MGFのコイルスプリングコンバージョンキット
結局、以前交換した中古のスフィアは半年くらいしか保たず、再び半年くらいの不動状態となっていた私のMGFですが、先日WOTY SPEEDさんのMGFコイルスプリングコンバージョンキットへと換装が終了し、再び走れる状態になりました。
このパーツ、MGF乗りの人にとっては人気のパーツらしく…というか、そろそろ皆さんオリジナルのハイドラサスから交換必須なパーツなのですが、量産1stロットは予約で完売。で2ndロットから注文可能になったらしいのですが、自分が取り付けた分が2ndロット最終。次は3rdロットらしいですがまだ生産が始まっていないようで、納品は2020年の3月以降になるみたい。
乗り味については、海外製のスプリングコンバージョンキットが、ハイドロを意識しすぎて割と腰がないとされるセッティングが多い中、WOTY SPEEDさんのキットは他の製品よりも少し堅目だけどしなやかな足回りを目指したそうで、確かに乗ってみると納得ができます。1stロットに比べ2ndロットは更に改良されているようで、振動の収束が早くなっているらしいです。3rdロットはもっと改良されているのかも知れませんね。
それとどうやらこのキット、ショックアブソーバーの減衰力調整と車高調整が可能なようですが、それに関する説明は受けていません。まぁ…セッティング変える事はないでしょうけど、そのうちK氏に聞いてみるかな?
で、自分のMGFに装着した感想ですが…なんというか、普通の車になりましたね(笑)。
それはふたつの意味があって、既にハイドラスフィアとショックが完全に劣化していた自分のMGFは、路面の軽いギャップを乗り越えるだけで上下にびょんびょん跳ねて、ハッキリ言うとコーナリングどころではありませんでした。それでも攻めていましたが(笑)、走っているともう幌骨に頭ぶつけるわ、前輪も後輪もコーナリング中の振動でびょんびょん跳ねるわで、割としっちゃかめっちゃかな乗り味でした。まぁそれも…楽しいといえば楽しかったのですが。その状態がきちんと改善されたのがひとつ。
ふたつ目は、当たり前ですがこれはハイドロの脚ではないということ。ドライバーの私は当然として、かつてMGFに乗っていた人を助手席に乗せても「あ…これは違うね」とハッキリ実感できるそうで、ハイドロのしなやかな脚が自慢だったMGFですが、違う車になったなぁ…と、少しさびしい気持ちも。
もっとも、ネガティブ要素はこういったノスタルジー以外はまるでありません。コイルスプリング化によって、車体の挙動は調子のよかったハイドロの脚よりも格段に安定しています。
ちょっと戸惑ったのがブレーキングで、MGFって例えば交差点で止まる時とか、割とノーズダイブするのが特徴だったんですよね。これはハイドロのオイルが前後直結していたせいで、前輪に荷重がかかりっぱなしになると、ハイドラオイルが後方に移動してググッとノーズが下がるのです。で、コイルスプリングサスには当然そういった挙動がないので、車を受け取ってから帰り道まで交差点で停車する時に「あれ?ブレーキ効かない??」なんて勘違いしてしまいました。ハイドロの脚と違いノーズが下がらないから制動している感覚がズレます。すぐ慣れましたけど。
コーナーはね…もう安心してアクセル踏めます。なんというかコーナリングスピードは2段階くらい上がった印象。ハンドルを切ってからコーナーリング中にアクセルをググッと踏んでも、ちゃんと前輪も後輪も耐えてくれます。こういう負荷がかかった時は、以前のオンボロハイドロだと、どったんばったん大騒ぎ状態だったので、サスが安定しているだけでも実に運転が楽しく感じられます。
また、コイルスプリング化によりタイヤが正しく路面に接地しているおかげで、コーナーを攻めてもタイヤが鳴くことが少なくなりました。以前と違い、ちゃんとタイヤのグリップを使ってくれてるな!という感覚があります。そもそもハイドロ時代のMGFは、この寒い時期だと皆さん例外なくタイヤが「鬼キャン」状態でしたからね。
このコイルスプリングキットへの換装費用ですが、それなりに費用はかかります。
自分の場合はナックルジョイントの一部に破損があったりしたので総額は概ね35万円。3rdロット以降はコンバージョンキットの価格そのものに変動があるそうなので、キットの価格と工賃についての詳細は、WOTY SPEEDさんへ直接お問い合わせください。