振り返れば、私の生活にはいつも楽しい音楽を奏でるオーディオ機器がありました。ということで、ここでは少しハード寄りの音楽話をしていきたいと思います。オーディオに興味がある人も、また音楽に興味があってもオーディオはさっぱりという人も、是非読んでみて下さい。
ちょっとキツい文章もあると思うけど、その辺は勘弁してね。意見、反論がある場合は、メールか掲示板へどうぞ。
私の愛機、マーリンEXL-1
00/02/15:▼【オーディオ】:NAD513 CDプレヤー
この前の日曜日「たまには歌わせてやらないとな」と思い、倉庫部屋から取り出してきた。この「NAD 513」はイギリス製のCDプレヤー。以前サウンドクリエイトで安く販売していた時に、予備機として確保しておいたもの。正規の定価は58,000円だったと思う。3連装のチェンジャー式で、長時間演奏が可能、なおかつ、演奏しながら他のディスク交換が出来るというのがウリだった。ちなみに現在は輸入されていない。
実売価格がいくらだったのかは知らないが、機能を考えるとお値段お安目。外見もシックな色合い&シンプルなデザインで、コジャれた部屋のインテリアにも結構似合うのではないかと思う。
しかし、私がわざわざこのCDプレヤーを予備機として確保してある訳は、そういった使い勝手、外見だけの理由ではなく、この安物CDプレヤーの音質が、なかなか侮れないモノであるからなのだ。このプレヤーでCDを聴いてまず思うことは「センスいい音出すなぁ」ということ。オーディオ誌の評論記事的に分析すると、音のレンジはそんなに広くないし、解像度もまあまあ。しかし、出てくる音は不思議と説得力があるモノなんだよね。エッジがキリッと立っていて、なおかつギスギスしない音。このプレヤーで人の声を演奏すると、ホントに気持ちイイ音を出します。
日本の業者が少量輸入をして、内部を日本仕様に修正しての定価が58,000円。恐らく、イギリス本国では2万円程度で売っている品物なんだと思う。実際カバーを開けて中身を見ても、造りはホントに安物。なんでこんな安物がこんなイイ音を出すのか、日本のオーディオ雑誌に載る評論記事を読んでいる限りでは、にわかに信じがたいと思うが(オーディオ評論家は筐体の剛性・重量で機械を判断するし、また音質評価でも、音のレンジと解像度しか考えない連中がほとんどだからね)、このプレヤーから出てくる音は、紛れもないHiFiサウンド。しかも、眉間にしわを寄せて聞く音ではなく、部屋でリラックスしながら聴ける音楽だ。
日本のメーカーが作る低価格CDプレヤーの場合、“解像度”とか“音のレンジ”ばかりを重視してる機種がほとんどで、出てくる音は妙にギラギラしているモノばかり。もう少し“音楽を楽しめる”CDプレヤーを安く発売してくれるといいんだけどなぁ。
まあ、どうせそのような機種は“stereo”誌の紹介記事で「レンジが足りない、解像度が甘い」とかいって酷評されるのがオチなんだろうけどね。あ、でも私、オーディオ雑誌読むの結構好きですよ、変な誤解しないでね。
99/12/22:▼【オーディオ】:昨日のEXL-1
は、久々に凄く調子が良かった。スピーカーの前で音楽聴きながらうっとりしてしまって、そのまま意識だけが遠のいていく…。って、こうやって書くと、なんだかアブネ〜ヤツみたいだな(^^;;。
実際の所、昨日CDを聴き終えたときは、ホント頭がぼ〜っとしてしまって、そのままなんも考えずに布団を引っぱり出して寝てしまった。おかげで今朝の目覚めは、久々気持ちよかったな。
音楽って“ながら聴き”している人が多いと思うけど(私も良くやっているが)、たまには集中して音楽のみを聴いてみるのもいいと思うよ。今まで聴いていたCDの中にも、新たな感動があるかもしれない。それと音楽そのものの気持ちよさって点でも、新たな発見があるかもしれないよ。
99/12/20:▼【オーディオ】:CDのクリーニング
皆さん、CDが汚れた時ってどうしてます?。市販のクリーニングキットを使う人、息を吹きかけてティッシュで拭く人、あるいは気にせず使う人、色々だと思います。
私の場合はズバリ!水道水で洗ってしまいます。方法は簡単。水道から水を出してディスクを暫く流水に当てるだけ…。色々試してみたけど、この方法が一番効果的かつ、ディスクへのダメージが少ないんじゃないかな。まあ、ダメージについてはホントの所はわかんないけどね(昔ディスクをぬらすと信号面が錆びる、なんて話もあったし…)。
濡れたディスクはどうすんの?、何で拭くの?。なんて疑問がおありでしょうが、私のディスク拭き取り方はコレ!。って、正確には拭いてる訳じゃないけどね。ディスクを高速回転させて、水滴を飛ばしてしまいます。非接触なんで、ふき取りの際キズを増やす心配もなし!。う〜ん、美しい…(^^;;。
