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ワルプルギスの夜/グスタフ・マイリンク

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https://live.staticflickr.com/65535/51921279554_69040ee0ea_m.jpg おそらく去年の11月位に買っている。ようやく読了。

 購入の動機は「そういえば、国書のワルプルギスの夜、買っとこうかなぁ〜」なんて気楽なものあったが、2021年11月当時、調べてみると、ゾンアマではプレミア、他のオンライン書店の在庫を調べると、唯一ジュンク堂の渋谷店で在庫が残っている状態。さっそく取り置きしてもらって購入。ひょっとして日本最後の店頭在庫を確保したかもしれない。

 国書刊行会がリリースするこれら幻想文学集は、この手の嗜好を持つ人たちからは国書税…などと呼ばれているようで、そもそも文学についてはさしたる知識も興味もない自分が購入してしまってよかったのか?は別にして、このマイリンクは知っていたし、ワルプルギスの夜については新刊の当時から知っていた。
 というか、マイリンクはそのうち読んでみようかと思っていた当時「ワルプルギスの夜」という、ある種ヲタにとってはキャッチーなタイトルの本が出たので、そのうち買ってみよう…と、頭の片隅にずっと残っていたのであった。
 まぁ、在庫なくなる前に気が付いて確保できて良かった。

 内容については…まあ、色々な所で語っている人もいるし、解釈についても色々みたいだから、ゾンアマのレビューや、Googleで感想を検索して読んでみて下さい。何となく雰囲気わかると思う。

 個人的に惹かれたのは、白いドミニコ僧という長編で、「尸解(しかい)」と「剣解(けんかい)」という言葉。巻末の解説には当時のマイリンクが、“アウグスト・フィツマイヤーという同年代の東洋学者の論文「尸解と剣解」からこの概念を教わったといわれる”とあるが、こんな言葉は当然知らなかった。
 この通り、これらの小説にはマイリンク自身が傾倒していたといわれる東洋的概念がふんだんに登場し、それが中世ヨーロッパ的なオカルト思想と相まって、独特の世界観を醸し出している。

 翻訳者は巻末の解説で「どうしてマイリンクはこれほど変てこりんな小説をかくのだろう」とも書いているが、私としてはこのような小説が当時のプラハ(第一次世界大戦の前)で、受け入れられ読まれていたという方が驚きだ。
 本書に収録されている小説はさほど売れた訳でもなさそうだが、もうひとつのマイリンク代表作である「ゴーレム」は、当時としては爆発的に売れたとある。次はこっちを読んでみよう。

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ワルプルギスの夜:マイリンク幻想小説集/グスタフ・マイリンク
ゴーレム/グスタフ・マイリンク

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