Androidタブレット機が仕事で必要になりそうなので、この度REGZA Tablet AT300を導入致しました。さすがに自腹で買うほどでもないだろうと思い今回は会社購入。なので、あまり叩きたくもないのですが、いざ製品を手にしてみると、ちょっと、ねぇ…という感じが非常に強く、ここは思った事をストレートに書いてみることにします。
ちなみに1枚目の写真は、初代iPadと並べて撮影してみた裏面。iPadのアルミ削り出しに比べ、AT300はゴムでコーティングされたプラ製。確かに滑りにくいのですが、背面パネルは取り外し可能な構造のせいか、なんだかペコペコと安っぽい質感。
何故取り外しが可能なのかというと、オプションでカラーパネルが用意されているから…というより、バッテリ交換可能な構造にしたかったからみたいですね。個人的には、この手の機械でバッテリ交換が可能である理由はあまりないかと思いますが。
まずは正面写真を。下に敷いてあるのは比較のための初代iPadです。
サイズは、iPadに比べて縦長です。その分幅は少しだけ短くなっていますが、縦が長いせいか、iPadに比べるとかなり大きな印象。重量は初代iPadの680gに対して765g。公式のスペックでは予定値となっていますが、予定って何だ?
私は持っていませんが、2代目iPadは601gなので、比較すると結構重いですね。実際初代iPadと持ち比べても、重さの差を実感するくらい。また、AT300の方は、持ち上げると筐体内部で何かがカタコト動いてるような感覚があるんですよね。これは交換式バッテリが中で動いてるせいだと思うんですが、こういう部分って本当に安っぽさを感じるなーと思います。
これはAT300がどんな状況で使われるのかにもよるのですが、3G通信機能を省いているという事は、iPadみたいに外に持ち出して使う事はあまり想定されていないのではないかと。だとしたら、バッテリ交換可能な構造にこだわる必要ってあるのでしょうか。
最近ではバッテリの高性能化もあり、持ち歩き前提のデジタルガジェットだって、予備のバッテリ一緒に持ち出す人、あまりないと思うのですが、メーカーからするとバッテリが劣化した時「お店でバッテリ買って交換して下さい」で済み、サポートリソースを消費しないからかな?とか勘ぐったりもしてしまいます。
AT300の交換バッテリは東芝ダイレクト価格で12,600円、iPadのバッテリ交換プログラムは11,800円です。iPadはメーカーに送る必要がありますが、アップルストアに行けばその場で交換してくれます。価格を比較すると、なんだかバッテリが交換できることは、特にメリットがある印象でもありません。
液晶の表示についてですが、レグザブランドを冠すAT300が圧倒的に綺麗!って程でもなく、むしろiPadに比べ色が薄くてなんだか安っぽい。写真で表示されているのは、このブログ画面なのですが、AT300は明らかに色が薄いです。ただ、液晶の色については調整可能なのかもしれませんね。表示の緻密さについては、どちらもあまり変わりない印象です。
まだまだいきますので、AT300 LOVEの方はこの先読まない方がいいかもしれません(笑)。
個人的にもっとも許せなかったのが、この電源ボタンとパイロットランプの位置。普通この手のデバイスでパイロットランプがこの位置にあれば、このランプ直下の位置に電源ボタンあるよね、と考え、普通に指がいくのが当然だと思うのですが、何故か中途半端に場所がズレています。全く違う場所にあるならともかく、逆にどうしてこのような仕打ちをするのか理解できません。東芝の開発者は、このデバイスが手にとって使われる機械だ、というのを理解していないのでしょうか。
こういう雑な仕事が見え隠れする製品はホント白けるなーと思います。こりゃ、iPad手にしたみんなが、アップル信者になる訳ですよ。
他、既に書いた背面パネルの妙ながたつき、筐体内のバッテリのグラつき、他、物理的ボタンの安っぽさなど、正直言って、iPadとAT300を並べて比較した場合、AT300を選択する理由が思いつきません。iPadより優れている点は、豊富な外部インターフェイスのコネクタが用意されている事位?SDカードスロットは、iPadユーザーからしても、素直にうらやましいと思います。
ただし、実売価格ではむしろ同スペックのiPadより高価です。「死んだ祖母の遺言でiOSだけは絶対使うな!」と言われている事情でもない限り、あえてこの製品を欲しがる人達というのがみえません。
書いていて自分でもイヤになってきましたが、トドメがこのACアダプタ。もはや何考えてるんだろ?としか思えません。一般的なノートPCサイズの電源アダプタそのままです。
更にイヤらしいのが、どうせなら自社製品で同電圧のDynaBookとACアダプタを共通化すればいいのに、妙に細長いプラグを使って、一般的なACアダプタが使えないようになっています。ま、これは安全性を考えての事なのかもしれませんが、こういう所も、製品を手にした人のテンションを思いっきり下げる要素です。
ザッとまとめると、このAT300。ハードウェアとしての魅力に乏しすぎるというのが率直な意見。自腹で購入していたら、返品するかさっさとヤフオクで処分したでしょう。
Androidタブレットとしての新しさ、ワクワク感、希望などが微塵も感じられない、正直iPad登場以前の製品クオリティ。そうですね…キツイ言い方ですが、AT300の方は10年位前に安売りされていたPCアクセサリ程度の品質感しかありません。東芝がどこまで本気なのか判りませんが、これではAndroidタブレットが盛り上がることはないんじゃないかな…と思いました。
ただ、仕事には使えそうだし、工夫すれば何らかのデモ機としても利用できそうな気もしますので、頑張って使ってみたいと思います。実際使い始めりゃ印象も変わるでしょう。
ここまであえて「Android OS」には触れないできましたが、ソフトウェア面については、iOSとは違った独自な価値観があるなと感じています。
ちょっとマニアックな感じもしないでもないですが、そういう匂いが逆にAndroidらしい部分でもありますし、これは好印象。ただ、画面のヌルヌル感については、まだiOSの方が1日の長があるかな。いずれにせよ、私にとっては初めてのAndroid OS機になるため、ソフトウェアについての比較はまだできません。
ただ、グーグルマップについては、さすがグーグル純正OS、地図の立体表示や鳥観表示はうらやましかったです。ちょっといじってみて、次期携帯電話に、Androidも選択肢に入れてもいいかな?と、ちょっぴり思い始めましたよ。
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