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航空機の武装:レーダー誘導式ミサイル

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 レーダーホーミングミサイルともいう。文字通り、レーダーで敵機を捉え命中する方式のミサイル。レーダー波は赤外線より長距離で安定した目標探知ができるので、主に中距離から遠距離での戦闘に使用される。

 初期のレーダーホーミングミサイルは、命中率が極端に悪く、撃ったミサイルのほとんどが命中しなかった。それでもミサイルが撃たれれば、敵は回避行動を行う必要に迫られ、その回避行動によっては搭載燃料を使い切ってしまい、作戦行動を中止せざろう得ない状況にもなり得る。航空戦の勝利とは、単純に敵機を撃墜するだけではない。

 レーダーホーミングミサイル一番の誤解は、敵を探知する為のレーダーは、ミサイル発射母機から照射され、発射されたミサイルはそれを探知するセンサーしか搭載していない…という点にあるだろう。つまり、レーダーホーミングミサイルを発射した機体は、自機前方のレーダー有効範囲(トラッキングコーンと呼ばれる)の範囲内で、ミサイルが命中するまで常に敵を補足し続けていなければならない。これはミサイルを発射した母機の機動性を著しく阻害してしまう。
 その為に、近頃ではミサイル自体にレーダー照射装置を備え、中間までは母機のレーダーで誘導され、ミサイルが敵に近づくと、母機からの誘導から解放され、自ら敵を補足し続けて飛んでいくミサイルが開発・配備されている。

 射程は種類によってまちまち。F-14に搭載されていたフェニックスミサイルは、射程距離が100km以上もあった。現在この方式の主流であるスパローは、派生型によってまちまちだが、大体20km~30kmが最大有効射程距離となる。
 また、最新型のレーダーホーミングミサイルでは、少しでも有効射程距離を伸ばす為、目標に向かって直進せず、まずは上昇して高度を稼ぐ方式のミサイルもある。

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