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▼2020年05月31日

BL(武士らいふ)創刊号を入手しました

https://live.staticflickr.com/65535/49954871457_d9e8442865_m.jpg ここ数年、東国武士がブームだったりします。

 …いや、ホントかどうかはわかりませんけど、吉川弘文館では“動乱の東国史”なんてシリーズが出版されたり、のぼうの城のヒットや昨今の山城ブーム…中島卓偉のお城に行こう!って面白いですね…とか、それらの現象が重なり合って、いままで自治体が発行する地方史くらいでしか読めなかった東国武士の歴史も、大分メジャーになってきました。

 そんな中、去年の夏頃だったかな?密かに出版された同人誌「BL」…というと、アレな本みたいでなんですが、武士らいふという同人誌。
 昨今は同人誌といってもジャンルが多様で、このような読み物系同人誌も増えているのですが、本誌が珍しいのは付録にシミュレーションゲームがついていること。
 きちんと打抜き加工されたカウンタとか、これ印刷代高そうとか業界人っぽい余計な心配をしてしまうのですが、ゲームはその名も「羽根倉合戦」といいまして、1351年の南北朝時代に、今の埼玉県荒川にかかる今の羽根倉橋付近で行われた闘いだそうです…って、知らねーよなそんなの(笑)。自分もこの本の案内があるまで、県民のくせに全く知りませんでした。

 この時代の東国…関東平野といえば、見渡す限りの葦の原。はっきりいって人なんて住んでるの?みたいな世界でした。
 以前のぼうの城でお馴染みの埼玉古墳群までブロンプトンで出かけたことがあるのですが、その帰り道で田舎道をのんびり走っていると、途中葦に覆われた一帯が出てきまして、なるほど…江戸時代より前、中世以前の関東平野ってこんな風景だったんだろうな…などと考えながら走っていたことがあります。
 実際、江戸時代の前の関東の村といえば、埼玉県では川越以西と大宮付近、北は群馬県の足利辺りまで大きな都市はなく、東に至っては見渡す限りの葦原で、その中に下総台地がまるで半島のように突き出ていました。
 利根川も荒川も今みたいに堤防があってきちんとした川筋があった訳ではなく、適当にその辺を流れていたという感じ。なので大雨が降れば下流は湿地帯と化しますし、家を作ろうにも雨期にはすぐ水に囲まれてしまいます。個人的にこのような東国の水運・交通史には興味があり、このブログでもいくつかエントリ書いていますが、つまり関東平野は今と全く違った風景だったということ。
 資料が残っているのかわかりませんが、おそらく当時の西日本の都の人達と、関東の東国に住んでいる人では、人種的にも少し違いがあったかもしれません。鎌倉時代の武士とか背が高かったなんて話もありますし、また鎌倉時代の武士道とは、今私たち日本人がイメージする武士道とは全く異なり、目的のためには手段を選ばずな考え方です。卑怯とか何だとか気にせずまずは勝たねばご主人様に奉公も叶わず、といった極めて実践的な思想だったりしました。

 それはともかくこのBL…武士ライフ、同人誌として、東国武士好き…それもおそらくかなりのマニアじゃないと知らないような戦闘を題材にしたシュミゲを付録(正直ゲームと本どっちが付録かわからんが)にして発行されるという噂はシミュ友から聞いていて知ってはいたのですが、なかなかフロンティアな分野に挑むなぁ…なんて思っていたら、通販開始して割と瞬殺だった模様。ひょっとして富士見市とか朝霞市付近のシミュゲファンが全て買い漁ったのではないか?というくらい綺麗に消えましたね。オクとかでも見たことないです。

 そんな発行元でも本当に在庫がないという同人誌、ふとツイッタラーを見ていたら、この武士ライフ発行人が「ここどこ」などというクイズを出題しておりまして、結構日数経ってたようなのでアタリ出ているかな?と思いつつ解答したらなんと私が初当てだったらしく、プレゼントで頂いてしまいました!ありがとうございます。

 まだきちんと内容も読んでいませんし、付属のゲームもプレイしていないのですが、観応の擾乱についてはまずきちんと本を読まんとダメだな。なんて考えています。なにせ記事を読んでも登場人物誰も知らんw状態なので。

