約100人のブックカバー展に出かけてきました。
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思えば、本屋さんでブックカバー断るようになったのはいつ頃からだったでしょう。
子供の頃の私は、むしろ本屋さんでブックカバーを付けてもらうのが大好きで、特に、少ないお小遣いを貯めて買った本は、ブックカバーも含めて大切にしていました。
また、地元の本屋さんも、今のように単に上下を折り返して表紙と裏表紙に差し込むような、簡単なカバー装着ではなく、一冊一冊、本屋さんの名前とイラストが描かれた紙の上で、ハサミやテープを使って、本を丁寧にカバーしてくれたのです。
なので、一冊本を買うと、レジで2〜3分待たされることもあったのですが、そうやって包まれたブックカバーは、分厚い本を読み終えるまでちゃんと本をカバーしてくれていました。
そのブックカバーが、多くの本屋さんで、単に上下を折り返す簡易的なやり方になったこと(実際あのやり方カバーがすぐ外れるし、本読むのに邪魔なんだよね)、それと、大手書店が広告代理店と組み、ブックカバーに宣伝を入れるようになったこと。
その頃から、私は本屋さんでブックカバーを断るようになった気がします。広告入りカバーの、あのつるんとした手触りも嫌いだったし。
ということで、前置きが長くなりましたが、渋谷パルコで開催されている「約100人のブックカバー展」に出かけてきました。
こちらは、様々なイラストレーターやデザイナー、作家やショップの人が、架空の本屋さんの架空のブックカバーをデザインした展覧会で、更に嬉しい事に、展示されているそのブックカバーは買うことも出来ます。お値段は好きなのを5枚選んでセット価格525円。
用紙や印刷なども、実際本屋さんで使われている、ざらざらした紙、また少し粗い印刷が再現されており、本が好きな人にとっては、この紙やインクの感覚も懐かしい感じ。私も、適当に選んで5枚程買ってきてみましたよ。
この歳になると、多くの人はある意味「欲しい本は何でも買える」経済力があったりするので、子供の頃や学生の頃感じていた、頑張って数千円の本を買ったときのあの特別な思いや、“してやったり感”は、遠い記憶になっていると思いますが、そんな本を丁寧にカバーで包んでくれた本屋さんの記憶が、このざらついた紙に触っているとよみがえってくる気がします。
本の記憶って、もちろん内容や表紙のデザインもありますけど、思ったよりも、本屋さんで付けてくれるカバーだって思い出の一部なんだなと。
もう開催期間少ないですけど、本が好きな人は出かけてみては如何でしょうか。
コメント(2)
初めまして・・といいましょうか、十数年前のオーディオ・オフ会におじゃましたことがある者です。
スピーカーにマグネパンを使っているといったら、記憶の片隅に残っているかしら。
現在は四国に住んでます。私のように転勤の多い者にとって、ブックカバーは本の思い出であるとともに、本屋の思い出でもあります。
このカバーの本屋は青森市のあの店で、こっちは山形の○○市、こっちのカバーは京都、あれは前橋・・・。カバーを見れば、何年頃にどこで買ったかまですぐ思い出します。あの頃はこんな本に凝ってたなぁ・・なんて思い出も一緒に浮かんできます。
近年、地方では個性的な本屋が減ってチェーン店ばかりになってきてます。地域性のあるチェーン店もありますが、個性のあるブックカバーは希少となっているかもしれません。
投稿者: lennie | 2014年04月06日 06:17
どうもお久しぶりです!
といっても、マグネパンの方いらっしゃったよなぁ…としか思い出せないのですが、申し訳ありません。
確かに、ブックカバーはその本屋の思い出でもありますね。
昔は地方に行くと、良く本を買ってきたものなのですが、最近は地方もチェーン店が増えて、あまり本屋さんに立ち寄らなくなったなぁ。
今私が住んでいる市内にも、独立系の本屋さんは消えてしまいました。淋しいですね。
投稿者: よっち | 2014年04月14日 06:18