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▼2011年08月13日

自分の仕事をつくる/西村佳哲

 まず、前書きから引用する。

 人間は「あなたは大切な存在で、生きている価値がある」というメッセージを、つねに探し求めている生き物だと思う。そして、それが足りなくなると、どんどん元気がなくなり、時には精神のバランスを崩してしまう。
 「こんなものでいい」と思いながら作られたものは、それを手にする人の存在を否定する。特に幼児期に、こうした棘に囲まれて育つことは、人の成長にどんなダメージを与えるだろう。

 なるほど…普段から人に「大切な存在」である扱いをされていない自分は、だから買い物に走りがちになるのだろうか…。なんてそんなのはともかく、この序文に人が素晴らしい仕事をするための原則が記されている気がする。
 人は、何かを伝えたい、受け取りたい生き物なのであろう。その手段のひとつとして仕事があるのかもしれない。

20110813_01.jpg 本書は、著者の西村佳哲氏が、様々な仕事についてインタビューして回った記録である。
 ただ、のべつまくなく仕事を探しているのではなく、そこは冒頭にかかれた「自分と他人を大切にする仕事」という視点で選別されているように思う。単純に読んでいてうらやましく、自分もこんな仕事をしてみたいなと思いながら読み進められた。

 また、仕事について、外国人と日本人についての価値観が浮き彫りになるのが面白い。
 例えば、本書的には両方とも成功例の事例として掲載されているのだろうが、パタゴニアに勤めるスタッフの、真に自由に働きながら社会に対して責任を果たせる仕事スタイルを紹介したあとに、日本の「ドラフト」という会社の社長がドヤ顔で「プロジェクトが終わったらスタッフ全員参加で呑み会ですよ!」とか言っているのが実に対照的だった。
 仕事のパートナーとして、社員を1人の独立した人間として扱うパタゴニアの社風と、所詮社員に頼ることでしか生きていけないくせに虚勢だけは1人前の日本式経営者の未熟さというのであろうか…。

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コメント

面白そう!!私も読んでみようと思いましーた♪

オヌヌメっすよ!是非是非。

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