 第2号は結城合戦が題材だそうで、これも知らん!wといった内容なのですが、結城市内は何度も出かけていますので、正直羽根倉合戦よりは興味あるかも。

 今まで、シュミゲは好きで本ブログでも何度か取り上げているのですが、別な興味から調べていた東国史とこのような形でリンクするとは、久しぶりにインターネット経由で知の連鎖を実感できた気がしますね。ありがとうございました。

https://live.staticflickr.com/65535/49476323593_8a9803e7d2_z.jpg

 この写真は今年の冬に友達と出かけた、羽根倉合戦時に難波田勢の居城だった城跡を整備した難波田城公園。今では城跡公園というより、埼玉県の古民家・古民具を紹介した公園といった趣。昔ながらのオモチャで遊べる広場もあって、そこで数十年ぶりにホッピングとか楽しんできました(笑)

iPhone7 Plus


Acoustic Research AMP

P5312240 ずっと前から好きだったアンプ。ようやく確保できました。

 Acoustic Research AMP、米国アコースティックリサーチ社が1960年代に製造したアンプです。明確な商品名がないのでAR/Ampとしますが、このアンプの音を何時聴いたのか思い出せません。ただ、本当にここ10年20年、ずっと心に残っていたアンプでした。
 そのアンプをようやく手にしたのは今から2年前。某ドフで売られているのを買ってきてすごくいい音で感動したのですが、しばらくするとあれ?ユニットが変なのに気が付きました。電源をオンにするとユニットがボコッと前に飛び出ます。そして音も少し濁ってきて…。んん???と思ってスピーカーを繋いだ状態でスピーカー端子のDC電圧を測ってみると1V超えてまして…こりゃダメだなと。
 ちなみにこのAR/Amp。ソリッドステートなトランジスタなアンプですけど、真空管みたいに出力トランスがあります。なので本来はDC漏れトラブルとか無縁の筈なのですが、まぁ…仕方ないですよね、実際漏れてる訳だから。
 保証付きだったので買ったお店に持ち込みまして、相談の末、修理ではなく返金扱いになりました。ちなみにそのアンプは値下げもされずに「現状販売」とというタグを付けられて今でも売られていますのでご注意を(笑)

 つことで、人間の3大欲望には、食欲、性欲、アンプ欲というのがありまして、一度は折角叶ったこのアンプ欲のイライラを発散させるため、適当に中古アンプを買い漁る日々を行っていたのは、本ブログの読者ならご存じの通り。
 また、当然ながらこのAR/Ampも再度探していたのですが…このような失敗をやらかすと無保証のオクとかで手に入れるのはリスクが高すぎる。ここのサイトで修理記録がありますが、修理に出すと10万円越えだもんねぇ。このアンプの場合はいわゆる“伝説の銘機”という訳でもないので、みんな壊れても金かけて修理しないんだよね。
 この状況だと本体を本当にタダみたいな値段で手に入れない限り、修理費用含めてエラいお金がかかってしまいますし、正直そこまでお金をかけるモノでもないかと思っていたのですが、なんと上記リンクで整備された個体がヲクに出品されていまして、だったら買うかなと。値段も某ドフ価格より安いし。

 ということで、今手元にあるのがこのアンプです。
 完全性備品らしいのですが、確かに調子は良い。ただフォノイコだけは何故か片チャン出力がやや足りていないようで…ひょっとしてはんだ剥がれでも起きてるのかな?構造上このアンプは入力端子がトラブルの元なので、そのうち天板開けて調べよう。それに上記サイトのようにきちんと整備したのなら、コンデンサとか基板上の部品が不具合起こすにはまだ早い気もします。
 SP出力が今風の大型バナナ対応に変更されているのは便利でありがたいですが、電源ケーブルはオリジナルに比べちょっと太すぎるかな?経験上古いアンプにこういう固くて太い電源ケーブル換装すると音変わるんだよね。まぁ…音が変わったのかどうかはわかりませんので仕方がない。自力でオリジナルに近いケーブルへと換装するまでもないし。

