。
いやいや…よくわからないんだけど、私の知識の中にある「モビルスーツ」ごときの兵装だと、破壊なんて絶対ムリではないか。もちろんパンチでもキックでもムリだと思うよ。
で、破壊するのに合理的なやり方は、やはり宇宙のつり下げ側の方を狙う事だろう。こちらについては、おそらくちょいと地球に対する軌道を変更してやれば、何処の部分で破断するかはわからないけど、割と簡単(?)にエレベーターチューブを破壊する事が可能ではないだろうか。というか、こっちの方はむしろかなり脆弱なシステムと状態に依存している気がするので、破壊するなら地表からではなく宇宙から。つか、地表面なんて一番破壊しにくい高強度な場所だと思うけど。
で、それでも実際に破壊されるとしたら、一体どんなビジュアルになるのだろうか。例えばエレベータの根元近くで破断した場合、その構造物は、ひょっとしたら下に落ちるのではなく、空に向かっていくかも…なんて想像したりもする。もっとも、この部分は本当によくわからないけどね。例えば単に衛星軌道上から釣り上げるだけでなく、大気圏内のどこかの高度に、引っ張り強度を押さえるための「重心」を設定した構造になるかもしれないし、そうなると地表近くで破壊があった場合、やはりエレベータは下に落ちてくるかも。あるいは途中で破断するか…。
作品中にそういう描写があるのかどうかわからないけど、軌道エレベータというアイテムがキーポイントになっているアニメというのはちょっと珍しいと思うので、どんな展開になるのか注目していきたい…というか、放送は見るつもりが無いので、適宜ネットでうわさ話を探してみる…というレベルだけど(笑)。
コメント
エウレカセブンも軌道エレベーターの上に「7賢人」とかがいたような・・・エレベーターを守る話じゃなかったけどね。
投稿者: ふじむら | 2007年10月19日 10:17
エウレカセブンも、何度か見ただけで続かなかった…。
というか、もう続けてアニメ見る気力がなくなっているのかも。
放送見たときは「結構面白そう」と思ったんですけどね。
投稿者: よっち | 2007年10月19日 22:05