って、なんだか宣伝みたいな文章になったけど、この機械ももう製造してないんだよね。私としては、このシリーズでかつて売っていた、超音波洗浄付のモノが欲しいところ。最近中古のディスクを買う機会が多いから…。
と、まあ…私のCDクリーニング方を、無理矢理紹介してしまいました。なんか参考になったかな(^^;; ?。
99/12/07:▼【オーディオ】:オーディオマニア
酒の席二次会は、おなかが減ったので“サイゼリア”に向かう。ここの980円ワイン、安い割には案外美味しいんだよね。そこでワインを飲んで、イタリア料理(っていう程じゃないけど)を食べながらお話をしていると、知らない間に、話題がオーディオマニアについての話になった。
「巷にいるオーディオマニアって、ホント、無礼千万なヤツばっかりだよな」と、友人の一人は、いきなり怒りながら私に話しかける。
私は「う〜ん、そうかもしんない…」と曖昧な返事をする。その後、友人2人から色々オーディオマニアに対する悪口を聞かされたのだが、私はオーディオ好きでありながら、明快な反論が出来なかった。だって、私自身も薄々そう感じてるんだもん…(^^;;。私の少ない体験で言えば、確かにオーディオマニアの人たちのイメージって、あんまりイイ物ではない。実際に会った人の中でも、その場で殴りたくなるような無礼千万なヤツも居たし、話が全く噛み合わずに、一人で延々と自分の機械の自慢するだけのヤツも居た。もちろん、会って良かったというオーディオマニアも中には居たけど、それはかなり少数派であることは否めない。オーディオ好きの私でさえこんな調子なんだから、一般の人たちにとっては、オーディオマニアって、とても常識ある人間には見えないのかもしれないね。
私が他人にどう見られているのかは分からないけど、例えばラジカセで音楽を聴いている人たちをバカにしたつもりはないし、ミニコンポを買った人に対して「同じ予算なら、バラコンを買った方が全然得だったのに」と説教を始めたつもりもない。
でも、私と一緒にいたオーディオマニアの人が、人に対してそんなことを言っているのは確かに聞いたことがあるし、あまつさえ「このCDは録音が悪いからダメだ」などと、ソフトにまでイチャモンを付けているのも聞いたことがある。巷のオーディオマニアがこんな調子だと、私自身もそう思われているのかもしれないなぁ。
友人も言ってたけど、このままオーディオマニアのイメージが好転しないと、新規にオーディオを始める人は、ホント、どんどん減る一方になると思う。本屋を見渡してみても、オーディオ初心者に楽しそうなイメージを与えてくれる雑誌って全然無いよね。変な話、モノマガジン誌やラピタ誌などでたまに掲載されるオーディオ記事の方が、専門誌の記事より全然良くできているような気がする。ステレオ誌にあるような老人評論家の文章読んで、新規にオーディオを始める気になる人ってあんまり居ないと思うけどね…どうだろ。
また、パソコン通信やインターネットの世界でも、オーディオマニア向けの掲示板は確かに色々ある。しかし、私が見た限りでは、初心者も積極的に参加している雰囲気がいい掲示板って、ホントに少ない気がします。
結局、結論めいた事は書けませんでしたが、昨日友人から指摘されて、私自身も反省せねばと思ってこの文章を書きました。これからは、今まで以上に注意しよう。
そうそう、関係ないけど、オーディオマニアの人って破産申請する人が結構多いらしいよ。みんなもローンには注意してね(^^。
99/11/25:▼【オーディオ】:アナログ
昨晩は、モーツァルト関連の本を読んでたんだけど、本を読み終えて急にモーツァルトが聞きたくなった。確かレコードで「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」を持っていたはず。さっそく押入れを漁って探し出した。
レコードのほこりを取って、プレヤーにセットして、ヤスリで針先をカリッとして…、なんだかワクワクしてくるね(^^。そしてスイッチを入れ、レコードに針を落とす。
しばらくアナログを聴いてなかったせいか、鳴り始めはちょっと音が鈍い。しかし、少したつと音が生き生きしてくる。後半、演奏に参加している「ジェームス・ゴールウェイ」のフルートも(フルート協奏曲も一緒に収録されてるのよ)ご機嫌で鳴り出した。明日は彼のアルバムを聴こう!。感動したので同じ曲を初めから聴き直す。2回目の演奏は、更に音が生き生きしてきた。私のシステムの場合、アナログの方が金が掛かっているから当然なんだけど、CDのサウンドより全然いい。このアナログサウンドを一言で表すと“音がカチッとしてる”って印象。