 その他不具合はありません。以前のことがあるのでスピーカー繋いだ状態でのDC電圧も計りましたが、誤差みたいなDC出力しかありませんでした。スピーカーのユニットも電源投入時にはボコッといくけど、ちゃんとニュートラルの位置に戻るしね。肝心の音については、以前のAR/Ampよりも若干固い気がしますが、ある程度通電してれば馴染むでしょうし、どっちがこのアンプ本来の音なのかはもはやわかりませんしね。ただ、現状の出音には満足しています。

 しばらくは自宅でPIEGA Master jubileから音を出していました。S/Nはやは悪いですけど素晴らしい音です。私が好きな初期のトランジスタな、明るくくっきりしたサウンドが楽しめます。ただ、このアンプの本領ははやり密閉箱だよねぇ…なんたって当時はAR-3aという異例な低能率スピーカーを叩き起こすために作られたようなアンプなので、その辺は動作確認してから鹿嶋のアトリエ行きだよなとずっと思っていたのでした。

 で、コロナ騒動やらなにやら色々あって、ようやくちょっと前から鹿嶋にてこのアンプを使っているのですが、ホント素晴らしい。
 私はこのアンプの音について、FB等では度々「萌えるアンプ」という今風(?)の表現をしてきたのですが、本当に陳腐な言い方で申し訳ないですが、萌えます!ハッキリ言って。
 なんというか、このアンプで聞くボーカルは、男性も女性もとにかく明るくキュートに元気よく歌い出す。マイケル・ジャクソンの「ハッ」というかけ声にすら萌えますw。この印象はやはり現代のアンプに比べてナローなレンジだからそう感じるんでしょうが、そんな事はどうでもいいのです、気持ちよければ。

 特に古いCelestionで鳴らす音はいいですね。UL-6での音もかなり萌えましたが、Ditton15はもうヤバい。自宅のフルシステムもう売っ払っちまえ〜!なんて勢いになりそうな気持ちの良い音です。SL6siではまだ試していませんけど、きっと良い音でしょう。NS-1cでも試してみたいですが、もはやそんな場合ではない!とにかくこの音が気持ちよくてシステム変更とかやってる時間がもったいないです。

 先日には自宅のアンプも整ったところだし、そろそろ他のアンプ群は手放してもいいかな。そんな気分になってきました。

P5312268

 この組み合わせは鉄板ですな。これでドリームパレードとか聴いちゃうと萌え死するかもよ(笑)

OLYMPUS E-M1 + M.Zuiko Digital ED 12-40mm F2.8 Pro



▼2020年05月24日

Naim Audio SNAPS(Vintage)

P5232213 以前から念願だったNaim Audioのプリアンプ用外部電源、SNAPSのヴィンテージモデル(ボルトダウンタイプともいう)を入手。メイン写真左奥の箱ね。入手場所は当然日本ではなくebayです。

 落札したのが、確か5月5日くらい。それで支払いやらなにやらして、イギリスのセラーの元から旅立ったのは日本時間の5月7日。当初は税関などがあるため、5月19日以降の到着予定だったのですが、コロナ騒動で税関も暇なのか、あっという間に通関して、私の手元に届いたのが5月11日。はっきりいって同時期に駿河屋へ注文してた商品とかまだ届かないぞ(笑)。まぁ、鬼速である必要もないとはいえ、速く届くのは嬉しい。

 ただこのSNAPS、イギリスのセラーから買ったので、当然イギリス仕様の240Vモデル。そのままでは日本で使えませんので、さくっとハンダごてをつかって120V仕様へと変更します。やり方は知っていれば簡単で、要はトランスの配線を直列から並列にするだけです。

 もちろん、何を言っているのかわからない人は絶対に止めて下さい。配線間違えますと当然ながら機器を壊すどころか、下手すりゃ火災の元です。また、やり方がわかったとしても、普段からハンダごてとか触っていない人は充分に注意して下さい。AC電源の入力側をリワイヤしますので、イモはんだとかやらかすとそこから発熱…最悪発火します。もちろん自分のもこの先そうなるかもしれませんが、リスクがある事を充分に理解して下さい。

 とまぁ…お決まりの注釈を入れた後、電源ケーブルのプラグ側も交換。こちらもイギリス仕様なのでプラグが日本と違います。イギリス240Vのプラグは日本仕様のプラグよりもずっと大きく、更にプラグ内にヒューズが内蔵されています。交換したプラグは手元にあったマリンコのホスピタルグレード3ピンプラグを使いました。ただ、オリジナルの電源ケーブルが2m以上ととても長く、そのうち1m程度にカットしようかなと。このケーブルも本体側がやや特殊な端子で、手持ちで適合する電源ケーブルないんですよね。

