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▼2008年09月08日

年金について

 年金制度は崩壊する!

 と言い続けられて久しいけど、私はなんだかんだで崩壊しないと思う。100年200年というスパンで革命を伴う政治(国家?)改革があるのならともかく、今の日本国政府がおおよそ今のままの政府を維持し続けるなら、崩壊という事態まではないだろう。というか、ほんとに崩壊する事態になったら、おそらくその時点で革命だわな。

 ただまあ…給付金が減るとかそういうのはありそうだ。国民年金…という名の税金を払った分だけ給付は受けられるのだろうか…というのだって、ちょっと考えてみればそんな事はあり得ない。
 もっとも何度も言うとおり、みんなで貧乏になれば、それなりに貧乏になってもあまり悲壮感もないだろうし、逆に老人達も働かなければならない社会というのだって、そんなに悪くはない。

 年金制度について一番誤解を招きやすいポイントは、あの「年金」という名称なんだろうと思う。「老人保証税」とかそういう名前に改称すべきでは。同様に「健康保険」という名前についてもおかしい。「医療税」などに改称すべき。
 「年金」という名称では、当然支払った以上のリターンを要求するのは(できるできないは別として)当然の権利だと思うし、「健康保険」という名称なら、保険に加入しないという選択肢がないとおかしい。

 実際「年金」は、将来に備えて蓄えているわけではなく、今払っている私たちの「年金」がそのまま支払いに回されているだけだ(役人達は様々な中間搾取をしているが)。本当に「年金」とい名称のまま資産運用をするならば、将来の加入者減少予測に備えて、現在の年金支払いをセーブしたりして、長く将来にわたり今の支給金額を確保する方向で運用しなければならない筈なのに、実際は入った分だけ使い切るという、他の税金と同じ扱いで運用されている。もちろん、日本国民なら原則として未加入である事は許されない。
 ちなみに健康保険についても、日本国民は加入しないという自由が認められていないし、保険料を支払わないと地元自治体から利子付きで督促状が送られてきたりする。

 別にこれらの制度自体がダメだと言っているわけではない。ただ、今問題となっている年金制度については、まずこの「年金」という名称からして誤解の元だと思うし、悪意で考えると、国民が都合のいいように誤解してくれるようにと命名された制度なのではないかという気がしないでもない。

 国民年金は、将来に備えてお金を蓄えている制度でもないし、国民健康保険は、自らのリスク回避のために加入する制度ではないという事。少なくともこの現状を認識しておかない限りは、両制度についての前向きな改善策は議論できないように思う。

 余談だが、国民年金が当てにならないので、年金を支払わず、民間の年金サービスに加入している…なんて人の話を聞いた事があるのだが、国民年金が崩壊する国家にある民間の年金サービス会社が崩壊しないと考えるのは、あまりにもお目出た過ぎるのでは。

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