船の科学館
お台場で長い間親しまれてきた「船の科学館」が、本日をもって一旦閉館となります。それもあって、先週末に最後のお別れと思って出かけてきましたよ。
出かけたのは先週の日曜日、三連休最終日と閉館前最後の休日となる事から、大混雑かなと思っていましたが、確かに船の科学館的には大混雑でしたが、かといって展示物が見られない程でもなく、程よい活気といったらいいんでしょうかね。きっと閉館のお知らせがある前は、閑散としていたんだろうなぁ…。
中に入ると、なにやら懐かしい未来が待っています。こちらは未来の推進機関と噂されていた超伝導船ヤマト1の模型。カッコイイですねー。
こちらの船にはスクリューがなく、超伝導の電磁誘導によって直接エンジンナセル内の水を移動させることにより推進しますよ。
こちらは、同じく懐かしい夢の世界の面影、原子力船むつの模型です。中央カットされている部分が原子炉になります。
放射線漏れの事故を起こさなければ、今、日本の海には原子力船が何隻も就役していたかもしれませんね。いい事なのか悪い事なのかは判りませんが。
展示場奥に行くと、実物大の船舶ディーゼルエンジンのカットモデルがあります。これは圧巻ですね。ピストンはかなりロングストロークなエンジンです。
海を走っている貨物船は、こんなでかいエンジンを搭載して走っているんですね。工業製品というより、まるで建造物のような迫力です。
船の科学館本館のデッキから見た羊蹄丸です。こちらは青函連絡船として活躍していました。私も何度か乗ったことがあります。
今はお台場に係留されているんですが、こちらの展示も終了となり、引き取り手を募集していたのですが、その話もまとまっていないようで、どうやら解体処分になるようですね。
羊蹄丸のデッキに上がってみました。私が青函連絡船に乗ったのは、まだ子供の頃でしたので、正直懐かしさとかなんだとか、そういうのは全く感じなかったのですが、やはりそこはかとなく昭和の雰囲気がして少しキュンと来ます。
それと、意外と船自体は大きくないんだなぁ…という事。子供心には、もっともっと大きな船かと思っていました。
羊蹄丸前にあった看板です。看板には「永久展示保存」と書いてありますが、残念ながら永久ではありませんでした。おそらく何処かでヒッソリと解体処分されることになるんでしょうが、こういった歴史遺産を保管しておく場所がないというのはなんだか淋しいですね。
最近ではようやく建築物にたいする歴史価値などが認められるようになってきましたが、こういう工業生産物については、役割が終わるとあっさりと廃棄処分ということが多いようです。もっと色々な場所で貴重な工業遺産を保管する気分が高まるといいのですが。
とまあ、このような感じでサックリと科学館閉館の名残を惜しんできました。この先船の科学館がどうなるのかは判りませんが、大宮の鉄道博物館のように、場所を変えてパワーアップしてくれると嬉しいですね。