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▼2015年12月31日

2015年大晦日に「ワーテルローの戦い」をソロプレイする

IMG_7031.JPG 年末年始は去年と同じく鹿嶋の別荘にこもっているため、普段とは違うことができる。

 今年は去年発売されたウォーゲームハンドブック2015に付属していた「ワーテルローの戦い」のソロプレイにチャレンジしてみる。
 ちなみにボードシミュレーションゲームはなんだかんだで10年以上ぶりくらい。更にソロプレイなので少しハードル高いかも。

 まずゲームの概略を。
 本ゲームの舞台は、グノタというか、欧州史に興味があるひとならご存じかと思うワーテルローの戦いを題材としている。詳細はウィキペディアに呆れるほどの情報が掲載されているので割愛するが、復活したナポレオンにとっては正念場の戦いであり、またナポレオンの衰えを感じさせる戦いでもあった。実際の作戦ではナポレオンの指揮さえしっかりしていれば、決して負ける戦いではなかったといわれるが、ゲームではどのような展開になるのだろうか?

 以下ゲームでの流れを概略で紹介する。
 まずこのゲームは、手持ちのユニット全てを動かせるわけではなく、あらかじめ行動する軍団のチケットをお互い選び、自軍の行動フェイズになるまで隠しておくというルールがある。これはこの時代の野戦における情報と命令系統の不確実さを表しているんだと思う。ちなみに両軍の軍団は

 フランス軍
 ・近衛軍団/第1軍団/第2軍団/予備軍団

 連合軍
 ・イギリス軍:第1軍団/第2軍団/騎兵軍団/予備軍団
 ・プロイセン軍:第4軍団/第2軍団/第1軍団

 となる。
 大体似たような編成なのだが、特徴のある軍団をピックアップすると、フランスの予備軍団は騎兵が中心、イギリスの騎兵軍団は騎兵オンリー、プロイセンは全てコンバインドな編成。ちなみにリストの順番はおおよそ強い順。
 ソロプレイで両軍における行動を選択した軍団の秘匿は不可能なため、暫定の決まりとして、行動する軍団チケットの選択順はサイを2個振って決めることにする(ゾロ目の場合フランス軍有利とした)。つまり出目がいい方が後に行動する軍団を選ぶ。プレイは基本8ターンで争われイベントによっては0ターンが発生し実質9ターンとなる。戦闘はマストアタック。そのため行動命令がない軍団でも敵と隣接していれば戦闘を始めてしまう点に注意。

 第1ターン
 あまり詳細を書いても図がないと意味不明なので、登場キャラ(軍団)紹介のあとは適当に流す。まず行動できる軍団は連合軍がプロイセン出現までひとつ、フランス軍はふたつで有利。行動する軍団はフランス軍から第1、第2軍団を選択。連合軍はイギリス予備軍団に行動を命令した。
 連合軍が先に行動軍団を選択。その後第1ターンの主導権は連合軍が握る。適当に砲撃戦があった後、イギリス軍はマップ写真中央にあるラ・エ・サントという村と、西側にあるウーグモンへ軍団を派遣。フランス軍の突破に備える。
 フランス軍は、セオリー通りウーグモンへの進軍と、マップ東側より第1軍団が北上してイギリス予備軍団に対峙する。

 第2ターン
 フランス軍から軍団を選択し第1、第2軍団へと行動を命令。連合軍は引き続き予備軍団へと行動を命令する。ターンの主導権はフランスが握り、ここで主導権選択のサイでゾロ目が出てイベント発生(主導権選択のサイはフランス軍が+2の修正を受ける、これはフランス主導で行われた作戦であることを再現するルールらしい)!第4ターンに登場予定だったプロイセン軍の出現が1ターン早まってしまう。
 フランス軍はウーグモンとマップ中央東の予備軍団へ砲撃。フランスもウーグモン攻撃にあたる第2軍団のユニットを砲撃する。
 フランス軍はプロイセン出現が早まったお陰で、積極的に攻勢に出る必要に迫られ、ウーグモンへ第2軍団を接敵させ攻撃。また第1軍団は中央東のイギリス予備軍団へ攻撃。

 第3ターン
 ついにプロイセン軍が出現!
 プロイセン軍の出現も脅威だが、これ以降連合軍は3つの軍団に行動命令を出せる。フランスは2つのまま。ウーグモン攻略もおぼつかないまま、作戦の主導権を連合軍に握られてしまう感じ。
 軍団選択はフランスから。第1、第2軍団へと行動命令。連合軍は第1、第2軍団とプロイセン第4軍に行動命令をだす。その後悪い事は重なるもので、ターンの主導権はフランスが握るもまたイベント発生で両軍に疲労が発生。フランスにしてみると攻勢に出にくくなるので不利。
 砲撃フェイズではフランス軍のみ砲撃を行い、ウーグモン防衛隊を一部後退させる。
 その後の行動フェイズではウーグモンでの攻勢は膠着状態。中央ではフランスがイギリス予備軍団への攻撃に騎兵まで投入して攻勢にでて、ジリジリとイギリス軍を追い詰める。

 第4ターン
 フランス軍から軍団選択。行動命令は第1軍団と近衛軍団。連合軍は第1軍団とプロイセン第4軍団、そしてプロイセン第2軍団にも行動命令を出しマップに出現させる。ターンの主導権はフランスが握る。
 フランスは第1軍団の損耗が激しく、増援を送らないと軍団が壊滅の危機になる。またマップ東側から出現したプロイセン第4軍団に対峙する為、近衛師団に行動を命令、マップ中央やや南東にあるプランスノアという村へ騎兵を全力で向かわせる。ウーグモン方面は行動をあきらめマストアタックでの戦闘解決のみに留める。
 戦闘の結果、ウーグモン方面での戦闘は遂にイギリス第2軍団を追い出すことに成功!戦闘後前進でフランス軍がウーグモンを占領する。中央での戦闘は第1軍団が予想通り(?)の損耗で、前線の部隊が全てステップロス状態に。
 マップ下のプランスノアでは村に入った騎兵に対しプロイセン軍の歩兵が包囲して攻撃。フランス側からの攻撃はステップロスで持ちこたえる。プロイセン第2軍団はマップ東のやや北から侵入し、マップ中央東にあるパブロット村方面へ展開する。

 第5ターン
 連合軍からの軍団選考。第1軍団と予備軍団、そしてプロイセン第4軍団に命令。フランスは第1軍団と予備軍団を動員。ターンの主導権はフランス軍。この辺で連合軍を揺さぶるべく攻勢に出る。
 まずは中央西側から騎兵隊が北上、そして同じく予備軍団の歩兵はプランスノアへの防衛に向かう。
 ウーグモンではイギリス軍を街から追い出すことに成功したが、強力なイギリス第2軍団はなかなか突破できず、膠着状態。ただしマップ西端の戦線に騎兵が突破可能な穴が開いた!中央、ラ・エー・サントでの攻勢も膠着状態。マップ下のプランスノアではプロイセンの攻撃が思うように効かない。

 第6ターン
 軍団選定はフランスから。第2軍団と予備軍団に命令を出し、双方戦線突破を狙う。連合軍は第2軍団と騎兵、プロイセン第4軍に行動命令。
 主導権をフランスが握ったため、第2軍団の騎兵が猛然と北へ突撃!マップ北東にあるフランス軍突破フェイズをターン終了時に確保すれば、サドンデスでフランスの勝利になるからだ。
 他、第2軍団の砲兵と歩兵は、イギリス第2軍団の動きを止めるべく攻勢に出る。中央ラ・エー・サントでの攻勢はフランス不利ながらもなんとか持ちこたえる。南のプランスノアではプロイセンの第4軍団が徐々に押されている。
 連合軍の行動フェイズでは、フランスの騎兵を止めるため騎兵軍団が全力で追撃を開始する。

