アローカメラで田中長徳氏の講演を
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この前の土曜日は、四谷三丁目にあるアローカメラに出かけてきたんだけど、そこで丁度田中長徳氏の講演会をやるということだったので、参加してみた。参加料は無料で飲み物も出る。時間は約二時間という豪華なもの。
基本的には最近発売された氏の著作「晴れたらライカ、雨ならデジカメ」の内容を紹介するという講演だったみたいだが、上海での仕事の様子から最近のデジタル一眼レフへの不満などが中心で、本についての内容はあまり語られなかった。まあ、その方が楽しかった訳だが…。
その中で私が特に気になったのが、やはりデジタル一眼レフカメラについての話。まず氏が言うには「デジタル一眼レフカメラのボディを何台も持って出歩くことがステイタスになりつつある」とのことで、なぜなら出先でレンズを交換できないからだそう。特にプロの方にとっては結構深刻みたいで、出先でレンズを交換してしまったおかげで、その日の撮影は画像の真ん中に黒い点がずっと写り込むことになった…などというエピソードが語られていた。確かに現在ではPhotoshopがあるのでさほど深刻になる必要もないはずだし、カメラマンの方もそれについては理解しているのだが、やはりプロとしてそういう画を納品するのがためらわれる…つまり、なら必要なレンズ分ボディを買って持ち歩いてしまえ!という話になってしまうらしい。私なんてその話を聞きながら「オリンパス使えばいいのに…」と、当然ながら考えてました(笑)。
オリンパスE-Systemのダストリダクションはとても強力で、私なんてボディ側のマウント開口したままカメラを放置…なんて無茶やってても、実写レベルでゴミが写り込んだ…なんて経験は皆無。
一度E-1できちんとCCDのチェックをしてみたとき、CCD面に3つ位のゴミが付着しているのを発見したのだが、簡単な清掃で綺麗さっぱりなくなりました。というか、このダストリダクションのすごさと有効性を実感できていないのは、むしろオリンパスE-Systemのユーザーだけなんだろうな…とも思う。
それともう一つ。これはデジタル一眼レフカメラと、先ほど発売されたライカM8共通の不満だったのだが、氏が言うには「右手でカメラのボディを持ったとき、昔はフィルムの巻き上げレバーを親指に引っかけて安定性を保っていた。それが今のカメラでは、その部分がツルッとした素材で出来ており、親指の引っかかりが全くない。なので私はソニーのαの親指が当たる部分に、ゴムシートを貼って親指の引っかかりとしている」とのこと。申し訳ないが私は再び「オリンパス使えばいいのに…」と思ってしまいました(笑)。
E-1にせよ、最近のE-410にせよ、オリンパスはカメラのホールディングについて一貫したポリシーがあるのか、まさに長徳氏の持ち方でこれらのカメラを持つと、丁度親指のところに微妙な出っ張りがあり、そこに滑り止めのゴムが張ってある。そのためカメラが片手でホールディングしやすいんだよね。E-1はともかく、大きさと薄さを重視したE-410でもこのような作りになっているのはとてもすばらしい。
他社のカメラでも、出っ張りまではあるのだが、そこにきちんとゴムが張ってあり、なおかつその出っ張りが軍艦部の上の方まできちんと続いている(これが重要!)カメラは、あまりない気がする。
まあ、持ち方については慣れもクセもあるので、一概にだからイイとかダメとかいえないのだが、少なくとも長徳流の持ち方をするには、E-Systemのカメラは持ちやすいのではないかと思った。
ついでにちょっとミーハーだけど、長徳氏と私のカメラの構え方が比較的似ていたのも嬉しかったかな?下手な人程ファインダーを凝視する…という逸話は、確かにその通りだと私も妙に納得した。この点は本気にせずシャレとして受け止めるべき話なんだろうけど。
最後にこの講演会のネタ本(会場では教科書といっていた)の割引&サイン本販売があったのだが、私は残念ながらすでにこの本を買ってしまっていたので、買わずに会場を後にした。偶然の遭遇だったけど、結構面白い講演会だった。
ちなみに、お礼代わりといっちゃなんですが、会場となったアローカメラに「Super-Takumar 28mm F3.5」の美品(ほんとに綺麗)が5,200円で出ていたので、思わず買ってきちゃいました。
ちなみにこのレンズ、手元にもう一本同じモノがあります。一本は何故か自宅から発掘されたモノ。もちろんキズだらけのボロボロだったので、丁度よかったです。このレンズについてのネタは、またそのうち。
どうでもいいけど、私の家はたかが築10年位なのに、明らかに家より古い変なモノが発掘される事が多いんだよな。その中のカメラ関係では、例のオンボロタクマー28mmと、ニコンのオンボロAiレンズ、あとはペトリFT-IIが55mmF1.8(美品)付きで発掘されている。一体どこから集まってくるんだろう…。