増殖するOM-Zuikoレンズ
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カビ取りしたレンズもあるので、本日は軽く日干しがてら、所有OM-Zuikoレンズをすべてお日様の下へ持ち出してきました(笑)。
せっかくなので、現時点で感じた印象をそれぞれまとめて、簡単なコメントをつけておきます。ちなみに文章の順番と写真のレンズ順番は、左上から左へ、そして下左から右に対応しています。
OM-Zuiko 50mm F3.5 Macro #129292/モノコート
カビありジャンク品を格安で入手。自分で前玉をばらして清掃したもの。発色は渋目。写りはすばらしい。モニターで等倍鑑賞しなければ、背景のにじみ具合などは、現在のZuiko Digitalよりも美しいのではないか?
OM-Zuiko 50mm F1.8 #418300/モノコート
絞りが粘っているという物件をジャンク価格で入手。買ってみると絞りも良好でレンズも綺麗という超お買い得物件だった。発色はくっきり鮮やかで現代風。ピントはE-410だと少し合わせにくいが、きちんと合わせるとすばらしくシャープになる。MFの換算100mmは案外スナップでも使いやすい。
OM-Zuiko 28mm F3.5 #121046/モノコート
ジャンクばかりで申し訳ないが、こちらも後玉にカビ有りのジャンク品を格安で入手。自分で後玉をバラして清掃。このレンズは「使うオリンパスOM」という本でも絶賛されている。“OMユーザーならば必ず所有していなければならない1本”だそうである。所詮ジャンクだし自分でバラしたレンズだし、鏡胴ちょっと緩いし…なんて思いながら使ってみたらびっくり。かなりシャープでよいレンズ。E-410で使うと所詮中央しか使ってないので不用心にこういう発言はしたくないのだが、あえていうと「周辺まで画像が均一でまっすぐ」という感じ。コーティングのせいか発色はやや黄色い気がするが、これは装着しているオリンパス純正スカイライトフィルターのせいかも。マルチコート版のちゃんと保管されていたモノをもう一本買ってもいいかとまで思っている。
このレンズの性能とは関係ないけど、28mmレンズはE-410換算で56mmとなる。これはコニカとかトプコンとかミランダとかペトリとか…要は現在生き延びていない一眼レフ製造メーカー達の標準レンズ55mmと一致する。これらのメーカーはなぜ55mを“標準レンズ”として売っていたのだろうか。この焦点距離は、たった5~6mmの違いに過ぎないんだけど、使ってみるとスペック以上に画角が違っているように感じて、なおかつとても面白い。なぜだろう…。
OM-Zuiko 24m F2.8 #129278/モノコート
神田で入手。価格は一万円台中旬。E-410で使うと、いわゆる“標準画角”に最も近くなる。ただ、画角的に何となく中途半端な気もしないでもないというのが正直な印象。写りは逆光に弱くコントラストもそんなに高くはないが、決まるとシャープで階調も深い。解放と絞り込んだ場合の性能差が大きい。撮影していると、クラシックなレンズを使っているんだなと常に意識させられるが、決まった場合はすばらしい画になるので、使っていて楽しいレンズだ。
OM-Zuiko 21mm F3.5 #124026/マルチコート
秋葉原で入手。お値段は三万円台。私が持っている唯一のマルチコートOMレンズ。状態は鏡胴のゴムがちょっと白くなっているが、ほとんど使われていなかったみたいで極上。使ってみると、逆光にもそこそこ強く(派手なゴーストが出ないというレベルだが)、色乗りも少し渋いが良好。ただ、微妙に周辺がにじむかな?気のせいかもしれないが…。画角的にE-410で使うと42mmとなるが、ファインダーを覗いた印象はかなり広角気味になる。たかが42mmで広角ってのもおかしな話だが、実際町中のスナップでは、上記24mmとは比べものにならないくらい使いやすくなる。被写界深度が深いので、適当に絞って適当に1~3mの間にピントを入れておけば、バシバシとピントが来る。当然ながらAFの迷いも全くないので、シャッターを押した瞬間を確実に切り取ることができる。E-Systemを使うスナップシューターは、是非とも入手すべきレンズなのかもしれない。
