うさぎパン/瀧羽麻子
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私にとって「相性のいい」本屋さんってのはいくつかあり、そのうちの1つが、柏の葉ららぽーと内にある勝木書店。公式サイトを見ると、ただものでは無い書店感が溢れているが、とにかくこの本屋さんは、私が普段探しているのとちょっと違うジャンルの本に出会えることが多いのである。何故か同書店チェーンで近隣にある新三郷ららぽーと店は全く琴線に触れないんだけどね。
ということで、文庫コーナーに平積みになっていたこの本、帯にある「あぁ、この本に出会えて、本当に良かったぁ。」というベタなキャッチコピーに惹かれて手に取ってみたら、案外面白そうだと思ったので買ってみた。たまにはこういうもっこり…じゃない、ほっこり(用法違い)した本も読んでみたくなるもんなのだ。近頃は毛沢東とスターリンの虐殺に関する本を立て続けに読んでるもんだからねぇ…。
私が好きな女流作家って、みんなとにかく食べものを「おいしそうに食べる」描写がうまいのだが、女性で作家になるためには、食べものを美味しく食べる描写を上手に書けることが必須条件なんだろうか…なんて思ってしまうほど、何故か食べものへのこだわりが多い作家にあたってしまう。
この本も、タイトルから想像するとおり、表題作と収録作、両方とも食べものがキーになっているお話しである。内容はね…ま「リア充爆発しろ」ってなお話しなんだけど、たまには私みたいな非リア充も、こんな充実した青春時代を送った気分になりながら楽しんでもいいじゃない!ってな(笑)。
ちょっと心が優しくなれるというか、イライラしている時など、素直な気持ちになって読めば、心穏やかになれるかもしれませんよ。彼女の他の作品も読んでみようかな。