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▼2008年05月16日

E-410にHEXANON

080516-01.jpg 今日の会社帰り、中古カメラ屋さんに寄ったら、ジャンクコーナーでKONICAのHEXANON AR 52mm F1.8が、1,000円で出ているのを発見。聞けばレンズ中央に大きなクモリあり…とのことだったのだが、見た限りは軽くクリーニングすれば取れそうだし、なんたって1,000円なのでレンズがダメでも試してみたい事があったしで、購入した。

 早速部屋に持ち帰り、まずはクリーニング。予想通り簡単にレンズはクリアになった。で、次はこのレンズをどうやって使うか…つことで、改造する事にする。

 簡単におさらいする。HEXANONレンズとは、かつてKONICAから発売されていたレンズのブランド。そしてそのARレンズとは、かつてコニカから発売されていた一眼レフ用の交換レンズとなる。
 当時、コニカは一眼レフシステムの開発に後れを取り、結局は国内の主立ったカメラメーカーで最後発の一眼レフカメラ参入となった。
 そこでコニカが考えた事は、最後発…つまり後出しのメリットを生かすため、レンズのフランジバック(フィルム面からレンズマウントまでの距離)を、可能な限り短く設計し、自社製のレンズ以外に、主立った国内メーカーの一眼レフ用交換レンズを、マウントアダプターを利用する事により使えるようにしてしまう事だった。当時はコニカ自身が、自社の一眼レフARシステム用品として、ニコン、キャノン用などのマウントアダプターを発売していて、ARシステムは、自社製のレンズ以外にも各社のレンズが使えるシステムとしてアピールしていた。その結果、コニカのARシステム一眼レフは大ヒット!…にはならなかったが、それなりには話題になったみたいである。

 なので、これを逆に考えると、コニカのARシステム用レンズは、国産メーカーの中でフランジバックが一番短く、結果マウントアダプターなどで適合するシステムが存在しない事から、他の一眼レフでは使用できないレンズとなってしまった。唯一の例外は、スイスのアルパがARシステムよりも短いフランジバックを持っていたが、アルパとARシステムレンズのアダプターがあったかどうかは不明。
 そんな使いにくいレンズだが、それでもARシステムレンズが現在中古市場でそれなりに値がついて流通している訳は、やはりその描写が素晴らしいと評判だからだと思う。

 そんなAR用ヘキサノンレンズだが、実は国産の一眼レフカメラで唯一、ARシステムよりもフランジバックが短いシステムが存在する…というか、今世紀に入ってそのシステムは生まれた。ご存じフォーサーズシステムである。

 このフォーサーズシステム、フランジバックは40mm。この数字はコニカARシステムの40.70mmよりも、0.7ミリ程短い。つまりARレンズがマウントアダプターで装着できる!といっても、たった0.7ミリではそんな厚さのマウントアダプターを作る訳にも行かず、本来流用は不可能なはずなのだが、何を考えたのか、あるいはマニア向けサービスのつもりなのか、フォーサーズのマウント爪は、何故かコニカARシステムと互換性があり、そのままカメラ側の爪と適合して入ってしまう。もちろん絞りレバーやそれの保護爪などは除去する必要があるが、幸いARレンズの絞りレバーと保護爪は、金ノコで切断せずとも、ネジで固定してあるので精密ドライバーで外せてしまう。なんというか素晴らしすぎ…。後はこの0.7mm分の隙間をどうするかだけなのだが、適当な厚みを持った金属板をマウントリングと同じ径に切り抜き、それをネジ留めしてしまえば完成。実際にそうやってマウントを改造してARレンズを楽しんでいるフォーサーズマニアの方もいるようだ。
 今日は平日だし、金属加工なんて面倒なので、私は手元にあった接着剤付きの硬質フェルトをマウント径に切り抜いて接着してみる事にした。結果は大成功。チェックするとちょっと行きすぎるが無限遠もしっかりきている。

 てな訳で、ダラダラと抑制なく書き続けたが、E-410にKONICQA HEXANON AR 52m F1.8を装着した写真がこちら。カッコいいでしょ。

 何枚か写してみたが、これは確かにいいレンズだ。解放で撮影しても眠くならずにきちんとピンがきているし、ボケ味も結構いい感じ。今日はもう眠いので、作例は後日掲載します。

 眠くてダラダラと書き続けたら、なんだか読みにくい文章になりましたが、とりあえずこういう事がありました。いつかはARレンズのマウント改造を試してみたいと思っていたんだけど、さすがに試すためにARレンズを10,000円以上出して買う訳にも行かないしね。なので今回そこそこの美品が1,000円で手に入ったのは本当にラッキーだった。

CONTAX i4R

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