 第7ターン
 ゲームの残りが少ない、連合軍も攻勢に出る。
 軍団選定は連合軍から。第2軍団と騎兵軍団、プロイセン第4軍団に命令。フランスは第2軍団と予備軍団へ行動命令。
 主導権をフランスが握り、第2軍団騎兵は遂にフランス軍突破ヘクスの東端隣接ヘクスへ到達!中央ラ・ベル・アリアンスでは南下したイギリス軍とフランス軍が対峙するが、砲撃でイギリス軍1ユニットに撤退効果を与えたため攻勢の戦線が崩壊。単独で突出してしまったイギリス軍ユニットを集中攻撃で追い返す。プランスノアでのプロイセン軍も戦線突破を狙い、戦線北の予備軍団歩兵へ攻撃を集中するが、フランス軍と痛み分けという感じでなかなか突破口を開けられない。
 連合軍の行動フェイズ、フランス騎兵の突破に対して唯一防衛に間に合ったイギリス騎兵軍団1ユニットだが、攻撃力が1とおぼつかない。この状態で戦闘を開始すると、なんと不利な戦闘ながら双方1ステップ損害というイギリス軍にとっては夢のような結果になり、双方の騎兵ユニットはここで除去。フランス軍による戦線突破の夢はここで潰える。

 第8ターン
 いよいよ最終ターン。軍団選定はフランス軍からで、予備軍団と近衛軍団に行動命令を出す。連合軍は第1軍団と第2軍団、プロイセン第4軍団に行動命令を出し、逆にフランス軍後方兵站ヘクスへの突入を図る。
 主導権はフランス軍。ここでプロイセンによるフランス軍後方兵站ヘクスへの突入計画は頓挫。開いた穴を先にフランス軍に塞がれるからだ。フランス軍による中央北のラ・エー・サントでの攻撃は効果無し。中央南のラ・ベル・アリアンスではイギリス軍を後退させる。マップ南東のプロイセン第4軍団との戦闘は、プロイセンが戦線崩壊。また当然ながら突破口もフランス近衛軍団に塞がれた上にZOCで行動を制限され、ここでプロイセン軍の役割は終了。
 最後の連合軍行動フェイズでは、奪還された村の再占領を試みるが移動力が足りず。ま、このターンで終了なので、ここはもう移動する必要もないんだけど、一応勝利条件ポイント稼ぎを目指すこととする。

IMG_7113.JPG ここでゲーム終了。
 ユニットの損耗は連合軍16だが、勝利条件のポイントとして連合軍は損耗ユニットを2で割った(端数切り上げ)数となる。フランス軍の損耗ユニットは11。こちらは撃破数そのまま連合軍のポイント加算となり、さらにフランスGerユニットを1ステップロスさせたので+1で12ポイント。
 村の占領数は、フランスが連合軍を+2上回ったのだが、ポイント加算でフランス軍10、連合軍12となり、割と僅差で連合軍の勝利となった。

 プレイ後の感想を書く。
 連合軍の勝利は、序盤でフランス軍の行動が制限されるような状況が多く起きたことと、なんといってもプロイセン軍の登場が1ターン早まったことが大きい。プロイセン軍の参戦は嬉しいが、なんといってもプロイセン軍が登場すると行動可能軍団が合計3(うち最低1軍団はプロイセンに割り当てられる)に増えるのが大きい。本来序盤でフランス軍の猛攻に耐えるべき連合軍が、1ターン早く覚醒できた。更に3ターン目は両軍疲労となり攻勢側が不利にもなった。
 フランス軍の敗因としては、連合軍と全く逆で、序盤に積極的な行動が制限されたことが大きい。プロイセンの参戦が予定通り4ターンかれであれば、東にいる第2軍団か中央の予備軍団(史実ではネイ率いる騎兵隊になる)が連合軍の戦線を突破できた可能性が高い。というか、本プレイでも第2軍団の騎兵が戦線突破に成功しているわけで、プレイ上の油断があったとはいえ、フランス軍騎兵のプレッシャーは連合軍にとって頭が痛いと思う。

 今回、両軍とも砲兵については割と上手に運用できたと思う。特に攻勢時に敵ユニットへの砲兵支援があると、砲撃効果もそうだが、被砲撃ユニットのZOCが確実に無効になる効果は、攻勢時にうまくタイミングを合わせると敵ZOCからの移動が可能になる。もちろん付随して退却などの効果が出るのは更に嬉しいが。
 ただし、砲兵を大事にしすぎて全線に出さないのもまたダメなところで、今回のプレイでは両軍とも砲兵の損耗より、むしろ砲兵の攻勢効果を重視した。お陰で両軍ともそれなりに砲兵は消費してしまったが、後方でグズグズしているよりは効果的に運用できたと自負している。

 あと、ソロプレイにおける問題点として、どうしても攻勢側が不利になるという点もある。つまり「行動を起こそう」としている側の心理をソロプレイになると防衛側が全て熟知しているわけで、第6ターンからのフランス軍騎兵ユニットへの対処は、ソロプレイでなければあれだけタイミングよく対応できなかった可能性が高い。

 ちなみに、一応ソロプレイ開始前に自分の思考を縛る為、フランス軍と連合軍の行動指針は決めていた。
 フランス軍は序盤から積極的に攻勢に出ることと、中央突破を目指すこと。連合軍は東のウーグモンでしつこく防衛的行動をとることと、中央の軍団はむしろ南下して攻勢に出ること。プロイセン軍は行動可能になったら南東の街道から侵入して速やかにフランス軍後方兵站ヘクスへの突破を狙う事。ソロプレイながらも基本的にはそれぞれの行動指針に従い行動したつもりではある。

 それと、今回はプレイのログを取りながらゲームを進行したのだが、都度頭が冷静になってよかったかもしれない。初めはフランス軍と連合軍の攻撃フェイズ毎に30分の休憩をいれるかとか、テーブルに座る位置を変更するか、とか色々考えたのだが、ログ取りで逐一思考が中断されるため、どちらかの軍勢への肩入れが防止できたような気がした。

 しかし、終わってみるとボードシミュレーションゲームは楽しい。熟練者からすると采配は稚拙なものだったかもしれないが、少なくともワーテルローにおける戦場のダイナミズムを体験できたような気がする。
 実プレイ時間としては、ログを記録しながらという理由もあるが、9:30過ぎにスタートして、第4ターン終了時の昼食と昼寝の約1.5時間を挟み、終了が17:00過ぎと、久しぶりなせいか想定プレイ時間を大幅に超える時間となった。

IMG_7111.JPG
↑両軍の損耗ユニット。
青がフランスで、赤がイギリス、グレーがプロイセン。

iPhone6 plus


ワーテルロー戦役/アルバート・A.ノフィ

▼2015年12月30日

北条鉄道に乗りました【関西旅行編:13】

R0326045.JPG 京都5日目は雨。朝の時点で京都市内はまだ雨が降っていませんでしたが、すぐに降り出しそうな天気。雨雲のレーダーを見ても降雨30分前という状況です。
 しかも結構な降りになるようなので、今日は自転車をあきらめて、昔から気になっていた北条鉄道に乗ってみようと思いました。こんな機会でもない限り、一生のる事はなさそうだしね。

