個人サイトで文章を読むこと
私は日本でインターネットの商用サービスが始まった直後(本当言えば商業化前にも少々)からインターネットに触れていますが、当時はあれほど様々な情報が溢れていると思っていたインターネットが、近頃どうも知りたいことにたどり着きにくくなった印象。
おまえの検索スキルが未熟だからだ…と言われればそうなのかもしれませんが、例えばこのブログでよくネタにしているような古いオーディオ機器の情報なども、昔はいろいろな人が色々な場所でホームページを掲載していて話題にしていた気がするのですが、最近ではそういった個人サイト自体が激減していますし、業者がSEOなんてアホなテクニックを使うようになってから、特に日本語での情報の場合、古いオーディオ機器の情報はオークションページのキャッシュばかりがヒットします。
それと、これはオーディオとは関係ないのですが、近年はページ辺りの情報が激減していますよね。
例えば私のこのブログは、昔はさほどでもなかった気がしていますが、今ではページ辺りの文字量がかなり多い方なのではないかと思いますし、Googleの管理ツールだと「モバイル向けに最適化されていません」などと警告が出たりします。つまり文字が小さすぎるらしいです。本当はモバイルなんて言っていますが、もっと老眼の人に配慮せよ…なんて意味なのかも?近頃はインターネット利用者も平均年齢上がってるし。
そういえば、一時期若い女性達の間でもブログ書くのが流行っていたときもありましたね。今ふり返るとスゲー時代だったなと思いますが、あの時代のやたらと改行が多くて読みにくい文章も、今となっては懐かしい。そういう人達は今どこにいるのか?というと、みんな閉じられたSNS内に活動場所を移したなんて話もありますが、いくつかそういったSNSに参加している自分の見解だと、そもそも情報発信に興味を失ったってことのような気がします。逆にTwitterやインスタグラムなどを使って、情報の発信というより垂れ流しを行う人は増えた気がしますが(自分も好きですけどw)。
一時期は世界中の原語で最もブログで公開されている文字数が多いと言われていた日本語ブログも、今となってはすっかり閑古鳥(?)、自分の仲間内を見回すだけでも、ブログという形式で外部に情報を発信している人はほぼ皆無になってしまいました。まーブームってのはそんなモノなので仕方ないのですが、ちょっと淋しい気もします。
これは英語圏でも程度の差はあれども同じような傾向のようで、昔は「なんじゃこりゃ!」と思いながらも、読み慣れないアルファベットを必死で追っていたようなページも結構ありましたが、今ではそういうサイトもあまりないですね。
ただ、情報入手という視点だけでいうと、フォーラム形式のサイトは海外の場合オープンで公開されている場所も多く、そういった所で古い機械や怪しげな情報を得る機会は案外多いです。逆に日本語の掲示板形式のページは、ほとんどが非公開なのか、検索などで引っかかってくることがほとんどありません。みんなどこに行っちゃったのか?
私は文章を読むことが苦にならないタイプの人間なので、むしろ検索で引っかかったページが細かい文字で埋め尽くされていると嬉しいと感じる方なのですが、ページを制作する側のトレンドはというと、近年のWebサイトは、写真やイラストを大きくして、文字は必要最低限…むしろなくてもいい、なんて方向に行っているようで、世の中の大多数のwebサイトがそっちの方向になってしまったら、自分はインターネット止めるかもな…なんて思ったりもしています。
そういう中でしつこくこの文字が小さくて読みにくいブログを更新し続けるって道もありますが、何度も書いている通り、私がこのブログというかWebサイトを公開している理由は、インターネットで得られた情報に対して少しでも何か恩返しをすべきかと考えているからであって、私がネットを利用しなくなればそういう意味もなくなります。大した金額でもないですけど、こうやってネット上にサーバー借りてるのだってタダではないですしね。
本来、ネットワークの基本理念とは情報の共有だったような気もするのですが、今ではそういうのを基本と考えている私のような人間が、今ではネット上でも老害扱いされる時代なのかもしれません。
これも時代の流れなので仕方ないですけど、インターネットを使って、自分が全く知り得なかった情報にたくさん触れられたあの時代は、ちょっと懐かしくもありましたというおはなし。
コメント
blogでも記事の検索性がちょっとな、と思っているのですが、結局私も含む素人には快適にHPを製作できるツールが出回る前にSNSが全盛になってしまって、刹那に情報を消費するようになってしまったって事ですかねぇ・・・
投稿者: ふじむら | 2018年05月20日 09:02
淋しいなぁ…とは思いますが、これも仕方がないのかもしれません。
あの個人ブログ全盛時代を経験できたというだけで幸運だと思うしかないですね。
いろいろなジャンルの、本人以外には何の役にも立ちそうもない情報を読むのは楽しかったなぁ。
投稿者: よっち | 2018年05月20日 11:22