LINN BASIKを入手
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実は、ほんの半年くらいまで、アナログプレーヤーはLINNのAXISというターンテーブルを使っていました。
こちら、廉価版のわりには結構性能が良く、また、泣く子も黙る上級機、LINNのLP-12と比べて、電源も33/45回転の切り替えもこれ一台で済むため、私的にはもうこのプレーヤー死ぬまで使い続ける!と思っていたのですが、残念ながら半年位前に突如、ターンテーブルが回らなくなってしまいまして、遂にお亡くなりあそばされました。
AXISについては、LINN側でも確度の高い故障率データをもっているようで、某なかのひとからは「そろそろ壊れるよ」と予告されていたのですが、私のAXISは大丈夫!とタカをくくっていましたね。早目に対策すれば、田中屋クリエイティブの修理キットでなんとかなったかもしれないのですが、仕方ありません。これも自業自得。
ま、実際は最近アナログレコードなんて聴かないしね、新しいプレーヤーはそのうち考えるとして、しばらくはPCオーディオで充分だわ…と思っていたのですが、実は結構ストレス貯まるんですよね、アナログが聴けないって。
急にレコードが聴きたい!という衝動は特になかったのですが、街を歩いていて、アナログレコードの特売セールを見たり、CD屋さんにいって「アナログ盤限定発売!」みたいなチラシを見る度に「あぁ…今の自分には関係ないんだな〜」と思うのが辛いというか…。最近あまり聴いてなかったとはいえ、それはいつでも「聴ける自由」があったからの事なんだなと、改めて実感。
かといって、同じメーカーのLP-12なんて買う金は更々なく、どこかに中古のREGAでも売ってないもんかな、と探していたのですが、今日何となく寄ったオーディオユニオンで、入荷したばかりというLINN BASIKが出ているのを発見!アームも現行品と同様のAKITO-2がついてます。
LINNのBASIKとは、かつて生産されていたLINNの廉価版アナログターンテーブル。
その前にLP-12の弟機として15万円で売られていたAXISターンテーブルが、弟機のわりには凝った作りで、LINNにしてみれば作れば作る程赤字だったらしく、さすがにAXISの生産を中止して、もっとちゃんと安く作れるプレーヤーを販売しよう!ということでデビューさせた機種だったようです。
当時の定価は138,000円で、ターンテーブルの構造は内枠だけをフローティングさせていたAXISのように凝った作りにせず、その頃イギリスで人気があったREGAのアナログプレーヤーのように、ターンテーブルとアームボード全体を完全に一体化させて、全体をゴム足でフローティングするという簡易な構造で、コストカットを図っていました。
しかし、せっかくターンテーブル本体をコストカットしたくせに、何を考えているのか、当時定価80,000円で売っていたAKITOというアームを標準装備しちゃって、この機種も売れば売る程赤字という状態に(ちなみに今ではこのアーム178,500円だ!)。結局BASIKも比較的短命に終わったらしく、その後LINNのアナログプレーヤーは、LP-12以外作られることはありませんでした。
アホみたいな話ではありますが、そんな迷走ならユーザーにとっては嬉しい訳で、そのせいか、AXISもこのBASIKも、あまり中古市場で見かけることがありません。
たまに見かけても、中古のわりにあまりお買い得でなかったりしたのですが、LINNが数年前にこれらモデルのサポートを打ち切ったせいか、近年はようやく、オークションなどで見かけることも増えてきたようです。
しかし、注意ですが、まずAXISは修理できません。そして、今問題なく動いていても、近い将来に壊れます。中古で入手することは避けた方が無難。
そして、今回のBASIKについても、モーターが壊れたら終わりです。ただ、このモーターはそうそう壊れるものでもないようなので、値段が安ければ手を出してもいいみたい…。
ということで、長くなりましたが、この度BASIKを入手して、再びLINNのアナログライフを始める事が出来た訳です。うれしいね。
早速セッティングと音出しです。まず、カートリッジは、ベンツマイクロのグライダーを装着。ただ、後から気が付いたのですが、このカートリッジ、カンチレバーをマウントするゴム部分がもう溶け出してきていて、音は出るのですが、少し歪みっぽくなります。もう寿命ですかね。なので家にあったLINNのKLYDEを使っています。
フォノイコライザーは、LINNのLINTOといきたい所ですが、こちらは貸し出し中のため、NAIM AUDIOの内蔵MCボード、NA323Sを使用。つか、NAIMの内蔵ボードは他にも色々あったと思うのですが、何処行ったんだろう。
ちなみに、フォノケーブルは、LINN純正ではなく、好みでSMEのフォノケーブル使ってます。確か購入当時は5万円位したような気が…。ということで、アナログは色々とお金かかるというか、お金のかけどころが多くて困ります(笑)。
久しぶりに聴くアナログレコードは、なんというか、いいですね。これを聴いてしまうと、やはりデジタルはどんどん進化しようと、アナログは残り続けるんだなと思います。例え、ノイズがあっても、測定上音の歪みがあっても、とにかく私にとって気持ちの良い音なんです。いいなレコード。
夜の小さな音での音楽鑑賞にも優れています。ボリウムを絞っても、実態感があまり消えないのがアナログのいい所。
残念なのは、どうしても聴く音楽が一昔前の音源中心になってしまうことでしょうか。新譜で手に入るレコードの種類って限られてるもんね。
あと、なんだかんだで、アナログレコードしか発売されていない音楽…というケースはかなり減ってきましたが、それでもまだチラホラとCD化されていない音源はあったりして、それらが聴けるのはいいことです。
今晩はアナログ復活記念で、CDでは聴けない音楽特集!このエントリ書いているときは、日本特撮映画の問題作(?)「さよならジュピター」のサントラレコードを聴いていますよ…って、今調べてみたらこのレコードもCD化されたことあったのね。
とまぁ、書き続けていてもキリがないのでここまでにしますが、とにかくアナログシステムが復活して嬉しいな!というお話しでした。明日は久しぶりに、中古レコード屋さんに行ってみようかな。