ついに私のオーディオ人生もネクストワールドへ!
つことで、ここの所ネットワークオーディオ界で威勢の良いLINNのDSシステム、LINN SNEAKY MUSIC DSを今更ながら購入してしまいました。
本当は、Majik DSとか欲しかったのですが、さすがに単品コンポ50万円前後というのは、いい歳ぶっこいて転職マニアである私には、とてもじゃないが買ヘナイ…。
このモデル、既に日本国内ではライン落ちしてしまっていますが、英国本国では、まだきちんとライン入りしています。さすがにディスコンになってしまうと、ソフトウェア面でのサポートが少し不安ですけど、これならまだ安心して購入できますね。
日本国内の価格は、2008年当時で294,000円(税込)と、リンにしちゃ安い!と思ってしまいますが、普通に考えれば30万円のオーディオ機器になる訳で、ハッキリいって安くはないです。しかし幸いなことに、日本でライン落ちしているせいか、こちらのモデルはどうやら海外から通販で直接購入できるお店もあるようで(通常LINNの販売店は国外向けに製品を売ってくれない)、今なら円高日本バンザイ価格の送料込みVAT抜き+日本への送料込価格でナント907.33£!、1ポンド125円で計算すると、約113,400円(消費税抜)価格になってしまいます。
すげーな、これなら直接注文しちゃおうかな…と思いながら念のためヤフオクをチェックしたら、こちらも国際相場が反映されているようで、以前は中古でも20万近い相場だったSNEAKY MUSIC DSも、10万円以内で落とせるみたい。早速二件をウォッチリストに入れて、チェックしていたのですが、結局10万円ギリギリ切った即決価格の方を落としました。即決なら送料込みだというし、オーディオクエストの怪しげなLANケーブルを2本おまけにつけるとのことだったので。
ま、この手のグッズには興味ないとは言え、価格的にもいずれ、一度は遊んでみたくなるモノ(笑)ではありますので、それを先取りしたと思えばトクだったと思う事にします。参考に新型機である「SEKRIT DS-I」は、デジタルアンプが、あまり評判よろしくないようです。形は好みなんだけどね。詳しくは2chのスレでも掘って読んで下さい。
で、早速音出しをしてみます。以前はセッティングにも大分手間取るとの評判だったLINNのDSシリーズですが、最近ではサポートソフトウェア群のおかげで、随分と楽になったようです。
特に、以前はNAS(ネットワークディスク)必須だった事が、SongBoxというLINN純正アプリを使い、PC内のデータから再生できるようになったことで、大分設定の敷居が下がりました。つまり、iTunesで音楽データをリッピングしている人は、SongBoxを起動させれば、そのままDSに音楽データを転送することができます。
もっともPCからの再生は他にも方法があるのですが、ややPCとネットワークのスキルを要求されます。といいつつ、そういえば自分のiMacも、AppleTV購入したときに遊びでDNLAサーバー化していたので、考えてみればSongBox必要なかったかな?
ちなみに私のPCはiMac 27-inch Late 2009で、OSはLionとなります。このエントリでは、そちらを前提にお読み下さい。
前置きが長くなりましたが、まずはオーディオ機器への接続です。アンプにつなぐ場合はRCAケーブル、トランスポートとして使う場合は同軸・もしくはTOSLINKケーブル、また、パワーアンプも内蔵していますので、そのままスピーカーにつなぐことも可能です。私の場合は、NAC-12に接続するため、RCAケーブルを接続します。
つぎはネットワーク、LANケーブルを接続して自宅ネットワークにSNEAKY MUSIC DSを参加させました。
最後に電源です。SNEAKY DSは電源スイッチがありません。そのため電源ケーブルを挿してシステム起動となります。ケーブルは一般的な着脱式3ピン電源ケーブル。DSはユニバーサル電源化されていますので、240Vでも100Vでも自動で認識します。起動後本体前面のロゴにあるランプが点滅し、問題なければ青く光るはずです。光らない場合は何らかのトラブルだと思われますので、接続を見直して下さい。
私の場合、SNEAKYの初期IPアドレスは、192.168.1.20で接続されました。中途半端な数値だし、こちらデフォルトではIP固定なのかな?
