デッサンは全ての基本だね
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昨日は友人の漫画家さん夫妻の家へ遊びに行ったのですが、丁度その時奥さんの方は、親戚のJCと一緒にデッサン教室をやっておられました。 私も飛び入りで参加させてもらったのですが、イザやってみると、デッサンとかとてもむつかしいですね。
デッサンって、私は高校生の頃の美術でしか習ったことないので、対する知識も経験もないに等しい。何か絵を描くためにはデッサンが全ての基本!だということは理解しているつもりなのですが、やはり個人の趣味でデッサンをやるのは、それなりに精神的ハードルが高かったりします。
だって…つまんないもんね。欲望にかまけて、美少女や美少年の絵を描いている方が、趣味としては当然楽しいです。
しかし、やはり「絵を描く」事の基本は全て「デッサン」なのです。昨日はそれをしっかりと再認識しました。ホンの20分程度の参加ではありましたが、久しぶりに色々と得るものもあったなので、私の悲惨なデッサンについては棚に上げた上でw、感じたことのメモを残しておきます。
昨日のお題は、上記にある箱を二つ重ねた図です。真っ白な線画ですが、実際は下が殺虫剤?の箱、上はティッシュペーパーの箱です。コレが重なって、また少し斜めになっているところが嫌らしい感じです。
デッサンを開始するに辺り、一番始めに行う事は、対象をじっくりと見ることです。昨日の私は、対象をあまりじっくり見なかったので失敗してる訳ですが(笑)、デッサンのために見るときは、以下のポイントを意識すると、描きやすくなります。
1:対象を見る位置を決定
見る角度はもちろん、距離なども決定します。特に対象が近いと、首の位置が変わっただけで見え方が全く変わりますので、注意です。また、対象からの距離が変わると、カメラで言うところ、レンズの「焦点距離」が変わります。広角レンズでパースを強調して描くか、ロングレンジで対象のより正確なフォルムを描くか、こちらも見え方が変わってきますので、どこから見た姿を描くのか、きちんと決めましょう。
2:ホワイトバランスを決める
対象で一番明るい部分を見つけましょう。この明るい部分をどんな色で描くかによって、全体のトーンが変わってきます。明るさのトーンは、一度描き始めてしまうと後から修正がむつかしいので、描き始める前にきちんと観察しておくのがいいです。
以上を見極めてから、デッサンを開始します。
ちなみにテクニック的なポイントは、私では全くお話しすることができませんし、そもそも知りませんので(笑)、以下は今回のデッサンで私が考えていた事を、光線の状態に絞って書くことにします。
単に平面に見える物体も、その表面は様々な方向からの光を受け、複雑なトーンを形成しています。そして私達の脳は、その複雑なトーンを無意識のうちに観察し、物体の距離、カタチ、表面の素材、重さ、種類などを、過去の経験則に照らし合わせ、判断しています。
つまり、デッサンとは、それらの情報を可視化し、紙の上に表現する作業となります。
ポイントは、物体はどのようなモノでも、必ず光を反射し、その方向を照らしますので、光が当たる位置、そしてその光がどの方向に飛ぶのかをイメージすることです。そうすれば、面の中にはどのような陰影があるかを見つけやすくなりますよ。
面の陰影は、デッサン用に用意された白い石膏を使えばとてもよくわかるのですが、身近にある箱を重ねてみても、光の基本は同じなので、とにかく対象をじっくりとよく観察しましょう。
下の図の中に、昨日の対象を見て、私が感じた部分を図の中にメモしておきます。クリックするとFlickerに飛び、拡大表示が可能です。
光源から当たった光は、対象物にあたり、反射することで私達はそれを目にすることができます。それを絵にする場合、私達は光を紙の上に「描く」訳ですから、描く紙よりも明るいモノは、基本的に描く事が出来ません。その為、上記に書いたホワイトバランスの決定が重要になります。
図の下の方に2つの箱がありますが、ホワイトバランスを極端に変えた例です。左は、一番明るい部分をアミ15%で表現した場合、右が45%で表現した場合となります。印象は大分変わりますが、どちらもデッサン的には間違った表現ではありません。
また、実際もっとも明るい部分は対象のハイライト部分などになりますので、一番明るい面は、更に明るい部分を描く際の保険として、少し色を載せた方が後で助かります。
その際のハイライト部分は、紙に何も描いていない色の部分で表現することになるのですが、明るい部分との差によって、左はすこしやさしい雰囲気、右の場合は少しドラマチックな表現になります。こちらは周辺の光量、雰囲気にマッチした陰影表現に努めます。
デッサンがうまくなりたい…更にその先にある「絵がうまく描けるようになりたい」へ到達するには、ひたすら描きまくるしかないようです。
沢山デッサンを重ねれば、その物体を表現するためのポイントが何処なのか、すぐに判断できるようになるので、自ずと絵画はもちろん、ヲタ絵のようなモノも上手に描けるようになるかと思います。
また、特にヲタ絵の場合ですが、線画は描けても色塗りができない(実はプロの漫画家さんでも色塗りできない人って意外といるんです。その場合は上手な人に外注出したりします)というのは、デッサンの経験が足りていないからかも知れません。対象を輪郭で捉えることができても、その面を正確に表現するためには、やはり対象をよく観察する思考が必要になるかと思います。
つことで、私もデッサンやりまくりみたいな事はムリにしても、せめて、身近にあるモノの光や影などを、うまく観察するようなクセは付けるべきだなと、ごく短時間のデッサンを通じて、色々と学ぶことができました。ありがとうございます。
ちなみに、私の下手くそなデッサンは、その場に置いてきてしまいましたので、残念ながらお見せすることはできません(笑)。