 京都市内から北条鉄道まではそれなりに距離があります。
 まずは烏丸駅から阪急電車に乗って神戸新開地駅まで。そこから神戸電鉄粟生線へと乗り換えます。この粟生線は去年も乗っているのですが、神戸という大都市のすぐ近くにありながらも、ダイナミックな勾配と地方鉄道風な趣があってなかなか好きな路線。今回は終点の粟生駅まで乗車です。

R0326061.JPG 粟生駅に着いたのは12時過ぎ。京都のホテルを出発したのが9:30過ぎでしたから結構時間がかかりますね。そこからいよいよ北条鉄道へと乗り換えです。

 乗客は私を含めて5人くらい。外は割と強めの雨ですが、空気が澄んできたのでそろそろ雨も上がるのかな?沿線はまさに田園風景という景色の中を、30分位かけて終点の北条町駅へ到着します。

 この北条町という駅、なんだか中途半端な場所にあり、もう少し頑張ればJRの播但線と接続出来そうな気もしますけど、色々と理由があるのでしょう。ちなみに北条町駅はかつて貨物の輸送も盛んだったそうで、ここから農作物が神戸市内にむけて送られていったらしいです。
 今では典型的な地方小型中核都市といった趣で、駅前にはロータリー、そして駅前の道路を渡った先にはスーパーマーケットもあります。せっかくなので食品売り場を見物したりします。

 ひとまわりした後は、再び駅舎に戻り、お土産コーナーで北条町内にあるという高橋醤油の小瓶を買いましたがこの醤油はおいしかった。私は京都の澤井醤油も大好きですし、ひょっとしたら関西の醤油の方が好みなのかもしれません。

 さて、フラフラしているうちに、駅前のロータリーには姫路駅行きのバスがやってきました。雨もようやく上がり、ここからはバスに乗って姫路へと向かいます。

R0326069.JPG
北条鉄道は自転車による沿線活性化を目指しているようで、
駅にはちょっぴり豪華なレンタル自転車もありました。

RICOH GR


▼2015年12月21日

スターウォーズを見てきました

IMG_6992.JPG 20日は映画の日で半額(?)ということもあり、地元のシネコンでスターウォーズを見てきました。上演バージョンは、字幕、日本語吹き替え、3Dとあるようですが、普通に日本語吹き替えで。

 私が出かけたシネコンでは、午前中に席を予約したときはガラガラだったけど、その日の夕方に劇場入りしたときはほとんど席が埋まってましたね。家族連れも多かった。

 内容についてはネタバレになるので触れませんけど、なんやかんやでとても面白かったです。砂漠の惑星からのスタートというのは、もはや伝統ですね。それと、なんというか演出などが結構ディズニーしてました。

 次回作はいつ公開されるんでしょうか?楽しみです。

iPhone6 Plus



 

▼2015年12月20日

奥多摩縦走に出かけてきました

R0327598.JPG 先週に引き続き、今週も週末は山の中です。

 今回は中央線ホリデー快速「おくたま」に乗り、終点の奥多摩駅から愛宕山鋸山大岳山鍋割山→奥の院→御嶽山日の出山→三宝山→日向和田駅の縦走コース。ガイドブックによるとコースタイムは合計9時間30分となります。

 先週同様、始発のTXに乗り、その後は秋葉原のコンビニで買い物をしてから朝食におにぎりを一つ食べて、新宿駅へと向かいます。
 ホリデー快速の出発時間にはまだ余裕があり、普通の列車に乗り継いでいけば、奥多摩駅までは10分位早く着けるのは分かっていたのですが、せっかくなので「おくたま」に乗っていくかなと。ま、ホリデー快速とはいえ車両は普通のE233系なんですけどね。

 さて、goroS-8にして2回目の登山、登山靴は前回よりも脚に馴染んでいてくれるでしょうか?


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 奥多摩駅到着は8:26分。そこから駅のトイレに行ったりして、約10分後の8:36にクライムオン!まずは奥多摩市街を抜けて愛宕山神社に向かいます。
 先週と違って今朝の気温は一段と低い。というかこれがこの時期標準の寒さなのかな?途中で渡った多摩川に架かる橋も凍結していました。


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 さて、初めの難関がこの階段!なんでも180段ほどあるらしく、更に登り初めはかろうじて階段だよな…という傾斜ですが、途中から更に傾斜が激しくなり、手すりにしがみつくようにしないと登り切れません。下りだとしたら…落ちるなコレ(笑)
 噂によるとこの階段を上りきる覚悟がない者は参拝するべからず!みたいな話もあるみたいですけど、実際はのところはどうなんでしょ?

 この階段ルートが嫌な人は、遠回りになりますが、山を巻く形で自動車が通れるアスファルトの林道で登ることもできます。また今年の夏はこの階段近くにスズメバチが巣を作っていたらしく、林道を迂回するよう立て看板が出ていたそうです。この階段登ってる途中でハチに襲われたら、多分一番下まで転げ落ちると思います。

 この階段を上りきった先を少し進むと五重塔があり、登山道はその左を巻くようにして更に進んでいきます。この辺はちょっとした稜線の岩場になっており、鉄階段や鎖があったりしますが、危険な道ではありません。また登山道の脇には岩に張り出す形で祠や道祖神?が祭られており、なんというかRPGの世界に迷い込んだかのような幻想的な光景。
 このエリアを越えると一旦車道に出て、再び登山道へ、ここからが鋸山への登山道となります。

 結構急な傾斜の上、途中には鎖場や階段などもあり、危険ではありませんがそれなりにハードな登山道です。ルートも一直線の登りという感じで、なかなか一息つける場所もありません。とにかくハァハァ言いながら頑張って山道を登ります。また岩山の狭い尾根道なので、転落には注意して下さい。左右とものぞき込むことがためらわれるほどの崖になっています。


R0327586.JPG


 やがて尾根道も終わり、森林帯の急な登りを越えるとようやく鋸山山頂です。周囲は木に覆われていてあまり眺望はありませんが、ちょっとした広場みたいになっていてベンチも用意されています。到着は11時ちょっと前。ほぼコースタイム通りのペースです。

 ここで持参したおにぎりを一つ食べて、15分位休憩。次に目指すのは大岳山です。


R0327595.JPG


 ここから大岳山へのコースは主に気持ちのよい稜線歩き。落ち葉が敷き詰められた緩やかな登りの登山道を歩きます。この辺りになると、木の間から右手に富士山、左手には東京都内の街並みが見えてとても気分が宜しいです。今回のコース中もっとも気持ちのよい道ではないでしょうか。

 この緩やかな道を1時間ちょっと歩くと、いよいよ大竹山頂上直下へ。ここからの道は再び岩場や鎖場があり傾斜も急になってきます。

 手を使って登る岩場もあるのですがここでトラブル。私はここで上につきだした岩に気づかず頭をゴチンとぶつけてしまい、岩に貼り付いた状態で数分固まってしまいました。結構思いっきりぶつけて、その瞬間頭蓋骨がミシッ!という音も聞こえた気がします。もっとも、その後に頭がフラフラしたとかそういう症状も出なかったので、とりあえず大丈夫だったのでしょう。
 その後も登りでつきだした木の枝に頭をガチンとやってしまったし、なんだか頭を打つことが多かった今回の登山でした。そのうち自転車みたいに「登山ではヘルメットを」という習慣が広がるかもしれませんね。


