iPodをつくった男/大谷和利
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本日友人と待ち合わせしていた本屋さんで買った本。副題は「スディーブ・ジョブスの現場介入型ビジネス」だそうだ。
しかし、この大谷さんも懐かしいね…って、別に世間から隠れてた訳じゃないんだろうけど、最近では私がマック系のメディアに目を通さなくなったからなぁ。
相変わらずのマックを中心に宇宙が…というような世界観で書かれる文体だけど、懐かしさもあるし私自身もマックファンなので、大層楽しく読む事ができた。
多分、このジョブスの行動を見るときの温度は、日本とアメリカでは違っていて、きっとアメリカ人の経営者は「ああ…こういうやり方もあるな、チャンスがあったら真似てみよう」というレベルなのに対し、日本の経営者では「こんなやり方到底無理、まずは組織改革から…」ってなモノなんだろうなと思う。
アイディアや技術論ではないのだ。組織のための組織をこねくり回して遊んでいるだけの日本人では、今のアメリカIT社会に太刀打ちできないであろう。
もっとも、無理に太刀打ちしなくても、それなりの地位を日本的やり方で維持するという考え方もある。そもそも、こういう本を読んで「アメリカ社会はいいな」とか「日本の組織もこれを目指さなければ」などと思う事自体が極めて日本的で硬直化した考え方なのかもしれない。
いずれにせよ、こういった経営者は今の日本で活躍の場は与えられない人材なんだろうなと思う。