京都五日目はいい天気でした
最終日はようやく天候も安定し、大阪市降雨情報もチェックしなくていいような空模様です。起床は朝六時過ぎ。そこからまず、自宅へ送ってしまう分の荷物をまとめて、フロントから発送。その後は部屋に戻ってシャワーを浴びて、前日に買っておいた焼チキンのカップを朝食に。そういえば、ホテルで提供されている朝ご飯一度も食べなかったな。
その後は、シャワーを浴びて荷造りをして、軽く部屋を掃除して、5日間お世話になったホテルともお別れです。
出発は朝の八時くらい。色々と準備があったのでいつもより遅目です。今日は東京に戻らないといけない日なので、あまり遠出も出来ないかな…と思いつつ、烏丸から京都市内を北上します。
写真は、途中で見つけた京都の老舗醤油屋さん、澤井醤油、街の中で偶然見つけて、醤油のいい匂いがしたので寄り道して買い物してきました。二度熟成醤油とさしみ醤油の二種類を購入。さしみ醤油は少し甘いそうです。家に帰ったら試してみよう。
その後は特に当てもなく京都市内を北上。京都市内は北が坂上となるので、案外上り坂だったりします。結局上賀茂地区まで北上した後、上賀茂雷神社前でG+へ「いかづちよ!かみなりじゃないわ!そこんところもよろしく頼むわね!」などとつぶやきながら写真を投稿した後、上賀茂本通り地区を徘徊。
途中「匂い袋・いせき」というお店というか民家というか…を見つけたのですが、ひょっとして有名なのかな。
その後は、四日目に行けなかった嵐電の北野白梅町方面へ、京都盆地を下ってゆきます。しかし、朝の京都っていいですね。ひんやりした空気の中、案外自転車で通勤している大人達も多くて、カッコいい自転車に沢山すれ違いました。自分も通勤中に見られているのかな?
とにかく今日は最終日だと思って、その辺の路地に入ったり同じ地区を何度も回ったりと、京都市内の街並みをたっぷりと堪能しました。
金閣本体は、2007年に大規模改修を受けています。以前京都に来たときは確か「金閣修復中」って看板を見た記憶があるのですが、その頃京都来てたのかな?とにかく、判りやすくスゴイ建物で、見物してよかったなぁ…と思いました。どうせなら初日に左京区行ったので、銀閣も見ておけばよかったかなぁ。
金閣を見た後は、太秦の映画村前を抜けて、大映通り商店街の大魔神を見て、右京区方面へ下ります。桂川のサイクリングロードに達したところで「そうだ!TwitterでN氏からお勧めされた、ジャズスポット・ブルーライツに行こう」と決めました。昨日の中津駅もそうですけど、旅行中にこういったスポットをお勧めしてくれるのってありがたいですね。なんだかゲーム内でのクエスト発生!みたいな感じでワクワクしてしまいます。
ちなみに実は、旅行中にもう二箇所程オススメのスポットを紹介されておりまして、それが四条にある「アルファベット・アベニュー」というバーと、「NOILLY’s Coffee & Spirits」というお店。どちらもカウンタ形式の狭いバーで、私のようなコミュ障にはハードルが高いのです…ということで、今回はこちらのクエストはクリアとはなりませんでしたが、次回どなたか一緒に行きます?(笑)。
さて、京都市内それも北の方から枚方まで走る訳ですから、それなりに距離もあります。心を街並み徘徊モードから、長距離移動モードに切り替えて、ブロンプトンの平均速度をグッと上げました。
桂川サイクリングロードを南下して、途中から阪急電車沿いに桂、向日、長岡天神へ。
実はこのルート、以前から自転車で走ってみたいと思っていたのです。理由は、このルート上の山崎駅付近は、織田信長を討った明智光秀が、豊臣秀吉を迎え撃つために陣を敷いた地域だからです。