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 キツイ登りを越えるといよいよ大岳山山頂です。本日の最高峰となります。奥多摩駅の標高が350m、ここが1,266mですから、比高は900m位?ただ先週の三ツ峠山と違い、登り返しが何度もありますので、累計登坂高度は同じくらいかもしれません。

 天気も快晴で、私が歩いてきた方からだと右手、方角では南西方向には広く眺望が開けているため、富士山がくっきり!やはりはれの登山というのはテンション上がりますねぇ。
 山頂到着時間は12:30位。ここもガイドブックの参考タイムと同じペースでしょうか。


R0327611.JPG


 山頂ではおまちかね、コーヒーの儀式です。先週買ったSTARBUCKS VIAがまだ余っていますので、シエラカップでお湯を沸かします。ちなみにお湯の沸く時間を計測していましたが、50秒位でした。

 沸いたカップにコーヒーを入れて、MacBookAirこそありませんが、iPhoneいじりながら山頂ドヤと洒落込みます。そういえば昔の私は山でお湯沸かしてコーヒー飲むという習慣はあまりなかったな。友達と山に行くと途中でコーヒーを入れてくれるので、自分もなんとなく習慣になってしまったという感じ。確かにひんやりした空気の中で飲むコーヒーはおいしいです。
 その他では、昼食として持参したアーモンドチョコレートを3粒ほど食べたのと、山頂にIngressの敵陣ポータルがあったので、潰してレゾをデブロったりなんだり…。

 出発したのはおよそ30分後の13:00過ぎ。ここから下りに入ります。


R0327614.JPG


 山頂直下はかなり急な岩場となり、慎重に下ってゆきます。その後大岳神社手前で通常の山道に戻りますが、こちらの斜面は日陰になっているせいか、足下が凍っていて結構滑ります。杖を持参していたのですが、なければこけたかも。
 大岳神社と廃止になった大岳山荘を抜けると、再び岩場や鎖場が現れますが、傾斜が急ではないので、落ち着いて進めば問題ありません。

 下り道を40分ほど歩くと、ロックガーデンへ下る道と鍋割山への分岐があります。
 私が持参したガイドコースですと、ここからロックガーデンに向かう指示があったのですが、人工の庭園みたいな場所には興味が持てなかったので、そこから鍋割山へ向かいます。


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 こちらの道に入ると、道が荒れているというほどでもないのですが、人通りは少ないんだろうなという雰囲気になります。見通しがあまりきかない林の尾根道を進み、鍋割山山頂への到着は14:20分。

 山頂では写真を撮って、ザックを下ろして水を飲んで、すぐに次の奥の院へと出発します。


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 鍋割山から奥の院までは10分程度。山頂のすぐ下に御嶽山の奥の院社殿がありました。この裏手すぐが山頂らしいのですが、道が見当たりませんでした。ま、いいかなと思い下山開始。

 奥の院から御嶽山まではすぐかと思ったのですが、ここの傾斜が結構厳しくてなかなか水平距離が稼げません。またこの道はあまり人が通らないのか、迷うほどではないにせよ、所々道が消えかかっている場所もあり、少し不安。

 頂上直下の急な道を抜けると、両側に大きな杉の木が立つ尾根道に入ります。しばらく歩くと天狗の腰掛け杉と呼ばれる場所に出て、その先は登山道というより遊歩道な道を緩やかに上ると長尾茶屋へ到着します。


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 長尾茶屋(リンクがもはや食べログだw)ではCCレモンを1本購入。200円なのでなかなか良心的価格。1/3程飲んでから、さてここからどうしたモノかと、ルートマップを見て検討します。
 というのも、長尾茶屋に到着したのは15:00過ぎとなり、ここから約3時間を要する日の出山→三宝山縦走は、途中で日が暮れてしまうからです。

 ま、途中で日が暮れるというのはもちろん想定していましたので、今回は新型のヘッドランプを用意していたのですが、体力的に厳しかったらケーブルカーに乗って御嶽駅まで戻って終わりにするエスケープルートも考えていました。さて…どうすっかね?


R0327623.JPG


 結論も出ないし、仕方ないので御嶽駅に向かって歩きながら考えることにしたのですが、御嶽神社前の商店街にさしかかった辺りで「やはり行くか!」という気持ちに。

 この時点での歩行距離はガイドブックによると12kmに達しているはずですが、脚はまだ残っているし、先週の登山でできた両足の血豆(愛称:チマメ隊「嘘」)もまだできてないので、行けるかなって。

 つことで写真にあるドン突きを右に入り、こころぴょんぴょんしながら、日の出山へと向かいます。
 


R0327627.JPG


 御嶽山から日の出山へは、登山道というよりハイキングコースといった趣。コースタイムは40分ほどですが、少しペースを上げて歩きます。
 途中で日の出山から下ってきた人達と何組か会いましたが、この時間になると登る人はもういないみたい。東雲山荘がある峠を越えてちょっと歩くとようやく日の出山山頂となります。到着時間は16:00ちょうど。


R0327633.JPG


 山頂からは都内方向に眺望が開け、東京都の街並みが一望できます。これは素晴らしい景色!当日は新宿の高層ビル街まで見渡せましたが、もっと空気が澄んでいれば、スカイツリーや筑波山も見えるんだろうなぁ。
 既に人気のない山頂でしたが、自分1人でテンションマックス状態でした。

 さーて、ここからはあまりのんびりもしていられません。今の時期17:00には空が暗くなってしまいます。ここでザックにしまったヘッドライトを上着のポケットへと移動。次は三宝山方面へ下山を開始します。

 日の出山直下は少し登山道っぽいですが、ここから先は基本的に東雲小屋へ向かう管理林道、私的にはこういった道の事を「ジムニー道」と呼んでいるのですが、そんな道を緩やかに下っていきます。
 基本車道ではありますが、当然一般車両が入れるほどの広さもないし、路面も整備されているわけではありませんが、登山として考えると広くて歩きやすい道です。そんな道をどんどんと進んでいき、途中の梅ノ木峠へはおよそ50分後の16:50に到着。


R0327636.JPG


 さて、ここで暗闇に追いつかれました。
 残りのコースタイム1時間20分は夜間の登山となります。峠で一休みして写真を撮った後、いよいよヘッドランプ装着!ちなみに今回購入したヘッドランプはSunixというメーカーの充電式ヘッドランプ。ジオニック系統のモービルスーツみたいなナリをしていますが、これで3,000円を切るという破格値で、ネットで調べても結構評判いいみたい。もっともBlackDiamond ReVoltのパクリである事には間違いありません。ただあっちは価格が8,000円近いのとUSB充電する場合専用の変な充電式乾電池を使う必要がありますので、性能的には微妙だったりします。

 私の時論ですが、今時の登山用ヘッドランプは絶対にUSBの充電式がよいという考えています。
 乾電池式は電池交換直後以外は必ずフル充電状態にならないし、予備電池持ってけばいいじゃんといっても、暗い登山道の中で一度ヘッドランプを消して電池交換なんてするのか?と。
 それに比べ充電式では、登山前に充電すれば常にフル充電を保つことができますし、大体今時の登山ってみんなスマホ持ち歩いてるので、充電用バッテリとかも一緒に持ち歩いてるんですよね。だったら電源は統一化すべきという至極当たり前の考え方です。

 ちなみに、今までは登山用ヘッドランプとして、ペツルの非LEDヘッドランプを使っていました。夜間の山歩きをしない限りは性能的に充分でしたけど、現代のLEDヘッドランプと比較してしまうと、照度はともかくとして、照射時間が短いのが気になります。電球も切れたりするしね。
 新しいヘッドランプはそのうち買わなけりゃなと思っていたのですが、いい機会だったので今回初めてLEDヘッドランプの購入+実戦投入をしてみた訳です。