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 付属品は片方のプラグが壊れたSNAICと呼ばれる4ピンのプリアンプ用接続ケーブル。こちらは事前にセラーから聞いていましたので問題ナシ。早速はんだごてでケーブルの修復、ついでにぶった切って長さを約50cmに縮めました。これネイム的には邪道で、本来各接続ケーブルは最低1mを確保するようにとアドバイスがありますが、隣に置いて使う機器に1mのケーブルはやはり邪魔なので…。
 このヴィンテージタイプのSNAICも今となっては貴重品で、この後に続くグレーSNAICやブラックSNAICと音が違います。三種類全て試しましたが、やはり同じ年代に作られたこの細いSNAICが、私のNAC12には一番合っているようです。
 ちなみに、現在のNaim Audioは高級ブランドにシフトしつつあるようで、ブラックSNAICの更に上のモデルとしてHi-LineSuperLuminaシリーズのケーブルがあります。当然使ったことはありません。

 とまぁ、日本で使うために加工を施した後、早速音出しです。
 ちなみに以前もどこかで書きましたが、120V仕様のNaim Audio機器は100V環境の日本で問題なく動作します…と、ネイムオーディオ本社の誰ちゃんだったっけかな?女性スタッフに教えてもらいました。昇圧トランスとかも必要ないそうです。

 もっとも、同じくヴィンテージタイプのパワーアンプ、NAP250はトランスの配線変えても100V環境の日本では動作しないんだよね。なのでトランスで240Vに昇圧して使っています。これだけ特殊なトランス使っているのか、あるいは以前加工したとき配線間違えたのか?まぁ昇圧トランス入手した今となっては問題ないので良いのですが。

 音を出してみると、これはいいですね。

 今手元には、何故かSNAPSばかり3台あるのですが、どれも音が違います。
 1台は一番初めに自分が手に入れたオールドモデルのSNAPS(というかSNAPSに深緑のニュールックモデルはない)で、こちらは一度イギリスのネイム本社に送ってRecapを受けています。こちらが一番カッチリとした音。
 で、2台目が少し特殊なSNAPSで、SONY WALKMAN Professional WM-D6用の電源として出力が6Vに改造されたモノ。
 こちらはNaimAudio公式のヤミ品とも言えるべきモデルで、なんでもWM-D6が大好きだったNaimの社長、ジュリアン・ベリカーが、WM-D6を自分で使う為にSNAPSの出力電圧を6Vに改造したのが始まりで、公式なカタログモデルとしては存在しませんでしたが、SNAPSを所持しているユーザーが「例のアレに改造してくれ」とこっそり頼むと(話盛ってますw)、黒ずくめの本社スタッフやってきてが「お客さん、その話どこで聞きました?」などとお決まりの質問をしてきて(話盛ってますw)、こそこそ隠れるようにして改造を請け負ってくれたという話。
 自分のはさらにもう一系統の出力を24Vに改造し、ひょっとして世界で1台しかない24Vと6V出力をもったSNAPSになっているのです!って、自慢はともかく、こちらのSNAPSの方が少し音が緩くて、実は普段こっちのSNAPSを愛用していました。

 長くなりましたが、今回のこのヴィンテージSNAPS、なんというか音が一番ゆるいですね。オーディオ的にどうあるべきかはともかく、好き好んでトランジスタアンプ初期の頃の機器を使っている私のようなタイプには一番音が良いと感じます。ピーク音の出方も少し角が丸いというか、まろやかにムーディーな音となり、私としては狙いどおりです。
 これは変に気張ってHi-Capとか狙うよりこちらのヴィンテージタイプを買って正解だったのかもしれません。

P5232210

 ということで、NAP250を含め、私のNaimアンプ群は全て1970年代初頭のヴィンテージモデルとなりました。なんというか、よりネイムらしい濃い音になった気がします。

 とりあえず、自宅のアンプシステムについては、これで上がりでしょう。

OLYMPUS E-M1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO


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