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▼2020年05月31日

Acoustic Research AMP

P5312240 ずっと前から好きだったアンプ。ようやく確保できました。

 Acoustic Research AMP、米国アコースティックリサーチ社が1960年代に製造したアンプです。明確な商品名がないのでAR/Ampとしますが、このアンプの音を何時聴いたのか思い出せません。ただ、本当にここ10年20年、ずっと心に残っていたアンプでした。
 そのアンプをようやく手にしたのは今から2年前。某ドフで売られているのを買ってきてすごくいい音で感動したのですが、しばらくするとあれ?ユニットが変なのに気が付きました。電源をオンにするとユニットがボコッと前に飛び出ます。そして音も少し濁ってきて…。んん???と思ってスピーカーを繋いだ状態でスピーカー端子のDC電圧を測ってみると1V超えてまして…こりゃダメだなと。
 ちなみにこのAR/Amp。ソリッドステートなトランジスタなアンプですけど、真空管みたいに出力トランスがあります。なので本来はDC漏れトラブルとか無縁の筈なのですが、まぁ…仕方ないですよね、実際漏れてる訳だから。
 保証付きだったので買ったお店に持ち込みまして、相談の末、修理ではなく返金扱いになりました。ちなみにそのアンプは値下げもされずに「現状販売」とというタグを付けられて今でも売られていますのでご注意を(笑)

 つことで、人間の3大欲望には、食欲、性欲、アンプ欲というのがありまして、一度は折角叶ったこのアンプ欲のイライラを発散させるため、適当に中古アンプを買い漁る日々を行っていたのは、本ブログの読者ならご存じの通り。
 また、当然ながらこのAR/Ampも再度探していたのですが…このような失敗をやらかすと無保証のオクとかで手に入れるのはリスクが高すぎる。ここのサイトで修理記録がありますが、修理に出すと10万円越えだもんねぇ。このアンプの場合はいわゆる“伝説の銘機”という訳でもないので、みんな壊れても金かけて修理しないんだよね。
 この状況だと本体を本当にタダみたいな値段で手に入れない限り、修理費用含めてエラいお金がかかってしまいますし、正直そこまでお金をかけるモノでもないかと思っていたのですが、なんと上記リンクで整備された個体がヲクに出品されていまして、だったら買うかなと。値段も某ドフ価格より安いし。

 ということで、今手元にあるのがこのアンプです。
 完全性備品らしいのですが、確かに調子は良い。ただフォノイコだけは何故か片チャン出力がやや足りていないようで…ひょっとしてはんだ剥がれでも起きてるのかな?構造上このアンプは入力端子がトラブルの元なので、そのうち天板開けて調べよう。それに上記サイトのようにきちんと整備したのなら、コンデンサとか基板上の部品が不具合起こすにはまだ早い気もします。
 SP出力が今風の大型バナナ対応に変更されているのは便利でありがたいですが、電源ケーブルはオリジナルに比べちょっと太すぎるかな?経験上古いアンプにこういう固くて太い電源ケーブル換装すると音変わるんだよね。まぁ…音が変わったのかどうかはわかりませんので仕方がない。自力でオリジナルに近いケーブルへと換装するまでもないし。

 その他不具合はありません。以前のことがあるのでスピーカー繋いだ状態でのDC電圧も計りましたが、誤差みたいなDC出力しかありませんでした。スピーカーのユニットも電源投入時にはボコッといくけど、ちゃんとニュートラルの位置に戻るしね。肝心の音については、以前のAR/Ampよりも若干固い気がしますが、ある程度通電してれば馴染むでしょうし、どっちがこのアンプ本来の音なのかはもはやわかりませんしね。ただ、現状の出音には満足しています。

 しばらくは自宅でPIEGA Master jubileから音を出していました。S/Nはやは悪いですけど素晴らしい音です。私が好きな初期のトランジスタな、明るくくっきりしたサウンドが楽しめます。ただ、このアンプの本領ははやり密閉箱だよねぇ…なんたって当時はAR-3aという異例な低能率スピーカーを叩き起こすために作られたようなアンプなので、その辺は動作確認してから鹿嶋のアトリエ行きだよなとずっと思っていたのでした。

 で、コロナ騒動やらなにやら色々あって、ようやくちょっと前から鹿嶋にてこのアンプを使っているのですが、ホント素晴らしい。
 私はこのアンプの音について、FB等では度々「萌えるアンプ」という今風(?)の表現をしてきたのですが、本当に陳腐な言い方で申し訳ないですが、萌えます!ハッキリ言って。
 なんというか、このアンプで聞くボーカルは、男性も女性もとにかく明るくキュートに元気よく歌い出す。マイケル・ジャクソンの「ハッ」というかけ声にすら萌えますw。この印象はやはり現代のアンプに比べてナローなレンジだからそう感じるんでしょうが、そんな事はどうでもいいのです、気持ちよければ。

 特に古いCelestionで鳴らす音はいいですね。UL-6での音もかなり萌えましたが、Ditton15はもうヤバい。自宅のフルシステムもう売っ払っちまえ〜!なんて勢いになりそうな気持ちの良い音です。SL6siではまだ試していませんけど、きっと良い音でしょう。NS-1cでも試してみたいですが、もはやそんな場合ではない!とにかくこの音が気持ちよくてシステム変更とかやってる時間がもったいないです。

 先日には自宅のアンプも整ったところだし、そろそろ他のアンプ群は手放してもいいかな。そんな気分になってきました。

P5312268

 この組み合わせは鉄板ですな。これでドリームパレードとか聴いちゃうと萌え死するかもよ(笑)

OLYMPUS E-M1 + M.Zuiko Digital ED 12-40mm F2.8 Pro



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