某所でつらつら書いていた、八九式戦車制作記です。いつもと体裁が違いますが、こちらで再録してみます。
● 1月25日
最近、毎晩チマチマと戦車のプラモを作っている。
機種は、旧日本軍の八九式中戦車。
何年も前に作ったドイツ2号戦車と同じようなサイズで、並べて飾ってみようかなと思ったので。
プラモデル真面目に作るのなんて、もう10年ぶりくらいか?
この八九式中戦車のプラモデル、元は「アーマーモデリング」という雑誌で、3回に分けて付録で付いてきたもの。
1/35スケールで、私も発売当初作ってみたいと思ったのだが、1回の雑誌が2,800円もする上に、それ×3という高級プラモになってしまうため、あきらめてました。
しかし、最近の「ガールズ&パンツァー」のブームで、パッケージ品として再販され、お値段も4,000円弱と、最近の新金型発売の一般的戦車プラモ並みになってきたので、サクッと購入。
日本戦車、大好きなんだよね。
昔はタミヤの97式ももちろん作ったけど、完成品はどこかいっちゃったな。
折角なので、モデルカステンの可動キャタピラも購入。
左右合わせて160コマの部品を切り出してヤスリかけて、接着剤で接着は、苦行みたいなモンだw
逆に車体の方は、最近のプラモは、パーツ同士の合いが素晴らしく良いため、接着も流し込みの接着剤使えばスッと決まって面白い。
週末は塗装までに持って行きたいのですが、完成はいつになるかな?
● 1月28日
八九式中戦車、週末でなんとか塗装までいけた。
本体はオリーブドラブ。
塗料はクレオス指定だが、タミヤの方が緑が強く日本風なので、好みでタミヤカラーのスプレーを計3回吹いた。
まだベースの塗装だけなので、あまり立体感はないけど、ここからドライブラシやタッチアップで仕上げてく。
履帯は同じくタミヤのガンメタル。
やや艶が出てるけど、新品のキャタピラって案外艶あるんだよね。
いずれにせよ、上からつや消しの塗料でウェザリングかけるので問題なし。
塗装して失敗点も露呈。
まずは、前転輪の内側、プラの押出し跡が残ってる。
塗るまで気が付かなかった。
それと、キューポラの合わせも消えてない。
ここは、流し込みの接着剤じゃなくて、貼り合わせの接着剤で埋めれば良かったな。
ちなみに後ろのソリ(尾橇)は、オリジナルのままだと分厚いので、せめてエッジだけでもと思って削ってある。これは良い感じ。
あとは仕上げ塗装だが、この段階が戦車プラモ作ってて一番面白い。
ウェザリングしながら、弾痕とか、装甲のへこみとかつけたりして遊ぼうと思う。
やっぱ「バレー部復活!」のデカール貼ってみようかな?w
● 1月29日
日刊八九式中戦車ニュース!みたいな感じだがw、昨晩は軽くウェザリングをやった。
表面に墨入れをして、明るい茶色から暗い茶色までを使って軽くドライブラシ。
乾いてから再度エナメル溶剤で軽く洗って、いよいよデカール貼りだな。
本格的なホコリや泥の汚し塗装は、デカールの上からやらないと意味がないので。
サイド部分のスカートや転輪は、デカール後に手を入れる。
特に転輪部分は何もしてない。
しかし、肉眼で見るよりも写真で見る方が客観的に分析できていいな。
車体前面中央下のフック回り、墨が不自然に残ってるので拭き取ろう。
ちなみにそのフックは、プラバンで切出し加工したモノw
● 1月30日
日刊八九式中戦車!創刊号は…
昨晩はついに「バレー部復活!」デカール貼付。
このデカール、やたらとでかい上に、リベットやモールド、さらに曲面という、戦車仕様の車体に貼付けるため、とても苦労した。
とにかくマークセッター使いまくりで、無理矢理表面に馴染ませたんだけど、乾燥したらひび割れが怖い。
ま、割れた所はホワイトでタッチアップすればいいか。
デカール貼った後は乾燥待ちで作業終了。
車体後部のエッチングパーツの加工を行う。
どうでもいいけど、自分も彼女とエッチングしたい(笑)。
完全乾燥後はまた塗装だな。
● 1月31日
ご好評(嘘)「日刊:八九式中戦車を作る!」でございます。
昨晩はデカールの上からクリアを吹く。
普通は汚し塗装など、全ての行程が終わってからクリアは吹くのだが、今回は、デカールの面積が大きく安定していないので、「バレー部復活!」のデカール付近のみ、先に吹く。
使用したクリアは、タミヤのラッカー系つや消しクリア。
ラッカー系のクリアはデカールの上から吹いてはいけないのだが、(ラッカーは水性デカールを溶かしてしまう)アクリル/水性クリアだと被膜保護効果が非常に弱いし、なによりも完全乾燥まで最低1週間かかってしまうので、いやん。
それに、薄吹きすれば、ラッカーのクリアでもデカール溶けないので。
乾燥後は再びウェザリング。
当初はキャタピラに解きパテ盛って、泥だらけの状態にしようと思っていたのだが、「バレー部復活!」を貼ってしまった後だと、少し原作に忠実wにしようと、関東ローム層の赤土グラウンドで、訓練繰り返してる状態にしようかなと考えが変わった。
仕上げとかウェザリング前に、実車のイメージ膨らますのは大事やね。
つことで、粉にしたブラウンの塗料を数種類ひたすら塗りつける。
ちょっと派手目にやったつもりだけど、乾いたグラウンド走り回ってる状態にはまだ足りない。
細かいパーツを塗装・接着したらまた汚し塗装だ。
後は昔に作った同スケールのドイツ二号戦車。
