航空機の武装:赤外線追尾式ミサイル
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赤外線追尾式ミサイルとは、戦闘機が発生する熱源を頼りに追いかけるミサイル。「熱戦追尾式」とも呼ばれる。ただ、以前は敵ジェット機の噴射口が見える後方からしか発射できなかったが、最新型では、どの方向からでも敵を探知して追尾することができるため、熱線追尾というより、赤外線追尾と言った方が良い。
射程距離は、ミサイルの種類にもよるが、大体3~5km程度が有効距離。現代のジェット戦闘機で3kmの距離といえば、大分敵に近づいた距離。つまり、ドッグファイト寸前の近距離で使われるミサイルだ。
搭載されたロケットモーターの噴出時間は大体2~5秒程度で、後は慣性で飛行。目標に近づいたところで爆発し、その破片と爆圧で敵機を破壊する。直接機体に命中する訳ではない(命中してしまう場合もあるが)。
かつての赤外線追尾式(というか熱戦追尾式)は、搭載されているシーカー(センサー)の性能が低く、高温の場所ではきちんと動作しなかったり、太陽に向かって飛んでいったり、あるいは敵戦闘機の排気口が見えなくなった時点で目標を見失って迷走したり、また、迷走したミサイルが味方を捉えてしまったりと、色々トラブルも多かった。最近のミサイルは、電子部品の高性能化に伴い、このようなトラブルも減り、きちんと目標に向かって飛ぶようになった。
サイドワインダーというミサイルの名前を聞いたことがあるかもしれないが、米国製の代表的な赤外線追尾式ミサイルである。