格差社会と老人問題
特に以下の考察について、色々と調べたりして書いた訳ではないということをあらかじめ断っておく。
で、本題だけど、今の格差社会というのは、収入の差が拡大して問題が深刻化しているのではなく、現金を持たない生活が許されなくなったという社会構造にも原因があるのではないか?
変な話、昔ながらの個人商店…それも商店街の中にあるブティックみたいな店を見ると、いつも「こんなので生活が成り立っているのだろうか?」と疑問を感じている。そして、実際に生活は成り立っていないのであろうが、おそらくその商売を始めた当初は、採算が取れるという計画があったからこそ商店を開店した訳だし、今の現在採算が取れていないだろう店でも存続できているという事は、これで今の生活の糧を全てではないにせよ稼いでいたという事にもなる。
そう考えると、たとえ昔は商店街が賑やかだった…とはいえ、平日を含めた売り上げ平均が例えば10万円とかあったとは考えにくいのである。ちなみにあてずっぽで言っているが、1日10万円とは、商品の粗利やその他経費を除いて、純粋に利益として残るのが1万円くらいだと想定すると、これくらいの売り上げは必要かなと勝手に考えたに過ぎない。
そして、その通りだとしても月収は30万円(賞与ナシ)。この金額で店を持ち家族を持ち銀行の信用を得るために貯金して個人共済と個人年金に加入して…という生活が成り立つ訳がないのだが、昔は成り立っていたのである。
と考えると、これは貨幣価値の変動とか、格差とかそういう問題じゃなくて、普通の人間が普通らしく生きるためには、貨幣価値の変動分を大きく超えた現金がないと生活できない世の中になってしまったのではないかと。だって、昔は生活するのに必要な経費って、ガス・水道・電気代程度…それも今と比較すると破格に安い、というかそんなに消費していなかった。
とにかく現金をたくさんかせいでたくさん消費する…こういったライフスタイルが当たり前というか、こういう生活以外が容認されなくなった今の世の中にも原因があるのではないかと。
いくら貨幣価値云々と言っても、通貨の最小単位は戦後ずっと1円で、変わっていない訳だからね。