R0327644.JPG


 ヘッドランプの蘊蓄が長くなりました。
 こちらはランプを装着して同じ梅ノ木峠から撮影した写真。最近のデジカメは露出制御が優秀なので、日が傾いても結構明るい感じで写真が撮れてしまうのですが、実際の暗さはこちらの方が近い。ここから日が落ちた登山道に入ります。
 上にある峠の写真右側の尾根道ですね。

 ここから先は真っ暗なので写真がありません。梅ノ木峠から20分ほど歩いた所で三宝山山頂への登山道と巻き道の分岐があるのですが、真っ暗闇の上にどうせ眺望がないことが分かっているので山頂直下はスルー。
 三宝山より先は、どうやら青梅線沢井駅へ下る道がメインルートみたいで、その先の道は荒れ始めます。道が無いほどではありませんが奥多摩にしては未整備な感じ。これも回りが真っ暗だからそう感じるだけかもしれません。

 琴平神社より先で再び石神前駅への分岐があり、ここから先は益々未整備な感じになりました。暗いせいかもしれませんが、ルートを何カ所か見失いましたし、夜の登山はやはり危険ですね。超楽しかったけどw。

 それと、夜の山というのはやはり神聖な雰囲気がハンパない感じで、例えば正面に見える大きな杉の木の群落が暗闇だとでっかい岩に見えたりするんですよ。一瞬ドキッとしたりします。
 そういえば、水木しげるの妖怪で有名な「ぬりかべ」ですが、アレは元々妖怪ではなく、夜道でいきなり壁に当たるような感じで前に進めなくなる現象を指す言葉でした。その前に進めなくなる要因が、何かしらの恐怖心なのか、或いは今でいうところのハンガーノックなのかもしれませんが、夜の山道ではそういった現象が起きても不思議ではないな…みたいに改めて思います。

 ハンガーノックといえば、梅ノ木峠手前でおなかが「グゥ」と鳴って、あれ?空腹なのかなと思ってアーモンドチョコを2粒ほど食べましたが、考えてみれば本日口にした食べものは、朝食の鮭おにぎり1つと、鋸山山頂で口にした鮭おにぎり1つ、大岳山山頂で食べてアーモンドチョコ3粒、そして今の2粒で、ここまで山を歩いてきたにしては、全然おなかがへらない感じ。

 暗い山道をどんどん下り、最後は半ば藪漕ぎみたいになってしばらく行くと、ゴルフ場のフェンスが出てきました。そこから登山道入り口までは2〜3分。ようやく梅郷ゴルフ場入り口の舗装路にさしかかります。ここからはいきなり普通の住宅街。山靴でコツンコツンと脚を鳴らしながら歩いていると、仕事帰りのOLみたいな人とすれ違ったりして、完全登山装備と杖2本持ち歩いている自分が何やら不審者みたいです。

 この舗装路をおよそ15分ほど歩くとようやく日向和田駅に到着します。ここで本日の奥多摩登山は終了。
 ガイドブックによると総歩行距離は22km。時間は歩き始めてちょうど10時間となりました。18:38分立川行き登り列車にのって家へと向かいます。

 自宅到着後、前回より歩行距離と時間が長いにもかかわらず、足の裏にはチマメ隊もいませんでしたし、筋肉痛も思ったほどではない感じ。少しは私の肉体も進歩しているのかな?

 

R0327647.JPG↑青梅市もよくわかりませんが萌えてましたw

RICOH GR

▼2015年12月18日

Brompton Toolkitを入手しました

R0327562.JPG 一番始めに発売されたのは2012年〜13年頃?その頃から極度な品薄状態が続いていたBrompton toolkitですが、今年の後半になってようやく量産体制に入れたのか、年末になってある程度まとまった数が日本にも入荷したようです。
 お店の人に聞いた限りですと日本には一気に300個程輸入されたらしく、私も事前に予約していましたので、入荷連絡を頂いてから、代官山のBrompton Junctionまで出かけて受け取ってきました。

 このtoolkit、写真を見ると変なカタチしていますけど、実はこれ、ブロンプトンのメインフレーム内に完全収納できるカタチしてるんですよね。特にブロンプトンの場合は、一般的な自転車用携行工具と違い、15mmレンチなどあまりスポーツ自転車用としては使わないサイズの工具が必要となるので、旅先で必要になる携行工具を揃えると、それなりにかさばる数の工具を持参する必要がありました。しかしこのツールキットがあれば、ブロンプトンで使う基本工具の全てがこの1本で揃い、なおかつフレーム内に収まってしまうという優れものなのです。

 ただ、問題なのはこの円安時代の中、モノは一向に入荷しないくせに価格はどんどん上昇してゆき、今では遂に大台の10,000円(税別)なんて値段になってしまったこと。もっともこれは日本だけがぼったくられてる訳ではなく、本国でも£48.00とかしますので仕方ないのかなと。発売初期の超円高時代では確か価格は7,000円くらいだったような気がしますけど。

 それなりに高価な工具だけあり、実際に手に持ってそれぞれのツールを眺めてみると、この手のよくあるセットものツールとは違い、それぞれがなかなか高級感のある仕上がり。驚いたのはメインのソケットレンチがちゃんとラチェット式になっていることで、確かにこのクオリティの工具を島忠ホームセンターとかで買おうすると、これだけできっと2,000円くらいは取られますのである程度高価なのも仕方ないのかな?
 タイヤレバーは初期タイプだとプラ製だったのですが、強度的に問題があったらしく一度交換対象になりました(初期ユーザーはこの交換でさらに1年位待たされたとかw)。そのため今では金属製になっています。その他、チューブのパッチは予備を含め10枚位入ってましたが、私は基本チューブの修理はしないので(全て交換しちゃう)、これは使わないかも。

 ちょっと心配だった点は、フレームに入れると奥にある磁石と手前の弾力性があるプラ部品でカチャッと固定される仕組みについて、もうすこしフレームへの固着力が強めだと安心かなと。今の状態でもそれなりにしっかりしてはいますが、輪行中にツールキットが落ちたりしないか少しだけ心配です。なんたって私は折りたたんだ状態でCAT EYEのメーター、既に5〜6個落としてなくしてますからね(笑)。駅などでBromptonをコロコロ転がしていると、案外フレームから外れて落ちたパーツには気が付かないのです。ま、この大きさなら仮にフレームから外れて落ちても気が付くかな。

 このツールキット、今回は比較的大量に入荷したようですが、生産体制はまだ不規則らしく、安定した供給にはまだ少し時間がかかるようです。ちなみにJunctionで大量に入荷したツールキット(神戸と合わせて150個らしいですが)は完売してしまったそうで、欲しい方はキャンセル待ちか、別なショップでの店頭在庫品が少しあるみたいなので、それを狙うしかないかも。次の入荷は年内にもう一度ごく少量あるかもとのことでした。

 ちなみにこちらの商品、もう少し安く買いたいと思うのもまた人情ですが、残念ながら意外と内外価格差はなかったりします。先程書いたように本家Junctionでも£48.00アメリカのお店でも$79.00と、日本への送料を入れればむしろ割高になるくらい。探してみたところ、こちらスペインの通販ショップでセール扱いになっていて、これだと送料(国際郵便の場合)込みでも8,328円ですみますけど、注文してから約2週間待ちはちょっと長いですね。この先為替が円高に振れればまた違ってくるんでしょうけど。


