頼れる才能
多分、この業界に限らずだけど、1人で仕事をするのにもっとも必要な才能は、その分野ごとの傑出した能力ではなく「人に頼れる才能」なんだと思う。
困っているとどこからともなく人から助けられたり、また人に頼ると親身になって手助けしてくれたり、そういうのはもう天性の性格というか、才能だとしか思えない。だから、私はそういう人を目の前にすると、少し嫉妬がかったうらやましさでたまらなくなる。
そして、私がいつまで経っても駄目な要因のひとつは、きっと人に助けを求めたり助けを受けたり、そういう部分がまるで駄目だからなんだと思う。
人を頼るのも苦手だし、人に頼られるのは苦手だと思っていないのだが、おそらく駄目なんだろう。こういう事を上手にやる方法ってのもあるのかもしれないが、結局この「苦手」という意識は、割と先天的な部分が大きいと感じる。
そういう意味で、「人は1人では生きていけない」といいつつも、私は割と1人に近い状態で生きている。