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▼2013年01月03日

ZERO FIGHTER

P1020370.JPG ちなみにニワカが「“ゼロ戦”なんて呼び方ねーよ!戦時中は日本語の“零戦(レイセン)”だっての!」とかいいますけど、ウソですから。

 一部の民間運動家や新聞社(主に朝日ね)では、「適正言語禁止!」とか言ってましたけど、軍隊内では普通に英単語も使われていました。
 そして、当時のアメリカでは“Zeke”、もしくは“Zero”とも言われていたようです。

 つことで、埼玉県の文化都市所沢で、年末よりゼロ戦が生息しているとのことで、見に行ってきました。場所は「所沢航空発祥記念館」です。
 こちらでは、世界で唯一、オリジナルの栄21型エンジンで飛行可能なゼロ戦が展示されています。

 形式はゼロ戦52型A6M5、または52型甲と呼ばれているモデル。昭和18年の夏から製造が始められ、それまでのゼロ戦よりも主翼の幅がやや短く、その先端が丸みを帯びています。

 所沢での実機については、飛行可能状態にするためにいくつかの部品を交換し、レストアが行われています。
 まず、主翼はほぼ全面作り直し、更に主脚もアメリカ製戦闘機の部品に交換されています。また、エンジンの点火コード、点火プラグもアメリカ製だそうです。
 そして、実際に飛行する場合は、エンジンの寿命を少しでも延ばすために、離陸時は80%のスロットル、そして巡航時は60%にスロットルを絞って運用しているそうです。なんたって、起動する“栄”エンジンはこのゼロ戦に搭載されているのが世界で唯一の現存品ですからね。

 ゼロ戦の優秀さについては、卓越した旋回性能や強力な武装などが上げられる点が多いですが、私としては、落下式増槽を備えた、当時としては破格の航続距離を誇った点が画期的ではないのかと私は考えています。
 燃料切れたら途中で停止できる戦艦や戦車と違い、戦闘機にとって残存燃料とは命綱であり、燃料切れは速落下=墜落を意味します。
 その為、空戦になった場合、例え敵機に命中弾を与えられなくても、空戦を行う事で敵の燃料を消費させてしまえば、その後の作戦続行を阻止できるだけではなく、あわよくば途中で墜落させてしまう事だってできるのです。

 大戦初期において、ゼロ戦が米軍戦闘機に対して圧倒的な空戦的優位を得られたことは、同条件では、米国機よりもゼロ戦側に、搭載残存燃料の不安が少なく、思い切った空戦ができた…という事も関係していると思うのですが、さて。

 写真はゼロ戦を真後ろから収めたもの。レシプロ機ってこのアングルからがダントツに美しいと思うんですよね。前から見たクラシカルな雰囲気と違い、とても現代的というか宇宙的なフォルムを感じさせ、まるで機体表面を流れる空気が見えるようです。

 この飛行可能なゼロ戦が飛ぶ姿は、以下のDVDでたっぷり見ることができます。

OLYMPYS XZ-1


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