秀吉が大阪から京都へ攻め上がる際に、たったひとつと言っていい自然の要害がある地域がこの付近となります。この辺りだけ、淀川の右岸・左岸に山地が張り出しているんですよね。昔だと淀川本流付近は湿地帯になっており、街道は現在もJRや新幹線、阪急電車が走っているこの淀川右岸の山沿いにしかありませんでした。私は、その明智光秀の進軍ルートを、電車や自動車ではなく、自転車で自然の要害を実感しながら走ってみたかったんですよね。
今回、このルートを自転車で下ることが出来て、本当に満足出来ました。と同時に、歴史の現場を見るってやっぱり楽しいなーと思います。
山崎付近をざっくりと見た後は、そこから進路を少し東寄りに変更して、淀川を渡り、淀川左岸を京阪電車と一緒に下ります。途中樟葉という駅を通過して、コレが噂のくずちゃん駅かぁ…などと、思わず写真を撮った後、更に枚方を目指します。しかし…今日はけっこう暑いね。 枚方に到着したのは大体昼の一時過ぎ。そこからブルーライツまでは、実は意外と距離あったりします。坂登らなきゃならないし(笑)。
途中で買っておいた鮭のおむすびを食べ、期間限定販売のファンタうめなんてのを飲んだりしながら、頑張ってブルーライツ前へ到着。しかし…本当に住宅地のど真ん中にあるのね。営業時間中で今日が定休日ではないことを確認しているのですが、中から人の気配がしません。
おそるおそる扉を開けると、中は真っ暗で誰もいませんでした。「あれ…臨時休業?」と思ったら、入り口脇に「お店に誰もいない場合は呼び鈴鳴らして下さい」とあったので、玄関脇のボタンをポチッとな。なんだかお店というか普通の民家に訪問に来た感じ。
呼び鈴を押すと、すぐに綺麗なお姉さんが出てきて、控えめな照明をつけてくれました。すると目の前にはドドンとでっかいホーンスピーカーが!これが噂のテレビドラマ、タイムトンネルか!と思わず口走りそうな迫力です。 飲み物にアイスコーヒーを注文し、ドカンと分厚いレコードリストを渡されて、リクエストどうぞ?と聞かれたのですが、このリストからレコード探すのも大変そうなので、とりあえず「ピアノ曲でお任せします」とリクエストを出して、レコードをかけてもらいました。
再生が始まるとこりゃすごいな、たしかに。自作モノでこれだけ音がまとまっているスピーカーはそうそうないと聞いていたのですが、音もまとまりもスゴイですが、これだけ大きなホーンスピーカーが、本当に軽々と音を出す様は素晴らしいと思います。
また、巨大4Weyとは思えない程の音の繋がりぶりで、次に演奏してもらったコルトレーン(だったかな?次も男性ボーカルとしかリクエストしなかったので)も、スピーカーの中央に立ちハッキリと歌っています。また、ライブ盤だったのですが、場の空気感がスゴイ。これは…もちろん私のオーディオシステムなど全く比べものにならない程。
もちろん、私が目指す方向の音とも、システムとも違うのは十分承知なのですが、やはり、好きな人が情熱を傾けたオーディオシステムというのは、本当にスゴイというか、なんだか生きる勇気がわいてきますね。本当にいい体験をさせてもらいました。
レコードを2枚程聴かせて頂き、お店を後にします。お姉さんからは「もっと遠慮せずゆっくり聴いていって下さい」と言われたのですが、東京に戻らないと行けないのでね。後ろ髪引かれますが、お店を後にします。
帰りは特急が停車するから枚方へ下るのをお勧めされたのですが、何となく行ったことがない駅に向かおうと思って、香里園駅方面へ下ります。ここの駅前でブロンプトンを畳んで輪行カバーに入れて、彼女による京都・京阪地区での活躍はおしまい。お世話になりました。
京阪電車と近鉄電車を乗り継いで京都駅へ。京都駅で17:16分発のぞみ38号の指定券を買って東京へ戻りました。
東京着は19:33分。五日間にわたる私の京都のなつやすみも、これで終わりです。