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▼2009年08月12日

電気自動車は異業種業界から参入のチャンスか?

 ホリエモンのブログに書いてあったこと。他でもこういう論調は度々目にするけど、こういう風に考えている人って多いのかなと思う。

 福岡注目選挙区レポート/電気自動車のこと」:六本木で働いていた元社長のアメブロ

 内燃機関がモーターに置き換われば、エンジン設計のノウハウがないメーカーが自動車業界に参入しやすくなる…ってのは、エンジン部分のみを考えればそうだけど、では、世の中に内燃機関を設計・制作しているメーカーは沢山あるのに、何故現状でも、既存の自動車メーカー以外が積極的に参入してこないのか…って話になるのでは?
 もちろん、自動車用途に限れば、非自動車メーカーが自動車用エンジンを設計するノウハウがないという話だけど、それはモーターにも言える。今現在、自動車用モーターを充分な数とノウハウを持って提供できるメーカーは無いと思うけど、そういう意味では、既存の自動車メーカーとそれ以外では、スタート位置が内燃機関よりは近いと思うので、チャンスと言えばチャンスだけどね。

 でも、仮にモーターが作成できたとしても、ボディはどうするんだろう、操舵装置は?制動装置は?サスペンションは?安全基準は?品質管理は、防塵コートについてのノウハウは?などと、自動車メーカーが持っているノウハウは、もはやエンジン単体の問題ではないんだけどね。

 判りやすく言うと、あなたがレンタカーで借りた安物のクルマに乗って、高速道路を時速100kmで安全に走ることが出来るってのは、エンジン以外の部分における、そりゃもうすごい技術のカタマリな訳なんだけど、そういうノウハウは、いま電気モーターの技術を持っているメーカーが、1から作っていけるのだろうか。そして、その技術は既存の自動車メーカーに対してアドバンテージがあるモノになるのか。

 もちろん、エンジンが変わることによって、異業種からの参入は、今現在よりはハードルが低くなるとは思いますが、にしても、まだ異業種のメーカーが自動車生産に乗り出すハードルは、かなり高い。

 もちろん、ホリエモンもそのことを判って書いているように思えるけど、多分この文章を読んで、誤解する人が多いのではないかと…。部品を買って自作できる自動車ってのも、モノとして作ることが出来ても、現状の車検制度や安全基準などを大幅に改悪しない限り無理でしょう。

 自作PCなら、失敗してもせいぜいシステムエラーや、CPUが燃える程度で済みますが、自作自動車が100kmで走って事故を起こした時の社会的責任は誰が負うのでしょうか。
 もちろん制作者にいちばんの責任は発生するでしょうけど、自動車事故の場合、その社会的影響力や金銭面の大きさから、個人のみに物理的、経済的責任能力を負わせる無茶なシステムが、社会的コンセンサスを得られるとは到底思えません。

 これは個人的な見解だけど、既に「エンジン」という内燃機関は、数十年前から革新的進歩を遂げている訳ではなく、現在の自動車メーカーが自動車メーカーであり続けられる主要技術は、ボディ設計やサスペンション設計などの部分にシフトしていると考える。そういう意味で「自動車陽電気モーターを我社で供給しますよ」という、非自動車製造メーカーが現れれば、案外既存の自動車メーカーは、エンジンを外注で済ますことに抵抗はないのでは?他にも外注部品って既に沢山あるし。

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コメント

ホリエモンがどれくらい理解しているかは疑問ですが、
最近この論調の記事は多いですね。
エンジン以外の部分でもノウハウが多いでしょうから
自動車関連メーカでないとやはり難しいでしょうね、
最低でも光岡自動車ぐらいのレベルでないと乗る方も
安心できないですしね。
それよりも、既存の自動車のエンジン、トランスミッション
回りをモーターに換装して構造確認申請までやる事業者が
そろそろでてきても良いかとは思います。
最近のエコ換えはそれをさせないために古い自動車を
潰しているのかもしれませんが、深読みし過ぎですかね。
トヨタが電気自動車に切り替えないのはエンジン関連の
技術者がまだ多くてリストラできないからだと思って
います、定年で技術者が減ったらリストラして電気
自動車に切り替えるんじゃないでしょうか。

既存の車種を元に、電気自動車へ改造するサービスは、もうちょっと先かなぁ。
現状では、充電スタンドのインフラも整っていないし、まだ、電気自動車を実用として使うのは厳しいかもしれません。

現在の自動車が電気自動車に置き換わるという世界は、このまま既存の自動車が電気化するというより、同時に、個人による自家用車の所有スタイルに、何らかの変化が起きるのではないかなぁ…と思っています。

マクロで考えると、都市部も含め各家庭に自家用車があって、それをみんな好き勝手に使っている現在の状況は、例えエネルギーがガソリンから電気に変わったとしても、根本的な資源問題の解決にはつながらないような気がします。

個人による自家用車の所有スタイルの変化というのは興味深いですね。カーシェアリングみたいなもんでしょうか。
最近の若者は車の所有に興味ないようなので個人所有というのはなくなるかもしれませんね。

カーシュアリングとは違うかもしれませんが、地球環境を真剣に考えるなら、どこかで公共交通機関を充実させる代わりに、個人で自動車を所有するハードルを思いっきり上げるという政策を実行しない限り、例え今の自動車が電気で走るようになったとしても、環境対策的にはあまり未来はないのではないかなぁ…と思っています。

個人的な見解ですが、自家用車を個人が所有して、個人が思うままにガソリン…あるいは電気でもいいですが…をまき散らして移動できるという社会は、私たち、あるいは今生きている子供達までなのかもしれません。

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