無事ネットワークに参加できれば、次は本体の設定です、LINN JAPANのサイトからKonfigというアプリをダウンロードして起動します。「c」じゃなくて「k」なのがLINNっぽいよね。
初期設定をした後、内蔵パワーアンプをオフにし、音楽出力を固定に設定しました。出力可変でも使えますし、その状態では再生ソフト側でボリウムもコントロールできて便利なのですが、これだと音質劣化が激しく、ちょっと使い続ける気にはなれませんでした。
再生のコントロールは、PC、iOSデバイスから、Kinsky Desktopというソフトを利用します。こちらもLINN JAPANのサイトからダウンロード可能です。やや、インターフェイスにクセを感じる作りですが、特にマニュアルを見ずとも使えると思います。
さて、いよいよ音出しです。このブログを昔から読んでいる人には繰り返しとなりますが、システムは、プリアンプがNaim Audio NAC12、パワーアンプが同じメーカー、Naim Audio NAP250、そしてスピーカーがMerlin EXL-1となります。
初日はすこし音が眠くて安定しない印象だったのですが、2〜3日通電しておくと大分目覚めてきたようです。かつてのリンの音に比べると、少し華やいだ印象もありますが、やはりきちんとクッキリハッキリした端正な音を奏でる所は、LINNだなぁ…と思います。こちらを「地味」と評価する人もいるようですが、音を派手にするなら、ソース機器でやっちゃいかんよね。
音質については、好みとしての評価を除けば、自宅のCDP LINN KARIK IIIでは比較になりません。DSの音は、デジタルというより、アナログに近い実像感があります。
アナログは捨てられないな〜と思いつつ(LINN AXISが壊れたので今ADPはないのですが)、CDについては、メディアは残るかもしれませんが、CDプレーヤーというジャンルはオーディオから消えるでしょう。というか、既にLINNは数年前より、アナログを除く回転系プレーヤーの生産を終了しています。その当時は「思い切りがいいなぁ〜」と思っていましたが、この判断は正しかったですね。
リッピングデータは、FLAC、ALAC、AAC、MP3と、一般的な音楽データは何でも再生できると思っていいでしょう。また、比較試聴でもしない限りは、どんな形式のデータだろうと、その音には満足出来るはずです。
更にDSでは、ネットワークラジオも再生できます。TuneInに登録すれば、プリセットデータもKinsky Desktopから選択できますので、とても便利。もちろん送り出し局によって音質はそれなりになりますが、地方のコミュニティFMや、アニソン専門チャンネルなどを、メインシステムからダラダラ聴くのも楽しいものです。
と、価格を除けば(笑)このSNEAKY MUSIC DS、いい事尽くめのようではありますが、しかし、ネットワークオーディオになって、少し音楽を聴くのも面倒になるかもなぁ…と思ったのも事実。
最近ではオーディオ以外でも、家電製品全般がネットワークに統合してゆく流れが起きていますが、その場合、ネットワークのトラブルとか誰が解決するのかな?また、このSNEAKY MUSIC DSでも、何故か急にネットワークから認識できなくなるトラブル(DSのせいじゃないと思うけど、なにが原因かなんて特定しようもない)が起きたりと、この手の機械に慣れている人ではなければ、これらのトラブルをササッと解決するのは難しいのではないかとも思いました。
次のステップとして、やはりソースデータ倉庫としてNASを導入するか、あるいは音楽再生用PCを用意するか…色々選択はありそうですが、しばらくはiMacからの音楽再生を楽しむこととしますかね。NASなら下記リンクのモデルがいいかな〜と思ってます。
そうそう…最後になりましたが、LINNのDSシリーズは「PCオーディオ」ではありません。その辺を勘違いすると、導入のイメージで誤解してしまうかもなので注意です。PCはあくまでもコントローラーで、音楽データは全てDS内に転送した後にデコードされて再生されます。そのため、PCの種類やOS等は、一定の処理速度さえあれば、基本、再生の質には関係ないと考えて下さい。
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