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↑ちょっと割高だけどBrompton好きな人はこういうのも好きなんじゃないかな。

RICOH GR


▼2015年12月15日

三ツ峠山に登ってきました

R0327394.JPG 先日エントリを建てたgoroS-8ですが、その性能を試すために電車で三ツ峠山に出かける事にしました。

 出かけようと思ったきっかっけはヤマノススメ…ではなく、実は10月の後半に富士急に乗って超電導リニアの試乗へ出かけてまして、その時にどうせなら富士急行線を巡るかと、1日券を買ってフジサン特急乗ったり各駅停車乗ったりして3往復くらい(笑)してる中でこの駅を発見したこと。
 写真の通りヤマノススメの立て看板があったので、ここから山に登れるんかいな?と思って調べたら、三ツ峠への登山道があると知ったのでした。

 考えてみればいままで車で山に行くことはあっても、電車に乗って山に行くことはなかった。新しい登山靴も注文してるし、電車に乗って山に行ってみるのも楽しいかも…なんてね。そして、めでたくgoroS-8が届いたので、早速登りに来たというわけ。

 さて、前日は会社の忘年会で深夜帰りになり、家で登山の準備をして1時間くらい仮眠を取ったら午前4:00になりましたので、朝食に買い置きしてあったやきそば弁当(笑)を食べて出発。
 TXの始発に乗り秋葉原から東京駅、そこから中央線快速に乗りました。何度か乗り換えて富士急の三つ峠駅に到着したのは8:10。そこからトイレに行ったり装備を調整したりして8:26よりクライムオン!まずは駅前の舗装路を山に向かって歩きます。

 このコース、アニメでも登場したらしく(ヤマノススメ2期はみてないのでよくわからん)、一時期はヲタの聖地巡礼コースとなっていたようです。そういうコースなので結構ラクチンなのかな?と考えていたのですが、目の前の三つ峠を見て気分が萎えます。何となく舐めてたけど麓から頂上までの比高はおよそ1,100mあんだよな。大丈夫でしょうか?


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↑登山前はいつもそうなんですが、頂上見ると心が折れそうになります。


 まずは舗装道路の歩きから。これが想像以上に長くて辛い…。
 特に三つ峠グリーンセンターを超えた辺りから勾配は急になり、舗装路のくせに結構辛い感じに。当日は気温も低く、登山シャツの上にフリースの上着、そしてゴアの雨具を羽織るという服装でスタートしたのですが、すぐに大汗をかいて登山シャツ姿で袖をまくる恰好にチェンジ。それでも汗がダバダバ出てきます。


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↑林道終わりの広場


 登山開始からおよそ90分。ようやく達磨石と呼ばれるポイントに到着。ここからようやく登山道の開始です。木の橋を渡って気分はここからがクライムオン!急な折り返しをどんどん進んでゆきます。
 途中、大曲りを超えて馬返しにさしかかった辺りでもう体力は限界に近い感じ。とにかく坂が急すぎる。この辺で10分程度休憩を取ってから再び歩き出すのですが、寝不足のせいか、朝食にやきそば弁当なんて食べたせいか、体調最悪の上に空腹も。ちょっと歩いては「辛い!」と一休みして、また歩き出しての繰り返し。
 小休止で持参したコンビニのおにぎりを一つ食べて、行動食としてカシューナッツもポリポリ食べていたのですが、つらくてつらくて…。一応麓から山頂までのコースタイムは4時間らしいのですが、これはかなりペースが遅れているなと。
 そのせいか、仕事であった嫌なこととか、昔別れた女のこととか、どうせ自分はこの世界に必要とされない存在なんだとか、そんな事ばかりがアタマの中でリフレインし始めて、もう超鬱状態でひぃひぃでした。
 更にアタマの中では初陣のgoroS-8にも八つ当たりし始めていて「買ったばかりだけどもうこんな靴捨てる!重くて脚が上がらない」など、色々とヤバい精神状態の中、トボトボと登山道を登ってゆきます。


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 急な登りは八十八大師の辺りまで続きます。ようやくここまできてアタマが少し冷静になってきました。持参した地図を見て時計を見ると、意外や意外…実はルートの想定時間よりも少し早いくらいのペースで登っていることがわかり、一転して今度はアタマの中がハイな状態に(笑)
 なんだ〜案外やるじゃんモレw。ヤバいね〜世が世ならアルピニストとして世界に名を馳せちゃってるんじゃないの?とか、モロ躁な状態です。
 みなさん、鬱病というのは心が常にアンダーな状態ではなく、このように心の振れ幅が大きくなる症状なんですよ。注意しましょうね。

 鬱はともかく、登山道が緩やかになってきて楽しい気分になってきたのはいいこと。ここからの三つ峠登山はなかなかダイナミックな風景が楽しめるコースとなります。


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 まずは富士山!歩いて左手側にどどーんとそびえていて、油断しちゃうと見ちゃう感じ(笑)。当日は快晴で空も澄んでいたので、こんな富士山を見ると思わず「フジヤ〜マ、ゲイ〜シャ、サムラ〜イ」とか言い出しそうになります。


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 コース中で唯一少しだけ危ないかな?と思ったところ。山の上から崩れが発生していて一部登山道を浸食しています。もちろん滑落したら無事では済みません。
 登山道には鉄の柵とロープが張られていましたが、当然人の体重を支える程のモノではなく、雨の日などは滑りやすいので注意かも。


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 頂上直下の岩山では、岩屋さんがチャレンジ中。よくみると岩肌にはロープやピンが打ってあります。上から落ちてきたりしないのでしょうか。


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 ところどころ、岩の隙間から水が落ちてきます。初めは手で受け止めていたのですが、頭からかぶってもひんやりしてきもちいいです。


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 頂上直下の岩場を巻いて、最後は木の階段を急登すると、山頂下の広場にある山小屋テラスの間に出ます。折角なので自販機でコーラを買って一休み。ちなみにコーラは500mlペットボトルで300円でした。ま。仕方ないかな。


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 山小屋の窓にもヤマノススメポスターが!


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 ここから三つ峠最高峰の開運岳1,785mまではもうひとがんばり!
 10分位の登りなのですが、結構な急登な上、土壌が浸食されていて砂山みたいになっているので、登るのは大変です。また下るときにも充分注意しないと転げ落ちると思います。


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 頂上直下にはNHKの電波送信施設があります。こちらは受信用の平面アンテナなんでしょうけど、ここにコカコーラとかヤマノススメ(笑)の宣伝がでっかく貼られていたら萎えるだろうなぁ。


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 最後の砂山みたいな場所を登るとようやく頂上です。頂上からの眺めをパノラマでどうぞ。
 当日は正面の富士山はもちろん、遠くは南アルプスの山々、そして八ヶ岳方面までくっきりと見えました。週間予報だと今日の土曜日は雨予報だったのですが、晴れて…しかも快晴でとてもよかったです。
 山頂到着タイムは、途中の山小屋でコーラ飲みながらボーッとしていた時間を差っ引くと、ちょうど4時間。実時間で12:42分でした。


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 当日はMacBookAirを持たなかったので、山頂ドヤリングはできなかったのですが、スタバのインスタントコーヒーを飲むことにします。山頂広場ではいかにも山ガール的な5人位の女性グループが「これジェットボイルってストーブですぐにお湯が沸くのよ〜」などと話していましたが、普通のストーブだってシエラカップ1杯分位なら1分程度でお湯が沸きます。
 しかし、こういう場所でのむ温かいコーヒーは天国すなぁ〜。携帯の電波も通じるし、どうせならMacBookAir持ってきてエクストリーム・ドヤ!と洒落込みたかった気もします。コーヒーの他には、昼食として持参したコンビニおにぎりを二つほど食べました。

