毎日クソ暑い中、エアコンをつけて寝ていると、風邪を引いて治してまた風邪引いて…と繰り返してしまい、ついムラムラしてこちらの扇風機を衝動的に購入してしまった(笑)。
基本スペックや機能についてはバルミューダデザインのサイトに詳しく書いてあるので割愛するが、ここでは実際使ってみてどうなのかを書いてみようと思う。
まず、この扇風機を買おうと思ったきっかけは、きちんとした「微風」が再現できそうだという事。今まで使っていた扇風機も、決して安くはない製品だったのだが、風量を一番弱にしても、結構な風が出てくるし、それに当たりながら夜に寝るという訳にはいかない。
思えば通常の国産扇風機って「最弱」が、日常使う風量に設定されていて、逆に言えばそれ以外のモードを使うことがあるのか…という気もする。私もよほど特殊な状況でなければ、最弱以外の風量モードを使っていなかった。
で、なにかちゃんとした「微風」が出る扇風機は存在しないものかと、近頃思っていたところ、そういえばバルミューダデザインからグリーンファンなんて扇風機が出ていたよな…と思い出して、アキバヨドで展示品をチェック。なかなか良さそうだったので購入してきた。
ちなみに最近の扇風機と言えば、ダイソンのエアマルチプライヤーが話題。確かに面白い製品だとはおもうが、以前店頭で見たときに、あの動作音はすこし大きすぎる気がしたので、今回はハナから候補には入っていなかった。ただ、大型で細長いサイズの製品は、場所を選べば良さそうな製品だと思う。
早速部屋に持ち込んだグリーンファン。まずは箱から出して各パーツを組み立てるのだが、意外とパーツ数が多くて、難しいことは全然ないにせよ、マニュアルをきちんと読む必要がある。また、梱包が結構複雑で、夏が終わって収納する場合には少し面倒かもしれない。
デザインは扇風機そのものなのだが、すっきりさっぱりとしていてなかなかスタイリッシュ。各種スイッチ類は、写真の通りヘッド後方にあり、立ったまま自然な体勢で操作が可能。本製品にリモコンは付属しない。
スイッチは右下から電源・風量・首振り・タイマーの順。風量は4段階になっている。風量スイッチ1番目の弱い風は、本当に、窓を開けたとき部屋に入ってくる微風程度の風量。2番目は爽やかな「そよ風」程度の風量。一般的な扇風機の微風は大体3番目位になるだろうか。4番目最強の風は、意図的に強い風量に設定されているとのことで、ここだけちょっと強力な風が出るモードになっている。
1〜2番目のスイッチだと、動作音は本当に靜か。夜間布団に入っていても、耳を澄まさなければ扇風機が動いているのに気がつかない位だ。
一部では、弱い風のモードだと、DCモーターからカタカタとかジーとか音が出る…という話もあるようだが、自分の場合、組み立て時にファンを固定するねじを気持ち緩めにすると音が消えた。ファンの固定ねじは逆ねじなので緩む心配も無いし、それに接合面がフェルトでフローティングされている構造を考えると、あまり無理に力を入れて締め付けた場合、モーターとファンが共振してしまい、余計な雑音の元になるのではないか。ここは適度に締め付ける程度で問題ないと思う。もちろん緩めとは言え、きちんと最後まで締め付けてはいる。言葉にすると難しいが、つまり馬鹿力で締め付ける必要はないという事だ。
風の具合は、一般的な扇風機と違い、本当に空気そのものが緩やかに移動しているような感覚。風に当たるのが心地よい。また、繰り返しになるが微風がきちんと微風なので、スイッチを入れたままうたた寝しても、体調を崩すリスクが少ないのではないかと思う。
タイマーは1〜4時間が選べる。タイマー動作時は、本体下にあるインジケーターが暗くなるといった懲りよう。また、8時間で自動的にスイッチが切れるオートタイマーが内蔵されているらしいが、この機能を確かめたことはまだない。
このように、なかなか優れた製品ではあるが、難点はやはりその価格であろう。メーカー自身があえて強気の価格設定をしたという話だが、やはり扇風機として考えてしまうと3万3千円は高いのではないか。買ってしまえば非常にいい製品だと納得できるとしても、購入に至る最初の心理的ハードルは高い。
もう一つは、こういった中型の家電製品の割に、電源がACアダプタであるという事。本体下部のスタンドに ACアダプタ機能を内蔵する訳にはいかなかったのであろうか?アダプタの場合、コンセント部分でかさばるのもそうだが、中間ケーブル・本体接続コネクタ部分の強度などで不安が残る。扇風機は床に置いて、わりとザックリした心持ちで使われることが多い製品だ。そういった家電製品の電源供給部分が、あの貧弱なACアダプタケーブルとコネクタだというのは、安全面でも疑問が残る気がした。
些細な不満はあるにせよ、ダイソンのエアプライヤーを買ってみようと思っている人は、一度こちらのグリーンファンもチェックしてみるといい。高価ではあるが、こちらも見た目以上に高性能で新しい家電製品だ。
OLYMPUS E-410 + Zuiko Digital 25mm F2.8