戦車プラモ沢山作ったけど、完成品は、こういうコンパクトなモノしか残らない。
● 2月1日
皆さん大好き戦車の時間です。
本日の作業は、細部のパーツを塗装したのと接着。
エッチングパーツを塗装したとき、アミの間に塗料が残ったので、ブラシでガシガシとお掃除。
ついでに、マフラー前部の所、実車では細かい穴が開いているそうなので、0.3ミリピンバイスでチマチマと穴を開けます。
あとは、車体後部のワイヤーと、ジャッキなどを塗装+接着して、一応作業的には完成。
それからは、どこまでイジるのか…、飽きたら止めるという感じw。
● 2月3日
あなたの毎日に「let's!戦車道!」のコーナーです。
つことで、ここ1週間色々やってきた八九式中戦車ですが、ようやく、完成まどか☆マジカ!になってきました。
本日は追加のウェザリングと、天気もいいので、外で全面にクリアを二度程吹き。
写真ではわかりにくいですが、各種塗料の質感が、微妙にざらついた表面へと統一され、より実感が高まってきます。
さて、このまま最終仕上げと、小物パーツ装着でもいいのですが、最後に一手間加えます。
この車体内に充填した白い物体。実は、紙粘土なんです。車体におもりを加えています。
機種によっては自立しない飛行機モデルならともかく、何故戦車モデルでこんな事をするのかというと、プラモの場合、どんなにきちんと組み立てても、所詮はプラスチックの板を組み合わせたモノなので、スケールで考えても、実車よりもとても軽い。
それを、紙粘土などの適度なおもりを入れてやることで、より実車のスケールに近い重さにしてやります。
で、なんでこんな事をするのかというと、気分かもしれないのですが、不思議と置いたときの質感が変わるんですよね。
何か、地面にがっしりと乗っかっている雰囲気が出るような気がして。
もちろん、おまじない程度の事ですが、ちょっとしたプラモ完成後のチューニングと思っていただければ。
もちろん、戦車だけでなく、飛行機でもガンプラでも、本体内(ガンプラなら足の部分)におもりを入れると、何となく雰囲気変わりますよ。お勧めです。
紙粘土を使う理由は、完全中性だからです。
調子こいてパテとか突っ込むと、プラを溶かします。
油粘土でも大丈夫だと思いますが、やはり「油」だと、完成後何年も経つと、ひょっとしてプラか接着面を侵すかもしれないし…
と思って、私は紙年度使ってます。
昔は使用済み乾電池とか突っ込んでたこともありましたけど。
中でひょっとして液漏れとかしてたかもしれないw
チラッと登場した二号戦車の中は、確か単3電池が4本くらい入ってるはずだな。
もう開けられないので、どうなってるのかわからないけど。
さて、残りは仕上げのアンテナ工作だ。
● 2月4日
爽やかな朝にお届けする、戦車工作の時間です。
さて…いよいよ最後の工程、「フラッグ車」を再現するためのハタです。
旗を車体に固定する基部は、設定だともう少し四角い箱だった気がするのですが、よくわからないので、米軍仕様の通信アンテナ風にしました。
旗は青い折り紙で作っています。棒は、0.3ミリの真鍮線。
次回はいよいよ完成かな。
● 2月5日
日刊:戦車のお時間♡です。
完成と言いつつ、もう2〜3回続きそう。
ご容赦下さい。
昨晩の作業は、マフラーの加工。
キットのままだと、マフラーの穴が、厚ぼったく窪んでいただけだったので、3mmピンバイスで穴を開ける。
他、マフラーの回りのスス汚れを再現するため、黒で軽くドライブラシ。ついでに、茶色と銀を混ぜた塗料でサビ汚れも。
昔の戦車は、マフラー錆びてるのが当たり前だったんでね。
マフラー上の金属部分には、写真じゃわからないけど、少し青と赤のドライブラシを入れてある。
中途半端に焼けた感じを出そうかと思って。
● 2月6日
朝にお届けする爽やかなそよ風のような戦車工作タイムです。
某氏より「戦車マニアキンモー☆」とか言われてますが、今時の戦車好きは、好青年で清純派の人ばかりなんですよw
つことで、本日の工作。
前面のプレート部分がのっぺりしていてイマイチなので、カッターでそれっぽく凹凸を入れます。
本来は、電車の先頭車運転室との壁の上辺りにある、楕円形のプレートみたいなモノが付いていて、そこに「日立製作所○○○年」みたいな文字が刻まれているようです。
電車で先頭車両に乗ったときは、運転席との壁の上を観察してみて下さい。
ちなみに、土浦に現存している実車では、このプレートは剥がされているようですね。
いくつか調べてみても、実践投入時にも、外されていた車両も多かったようですし、車体色で塗りつぶされていたケースも多かったようです。
実際この大きさで文字を掘るのは不可能なので、適当に凹凸を入れる程度に留めました。
写真で見ると拡大になるので「なんじゃこりゃ?」的ですが、実物を見ると、結構それっぽくなりました。
● 2月7日
戦車道は礼に始まり礼に終わります(礼に始まってなかったけど)。
つことで、八九式中戦車「バレー部復活!」仕様、ようやく完成しました。
「日刊:戦車を作る」も、これにて完結です。
もうなにもいう事はありません。
完成写真をじっくりどうぞ。
終わってみると、久しぶりの模型制作、楽しかったですね。
塗料も余ったし、もう一台何か作るかな?って気分になってます。
では、次の工作まで、チャオ!
OLYMPYS E-3 + Zuiko Digital 50mm F2.0 Macro