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▼2008年05月21日

災害

 例えば、昨日の春荒とミャンマーの台風、規模は違うが、被害者が出るか出ないかの決定的な差になる部分は、情報である。私たちは、衛星観測データのおかげで、台風が訪れる兆候を、日単位、時間単位、もしくは分単位で予測でき、それをテレビやネットなどで逐一確認できる。全ての被害が防げるとは思わないが、このように正確な事前の予知情報とその入手システムがあれば、少なくとも人的被害は大幅に防げたはずだ。逆に言うと、昨日の東京を襲った春荒、衛星観測データなどの情報なしで、一昨日の気象兆候のみからでは、翌日台風級の大雨と風が来るとは予測できなかっただろう。天気予報がなければ、現在の東京でも台風で死ぬ人は大勢出るだろう。正確な天気予報があるからこそ、私たちは台風で死なないのである。

 四川大地震、さすがに地震予知はできないが、防災対策はできる。もっとも、建物の耐震構造というのは、コストと引き替えな部分でもあるので何ともいえないが、震災後の避難状況を見ていると、すぐに伝染病の発生が危惧されたりと、ちょっと日本とは毛色が違う部分もあるなと感じる。もちろん日本でも伝染病が発生する可能性は大いにあるが、現在ではあまり語られなくなってしまった。何故なら私たちは普段から栄養状態がいい食事をして、きちんと予防接種をして…という事を繰り返して、病気に対する耐性ができているからである。よく「日本人は海外に行くとすぐに下痢をするから華奢」などと言う人がいるが、それは食べ慣れないモノを口にした拒否反応であり、実際には私たちは発展途上国(今では差別用語か?)の国民よりも、遙かに病気耐性が強く、肉体的にも強靱な体を持っている。

 各地で大災害が起きる度にいつも思う。人間は科学技術によって多くの命を救われている。私たちは科学に対する真摯な姿勢を忘れてはいけないだろう。

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コメント

いつだったか山中湖近くの道の駅、またその傍にある富士山レーダー(移設したやつ)。
そこを見学した際に上映されていた、レーダーを作るまで(レーダーが何故必要と考えられ、そして発想から完成するまで)のドキュメント映像を思い出しました。
ああ、このレーダーのおかげで我々は助かったんだなぁと。(今は衛星ですね)
まぁ、私が単純な性格であるからかも知れないんですが。

よく災害時に準備していた設備が壊れたりしたときに耳にするセリフ、「自然の猛威の前には人類の科学など・・・」。
とある作家さんがそれに返した言葉は、「大自然の猛威が凄いのは確かにその通りだ。だがそれは人類が想定していた以上の猛威をふるったからでもある。いくらでもコストをかけてよければ話は違ってくるだろう。ただそのコストをかけるコンセンサスがとれるかどうかだ」。

富士山山頂のレーダーでも、衛星で天気を見るのも、考えてみれば膨大なコスト&スケールですが、陰日なたにお世話になっているシステムの1つですね。

天気予報における富士山レーダーと衛星観測システムは、多分私たちの生活を一変させているはずですが、あまり目立った評価をされていない気がしますね。

少なくとも、平野部にいる人達は、台風で死ぬ事はマレになりました。これだけでもすごい事だと思います。

しかし、山中湖にそんなモノがあるんですね、今度見に行ってきます!

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