酒のニホヒ
子供の頃は、酒…というか、酒のあの臭いが大の苦手で、酒を目の前に出されるだけで「ウッ…」という感じでうずくまってしまうくらいだった。
私の父親は酒が大好きだったけど、ビールばかりだったし、何故かあの酒臭い臭いがあまり残らなかった人みたいで、なので世間で皆さんが呑んでいるビール以外の酒の臭いがとても耐えられず、ああ…大人になるという事は、こういった臭いやタバコのむせた煙に耐える事でもあるんだなと…憂鬱になったりした。
そのせいか、学生時代や働き始めの頃は、飲み会などに誘われても、あまり出かけなかったものだ。なのでコンパ…とかいう催しも、本当に参加した事ないな。
ちなみに人に聞いたり本を読んだりなんだりしていると、よく「コンパが苦手、コンパに参加した事ない」って人ばかりで、「コンパ大好き」って人が全くいないみたいだが、あの「コンパ」というのは、もはや都市伝説なのか?
でもまあ…この歳になって、ようやく1人で酒を呑む事は、ちょっとだけ楽しいかなと思い始めてきた。最近の週末は、近所の酒屋やコンビニで買ってきた数百円の激安ワインで楽しむ事にしている。正直おいしいワイン…とはいえないクラスのモノなのだが、それでもこういった感じで気楽に飲むお酒は楽しいなと思う。高いワインも確かにおいしいのだが、根が貧乏性なので「この一杯で000円かぁ…」なんて考えちゃったりして、ちょっと緊張する。