ortofon TMC-200
手持ちのTechnicsのSL-10ですが、もう少しカートリッジで遊びたいとは思っていたのでした。ただ、このSL-10に付属している310MCというカートリッジはなかなか優秀で、更にT4Pというプラグインコネクタ方式には私が好きなMC型カートリッジがほぼありません。
ダイナベクターやソニーがMCカートリッジを発売していたようですが、どちらかというと高出力型のMCカートリッジで、MCらしい繊細さを特徴にした製品でもないとのこと。
もっとも、このT4Pカートリッジ用ターンテーブルで、MCフォノアンプを搭載しているのはおそらくこのSL-10しか無いはずなので、低出力MC型のカートリッジを求めるような世界でもないのはわかっているのですが。
噂によるとかつてオルトフォンがTMC-200という当時で6万円以上するバケモノみたいなMC型T4Pカートリッジを発売していたらしいのですが、もちろん今では入手不可能ですし、そもそも中古で出てきても高い。10年前くらいは捨て値で手に入ったようなんですけどね…なんていいつつ、今回のエントリはこのTMC-200のお話。
自分も聴いてみたいけど、ちゃんと音が出るTMC-200の入手はもう無理だろうなあ…なんて思っていたのですが、ちょっと前にたまたまebayで即決ありの出品を発見!…というかアラート入れていたのですが、ここ2年くらいでまともなのが出たのも始めてかと。値段も手頃だし動作確認済みの美品とのことで思わず落札。ebayで落札とか10年ぶりくらいだな。送料込みでも日本の相場よりかなり安かったです。
早速SL-10に装着して聴いてみると、確かに良い音ですねぇ。
なんというか、オルトフォンらしい中域の厚みというか、色気を感じます。この辺はきわめて真面目な音を出していた310MCとはちょっと違うところかも。
このTMC-200ですが、同社で発売されていたコンコルドタイプと呼ばれる尖ったカートリッジのシリーズをベースに制作されたようです。型番としてもひょっとしてベースになってるのかな?と思われるMC100とスペックが何となく似ています。
自分も手持ちの資料を探し回ったのですが、古いステレオサウンドのような雑誌には、この手のT4Pカートリッジに関する記事はなく、なんだかんだでステレオサウンドのような雑誌が記事として取り上げるジャンルの製品として考えられていなかったのでしょう。
ちなみに本国のオルトフォンサイトでは当時のカタログが公開されています。こういうの嬉しいよね。
しかし…TMC-200の定価が当時で6万円越えとは、T4P方式のリニアトラッキングターンテーブルとしておそらく一番高価なモデルがSL-15の15万円だった筈なので、ちょっとシステムとしての価格バランスが合っていなかった気もします。ひょっとして各社からもっと高級なT4P方式のターンテーブルがリリースされる予定でもあったのでしょうか?
インスタ映え(笑)を狙って、ラブライブのレコードもかけてみました。このレコードは非ヲマニでライバーなヲタ友に声をかけて入手してもらったモノ。ラブライブのなんとか会員の人じゃないと買えなかったレコードみたいで、入手難易度がエラい高いようです。
というか、このカートリッジの使用中写真を撮るのに、普通の黒いレコードだといい感じで撮影できないんです。なので手持ちでピクチャーレコードとか色つきの盤を色々探してしまいました。