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まず総論として、OM-Zuikoレンズは、スナップ撮影に関して、現代のAF-Zuiko Digitalレンズよりも遙かに使いやすいと感じました。
これらのレンズを使っていて思い出したのが、パンフォーカスという言葉。ピントを2~3mの場所に合わせておいて、絞りで被写体をピントの範囲に入れ込むというやり方です。考えてみれば、私が好きなフジペットやボックスカメラなどは、ピントそのものがありません。それでも結構クリアな写真が撮れます。また、古いレンジファインダーカメラを使っていても、距離計の精度も当てにならないし、目測でピントを合わせて撮影しちゃうことが結構ありました。考えてみればそれでいいんですよね。デジタルの時代になって、モニターで等倍まで画像を拡大してチェックする時代となると、パンフォーカスなんて言葉はすっかり過去のモノになった感もありますが、サービス版程度へのプリントなら、そんな真面目にピントを合わせなくても、クリアにプリントされます。
そんな厳密なピント合わせよりも、コンマ何秒かのシャッターチャンスの方が、スナップ撮影には重要です。そういった「自分の意志で撮影している」感覚を取り戻せるのがMFレンズでの撮影が楽しく感じる理由なのかもしれません。
私の場合、これらのレンズを使う際、大体絞りはF8にしています。ちょっと暗くなってきたらF5.6といった感じですね。ちなみに手持ちのOM-Zuikoでは、F5.6辺りが1番優れた画が撮れる気がします。それでもF8に絞るのは、被写界深度を稼ぎたいからです。
OMレンズは、小型軽量のせいか、ピントリングの回転角も少な目なのが嬉しいです。同じスペックNIKKOR/24mm/F2.8を較すると、NIKKORは回転角がOMの3倍位あります。厳密なピント合わせは回転角が大きい方がより細かくピントを追い込み易いのかもしれませんが、スナップシュートの場合、素早く目標の距離にピントを移せる方が断然使いやすいです。それにOMの方が、比較にならない位小さいしね。
ちなみに、21mmレンズを買ったときに店員さんから聞いたのですが、E-410が発売になって、OMの短焦点レンズの価格相場が急上昇中だそうです。特に21mm~28mmまでの大口径F2トリオ達は、ちょっと信じられない価格になっています。他、私的には18mm/F3.5も欲しいのですが、こんなの買える訳ありません。
個人的に、デジタルで使うのなら、ISO感度は可変にして使える訳だし、フィルム時代にあった「明るいレンズ志向」は捨てていいのではないでしょうか。大体F2シリーズはでかくてE-410に装着したルックスもイマイチだし(笑)、デジタルで使う場合は、被写界深度の薄さも中途半端になります。“高性能”を求めるのなら、素直に現代のZuiko Digitalを使いましょうということかな。
個々の作例と印象に関しては、追々このブログで紹介していくことになると思います。
コメント(6)
21/2、2本あったような。いや、3本か?
24/2も2本あるなぁ。
18/3.5は一本。
これらみんな買ったときの2倍の値段かぁ。ぐふふふ・・・(まぁ、売らないんだけど)
ちなみに100/2も2,3本、90/2も2,3本持ってます!
要らないって人から安くもらったもんで。良かったら、今度貸してあげましょう。
投稿者: ふじむら | 2007年06月18日 08:23
さすがOM先生っすね。すばらしい…でもなぜ三本も!
うーん、かっぱらいたい(笑)。
今度お会いするときは、是非OMレンズ大会やりましょう!
それはそうと、E-410でOMレンズ、めっちゃはまるっすよ。
投稿者: よっち | 2007年06月18日 23:45
E-1だと、いぬのちんちんみたいなんですよね~。
いいなぁ、E-410。
投稿者: ふじむら | 2007年06月19日 08:09
…(笑)。
確かに、ボディとのバランスはイマイチかもしれませんね。
その代わり、ニッコールの方は結構似合います。本当はE-1のファインダーでE-410を持ち歩きたい(笑)。
投稿者: よっち | 2007年06月20日 01:52
そう!だから私はE410を我慢してE3?を待っているんですよ
投稿者: ふじむら | 2007年06月20日 08:34
私は、今月の雑誌を見ていたら、E-510も欲しくなったなぁ…と(笑)。
さすがに買いませんけどね。
投稿者: よっち | 2007年06月21日 01:17