 さて、エクストリーム・ドヤ!こそできませんでしたが、ここからはもう一つのエクストリームが始まります。というのも、今日の夕方からは友達の家で忘年会があるのです。ここから私のエクストリーム忘年会がスタートします(笑)、急いで下山しなくちゃ。下山開始時刻は13:08。


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 帰りは南側の尾根道に向かいます。標高差は少なくとても歩きやすい道。クマザサの草原を越えると、山の稜線に出て少しづつ高度を下げてゆく感じ。こんな道MTBで走ったら楽しいだろうなぁ…。


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 こんな感じの道をどんどんと進んでゆきます。こういう道だと登りでは重さが辛かったgoro S-8が天国な感じ。靴は頑丈で脚に痛みもないし、適度に重量があるおかげで脚が自然と前に出て行きます。途中調子に乗って思わず小走りになっちゃったりしましたが、これがいけませんでした。


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 いくつかの緩やかなピークを過ぎ、下り始めてほぼ2時間。いきなり世俗的な場所におどり出ます。ここは「かちかち山ロープウェイ」の富士見台駅。ラスト200mはこのロープウェイで下ることができるようです。折角なのでロープウェイで河口湖畔に降りることにしました。


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 料金は片道410円。ゴンドラはウサギやタヌキのマスコットであしらわれています。どうでもいいけどお客さんは外国人ばかり。私が搭乗したゴンドラには日本人はいなかったんじゃないかな?駅員さんにも切符買うとき英語で話しかけられたし。


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 ロープウェイで湖畔に降りて、そこから富士急河口湖駅まではおよそ1km。ボチボチ日が斜めになった河口湖畔をノンビリと歩きます。富士急駅前にはまたヤマノススメ看板が立っていました。また駅には鉄道むすめ巡りのスタンプも置かれていて、なかなか萌え萌えした雰囲気。
 こちらの駅も外国人比率は高く、駅前にいる人の約半分は日本人じゃない感じ。時代はインバウンド消費でグローバルな国際的ツーリズムのビジットジャパンですな。

 さて、ここで痛恨のミス!
 何を勘違いしたのか16:00ちょうど発のホリデー快速富士山2号について、発車時刻を16:10分位?と勘違いしていて、なまじ駅に着いたのが15:50分位だったせいもあり、並んで座ることもあきらめてギリギリまで駅舎のお土産やさんを散策していたのです。気が付いたときには16:00ちょい過ぎ。ホリデー快速は出発していました。
 これに乗れば、友人宅には18:30頃に到着できると思っていたのですが、結局電車を1本送らせたせいで、友人宅への到着時間が20:30位になってしまいました。ま、仕方がないね(笑)

 つことで、今回の登山のまとめとしては、初めての電車登山だったけど、とても楽しかった。歩いた距離は山の中で15km程。goroのS-8も期待以上の性能だったし、天気も良かったし、大満足です。

 で、最後のオチなんですが、友人宅に集まって飲んでいる最中、なんだか足の裏に違和感が…。みんなが帰った後友人宅に少し残って、靴下を脱いで見てみると両足ともでっかいマメができていて潰れてました(笑)。調子に乗って小走りになったのがまずかったかな?今回は気がつかない程の痛みでしかなかったけど、これが山の中で本格的に痛み始めたらちょっと危なかった。次回は注意します。

 結局TX始発で家を出て、山を15km程歩いて、友人宅で呑んでTX終電で帰ってくるという、私にとってはなかなかエクストリームな1日だったのでした。


RICOH GR / iPhone6 Plus

▼2015年12月07日

関西の鉄道は萌えている【関西旅行編:12】

 ということで、今回の関西旅行では、鉄道などの公共交通機関がらみでやたらと萌えキャラに遭遇したのでした。関西は萌え萌えしてるねぇ…。番外編的に関西旅行萌えギャラリーを公開。

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 石山ともかさん。


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 和泉こうみさん。


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 ちはやふる。


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 ユーフォニアム。


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 スマート国勢調査、これは萌えではないw


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 高坂麗奈さん。


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 いなりこんこん国勢調査。


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 京まふとよくわからんけど萌えっぽい自転車乗り。


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 何故かえいでんで金モザ。


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 北条鉄道の駅で萌えではないけどアレな感じな。


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 有名な京都市営地下鉄。


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 こちらも。


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 地下鉄烏丸今出川駅にはヤケクソ時みた数で萌えポスターが貼ってあります。


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 最近赤丸急上昇的な北神急行のなんとかちゃん。


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 南海フェリーも萌えキャラに参戦!


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 貴志川線にいた、やや萌え幼女w


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 工事用のガードフェンスまでちょっと萌えっぽい。


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 萌えではないけど腐のほう。


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 これも萌えではないけど今な感じのアニメ絵テイスト。


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 ということで、萌えが多かった今回の関西旅行でのマイ・ベスト。萌えキャラは、貝塚市のコスモちゃんですかね。グッズ展開しないのかしら?ねんどろいどとか出たら買うぞw


 その他、路線別ではなんといっても京阪大津線のハチャメチャぶりがすごかった。来る電車の全てがラッピングされまくってて、結局純正塗装の車両は見ることができませんでした。

 関西は萌えているねぇ。

RICOH GR / iPhone6 plus


▼2015年12月06日

goro S-8を買いました

R0327352.JPG 10月の連休で甲武信岳に山小屋泊で行ってきましてね。ヘトヘトにはなったのですが、やはり山は楽しいなと。
 ということで、長年使っていたスカルパの登山靴が、結構ソールが減ってきまして…しかも製品としてはもう20年以上も使っている山靴なので、そろそろ新しい靴を買うかと、ここの所山に行くといつも思っていたのですが、ようやく購入になったという訳。

 山靴については、次はずっとオーダー靴を買おうと決めていました。
 昔話になりますが、私が一番最初に買った登山靴は、革製の既製品。当時も新素材系の山靴は沢山発売されていたのですが、仲間のその手の靴を見る限り、やはりクラシックな本革製がいいなと。
 ただ当時はまだ学生でしたから、オーダーメイドなんて買う金はなく、確かICIで本革の山靴を買いました。半年位前に靴箱から出てきて、その時捨ててしまったのですが、写真撮っておけばよかったな。当時の脚のサイズは24.5cmで今の私には結構小さいw。もちろん履けたとしても、山で使うには古すぎて危険ですね。
 次に買った山靴がスカルパの「トレック・マウンテンバイク」というモデル。名前の通り、本来この靴は山靴用途で買った訳ではありません。当時ハマっていたMTB用に買った靴です。というのも、それまで使っていた本革の登山靴だと、ペダルを踏むにはソールが厚くて堅すぎる上に、ペダルを回すには靴が重すぎる。歩いているときの靴は、ある程度重さがあった方が逆に疲れないとか言われますが、自転車の場合は全然別で、軽ければ軽い方が当然いいわけです。かといって山岳サイクリングの場合は半分登山でもあるので、いわゆる自転車用の靴では全く話になりません。
 このスカルパは、確か御徒町にあるOD-BOXの店頭で投げ売りされていたのを買ってきました。サイズは確か26cm。当時使っていた山靴と比べデカいかな?と思ったのですが、履いてみると足形が細目のせいかそんなに違和感ないし、そもそも安いしいいかなって。
 特にこのスカルパで気に入ったのが、余った靴紐をベルクロでまとめられる機能。MTB乗ってると紐を自転車に引っかける事って結構あったんですよね。それが原因で転倒したりしたこともあったので、これは素晴らしいなと。
 結果としてこの山靴はMTBを止めてからも長期に渡り私のアウトドアライフのパートナーとして活躍してくれました。

