川上弘美読本
最近プチはまり中。ただ小説ではなくエッセイのほう。
で、冒頭「蹠の小説」(「あしうらのしょうせつ」でいいんだよね)より引用。
べつに。お金は渡していないし。職のない時はご飯だけはつくってあげてるけど。それよりわたしの方がものすごくいっぱいいやらしいことしてもらっているから、お得なのよ。
こういうえっちなセリフがさらりと出てくるのが川上文学の特徴か。前後の文脈からかんがえると、エッチにおぼれてというより、むしろ男と距離をとった女のスタンスが見えてきて、なんだかはかない。
ただこの「読本」には、当然ながら作品のネタバレになりそうな評論がたくさん出ているので、冒頭の「足跡の小説」を詠むだけにしておいて、とりあえず少しずつ彼女の小説も詠んでみようかな…と思った。ページをめくるのはその後でもいいだろう。