井沢式「日本史入門」講座4/井沢元彦
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井沢元彦の本はあまり読まないのだが、このシリーズだけは読み続けている。この本で語られる「井沢史観」というのは明快で、日本は「言霊」の国であるという事。そしてそれらが日本史を古代から現代まで支配し続けているという事だ。
明治維新の時に行われた天皇の儀式、また原爆によって死んだ人達のイメージが今の日本を縛り付けているという見方はとても面白く納得できるものだ。
そして私が一番重要だと思う点が、これらの歴史をひとつの流れとして分析して、そして現在に結びつけ、発言するという事。日本の歴史学者や民俗学者に一番欠けている部分はこの点ではないかと思う。
少なくとも、歴史的大事件が起きた場合に、日本ではニュースのコメンテーターとして歴史学者が呼ばれないのはおかしいと思う。海外だと「歴史学者」はインテリの代表みたいな存在だけどね。