 ということで昔話が長くなりましたが、次はオーダー山靴という野望は相当な時間を経て、ようやく実現されることとなります。
 確か自分が若い頃、東京の湯島とかあの辺りにオーダー山靴のお店あったよなぁ…と思っていて、適当にネットで検索してみると、今ではオーダー山靴を製造しているお店は本当に少なくなっているんですね。
 湯島の辺りにあったお店は検索する限り見当たらず、検索してヒットしたのは文京区にある千石のゴロー、足立区にある中山製靴、墨田区にある安藤製靴(昔は足立区にあった気がしたけど)の3つくらい?
 その中で安藤製靴は正直現代の山靴とは違うかなと思ったので、ゴローか中山か?ただ中山製靴は家から近いんだけど、意外と行きにくい。なら会社帰りに寄れるゴローの方がいいかなと、甲武信岳から下りて3日目の夜に出かけてきましたよ。

 私が出かけたのは平日の19:00過ぎのせいかお店は空いていましたが、聞けば平日でもお客さまはそれなりに訪れるとのこと。早速靴を作りたい旨を伝え、2Fにあるフィッティングルーム?へ。
 まずは靴の要望を聞かれて、その後は過去に出かけた山とかこれから行ってみたい山とかを聞かれます。事前にネットで検索した情報によると、まず初回の方はブーティエルを勧められることが多いとのことで、私もこのモデルかS-8のどちらかだろうな…と考えていたら、意外にもエグリーを勧められました(笑)
 せっかくなのでどんなもんじゃろと履いてみましたが、確かにこれは天国!靴の中がぽっかぽかで特にゴアテックスのインナーがまた素晴らしく、コレ買っちゃおうか!と思いましたが待て待て待て待てw、この靴買っても真冬しか使えん!と思い直し、いわゆる3シーズンな靴がいいと伝えると、次に勧められたのが本命のS-8でした。こっちも履いてみたけど確かに履き心地はとてもよい。
 私が今まで使っていたスカルパは、どことなく脚を靴に合わせる感覚があったのですが、試しに履いてみたS-8は素晴らしく脚にフィットします。その後ブーティエルも履いてみたのですが、やはりS-8かなと。ここまでは脚の計測無しで、自己申告±1cm位の靴を試し履きさせてもらっていました。
 その後S-8にターゲットを決めた後、本格的な脚のサイズの計測に入ります。

 その結果、私の脚のサイズは左右とも25cm程度。脚の幅や甲の高さ、その他かかとの形なども計測してもらった結果、どうやら私の脚はとても美しいJIS標準の形をしているそうで、つまり「オーダー靴は必要ない」という結果に(笑)
 脚の計測を担当して下さったゴローの社長さんも「いいね〜、こんなにキレイな脚なかなかないよ〜」と誉めて下さっていたのですが、私としては何やら複雑な心境(笑)。ということで靴は既製品からの選択となり後はサイズ決めだけとなります。
 もっとも、この先靴を買うときもオーダーの必要は無く、JIS標準形で全く問題ないとわかったことは、ある意味収穫だったかも。


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↑オイルを塗る前にとりあえず買ったままの状態を撮影。


 脚の実測値が25cm程度なので、26cmの靴を勧められたのですが、お店に用意してある分厚い靴下を履いた上で左右とも履いてみると、どうも右足の方が微妙に違和感。なら右足を26.5cmにしてみようかと履いてみると、今度は大きすぎ…う〜む、ちょっと違和感あるけど慣れるだろうし左右26cmでいいかな?と思っていると、社長さんが「ちょっとまって」と、特注で作られた26.25cmのサイズを持ってきてくれました。
 こちらを履いてみるとあらまピッタリ!ということで、半端サイズは特注扱いになるのですが、右が26.25cm、左が26cmとのオーダーに決定!特注品になるので値段も3,000円程プラスになる上、納期は既製品1ヶ月から2ヶ月に延びるのですが、せっかくのオーダー靴なので、むしろ既製品以外が購入できて満足です(笑)
 ちなみに用意してくれた26.25cmの靴はお客さん用に制作して納品待ちの靴だったみたいで、履く前に「大丈夫なんですか?」と聞いたら「フィッティングはお互い様だから問題ナシ」だそうです。私の靴も特殊サイズのオーダーなので、納品前に誰かのお役に立ったかもしれませんね。ちなみにその靴のオーナーは女性だそうで、最近は女性でも26cmオーバーのサイズは当たり前ともおっしゃってました。
 その他色々と靴の話を聞かせて頂いたのですが、やはり脚にクセのある形の人は結構いるみたいで、ゴローでも計測したかかとの形や甲の形に応じて様々な要望に応えているそうです。できた靴も何足か見せてもらいましたが、確かにオーダーメイドとなった靴は、通常とはちょっと違う形をしていて面白かったです。そんな中でザ・標準形の自分が少し物足りない気もしましたけどね。

 そうそう、私の右足がちょっとだけ大きなサイズになった訳は、おそらく爪の形のせいだと思います。右足の親指と小指の爪が少し変形してるんですよね、そのおかげでいつも右足はすこし靴にアタリ気味です。

 その後内金を1万円支払って、後は出来上がりまで待つだけ。そしてほぼ2ヶ月経ったとある金曜日の夜、出来上がりの連絡を頂きましたので、次の日の土曜日に受取に行ってきました。

 S-8は購入したての状態だと起毛革、いわゆるスエード状なのですが、このままの状態で山に行ってはいけません。この状態から購入者が自分で防水ワックスを塗って仕上げていく必要があります。


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↑片側のみ防水ワックスを塗った状態。


 防水ワックスはコロニル製のモノが有名らしいのですが、最近は何故か輸入が止まっているらしく、仕方ないのでゴローオリジナルで販売しているみたい。価格も市中の製品と変わりませんので、一緒に買ってきました。


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↑オイルを塗りおえた状態。


 初回は目安として、この缶の半分くらいを投入するようにとのアドバイスを頂きました。革が新品の状態だとオイルをよく吸うそうで、ケチらずにガンガン塗りつけた方がいいようです。もっともこんなにオイルを塗るのは初回だけで、その後は少量で構わないとの事。
 缶の半分くらいを使え!というのは、加減を知らない素人からすると、なかなかわかりやすいアドバイスだと思います。


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↑近所で買ってきた亀の子たわし


 その状態で数時間…初回は丸1日くらい寝かせた方がいいとのアドバイスを頂きましたが、それから靴ブラシ等で表面を磨いていきます。頂いた説明書によるとたわしでも問題ないとのことで、近所のホームセンターでたわしを買ってきて磨きます。ここでゴシゴシ磨くと、その摩擦熱で表面が固まるらしく、それが防水性につながるとのこと。なので頑張ってゴシゴシと磨き続けました。


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↑スカルパと記念撮影


 そして一通り磨き終えた状態。折角なので今までのスカルパと並べて写真を撮ってみました。この状態で重さを量ってみると、スカルパが672gに対してS-8が1260gで倍近い重さ。さすがにちょっと不安になってきますが、何はともあれ早く山に行ってみたいものです。

RICOH GR


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