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愚管抄を読む/大隅和雄

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20111227_03.jpg 愚管抄とは、鎌倉幕府成立初期に慈円という僧により書かれた歴史書。神代から承久の乱当たりまでを記した歴史書。この書が承久の乱以前、以降に書かれたかについては、どうも明確な結論は出ていないようである。

 この「愚管抄」が、歴史書として異質なのは、慈円が第三者的視点で正確な歴史を記そうとしたというより、歴史を印ながら世の「道理」をテーマにして書かれているのではないか?と言うような点にある。この辺の解釈について、私は学者ではないので何ともいえないが、そのように感じている。

 内容は難解で、そもそも「愚管抄」の現代語訳を読んでから本書に手を出すべきであったのかもしれないと、ちょっと反省しているが、中世日本のなかで、僧によって起こされた歴史書という特異な雰囲気は何となく伝わってきた。
 機会があれば、本書の著者による「愚管抄」の現代語訳があるそうなので、読んでみようかなと思う。

 さて、くるくると首相が交代し、公務員による腐敗を全く解決できない今の時代、慈円の言う「道理」はきちんと存在しているのだろうか。

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愚管抄を読む(講談社学術文庫)/大隅和雄

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