私のプレヤーは LINN 製品なので、同じメーカの CD サウンドを考えてみる。CD でここまでの音を出そうと思ったら、LINN CD-12(280万円)を持ってこないとダメかも…。まあ、そこまでは言い過ぎだとしても、同じ LINN のCDプレヤーIKEMI(60万円)じゃかなわないと思う。アナログって案外安上がりなんだよね。デジタルで、良く出来たアナログ同様の音の濃さを出そうとすると、とんでもないお金が掛かるんじゃないかな?。レコードを数枚聴いた後、続けて CD を聴く。アナログを演奏した後って CD の音も良くなるんだよね。これは別にオカルトめいた話じゃなく、アナログを演奏すると、CD を演奏した時よりスピーカーのコーンが大きく動くんだそうで、それでスピーカーのウォームアップも進むって訳。私のスピーカーはホント寝起きが悪いからね、これからは CD 聴く前にアナログかな?。
んな訳で、昨晩は久々に音楽とオーディオの喜びを味わったのでした。すっかり興奮してしまったので、布団に入っても、しばらく寝付けなかったよ。
99/11/12:▼【オーディオ】:ESPハープ
今日は、会社の帰りにサウンドクリエイトに寄った。試聴室が開いていたので、ちょっと聴かせてもらう。そこにあったシステムは、●スピーカー:ESP・ハープ●パワーアンプ:リン・クライマックス×4●プリアンプ:リン・AV5103●CDプレヤー:リン・アイケミ。という蒼々たる顔ぶれ…。ちなみに試聴ソースは「evergreen(MY LITTLE LOVER)」。
いやぁ、ホントに良かったね。何というか音場感か独特で、思わず「リアのスピーカー、音出てるんですか?」なんて聞いてしまったくらい。
最近の私は、ショップにある超高級オーディオを聴いても、滅多に動揺することはないんだけど、今日のスピーカーは思わず動揺してしまった。ちなみにESPハープのお値段は190万円。確かに高額だけど、車と違って税金もかからないし、長持ちするから、考えてみるとそんなにバカ高いって訳でもないかも(ほんとか?)。
もっとも、他の装置を全部足したシステムの総額は、800万円以上(だと思う)。まあ、そうそう買えるものではないね(^^。
99/10/28:▼【オーディオ】:マーリンEXL-1
いきなりノロケ話で悪いけど、ここの所、家のマーリンがめちゃめちゃ調子イイ!。音楽聴くのが止まらない。う〜ん、どうしよぉ〜〜〜!(^^)
99/10/17:▼【オーディオ】:ヴァンダーステイン
EXLシリーズユーザーの間では、EXLシリーズに似ているスピーカーとして有名。お茶の水オーディオユニオン店頭で鳴っていた。事前には「おとなしく上品なスピーカー」と聞いていたけど、実際に鳴っているのを聴くと、なかなか熱いサウンドを聴かせてくれる。外見も思ったほどEXLー1に似ていない。EXLー1をもう少し幅広にして、奥行きを縮めた感じかな。値段も198,000円、お買い得だ。
しかし、マーリンを初めて聴いたときのような「すみません!このまま持って帰ります」っていう勢いは無いですね。そこのところが「おとなしく上品」である所以かもしれない…、でも、ヴァンダーステイン、いいスピーカーだったよ。
99/10/01:▼【オーディオ】:音の定位
昨日は久々にパソコンをいじらず、夜中までたっぷり音楽を聴いた。マーリンの調子は絶好調ではなかったけど、まあ、許容レベル。低音がちょっと鈍かったかな?。
昨日は、オーディオ雑誌を読みながら音楽を聴いていたんだけど、よくオーディオ雑誌などに「音の定位がいい」とか「オーケストラの楽器の配置が見えるよう」とか書いてありますね。雑誌のユーザークリニックを読んでも、定位に関する悩みがかなり多い。でも、ここで私などは思うのですが、実際の演奏ってそんなに定位が良いものなのかな?。
例を挙げてみると、木にとまって鳴いているセミって、音だけじゃなかなか見つけられないよね。案外音像が不安定で、あっちから聞こえたりこっちから聞こえたりと、なかなか探すのに苦労する。決して高級オーディオで再生したかのように、音像がキチッと定位するわけではない。オーケストラなどの演奏を実際聴いてみてもそうなんだけど、目を閉じて聴いていると案外楽器の定位なんてあやふやなものだよね。
友人の中に、自作スピーカーで音像定位がとても優れたスピーカーを使っている人がいるんだけど、そのスピーカーで音楽を聴くと、確かに楽器の配置やボーカルの位置が、そこに存在するかのようにはっきりと定位する。でも、私にとっては何となく作られた、嘘っぽい定位のような気がしないでもない。バーチャルリアリティーとしては面白いんだけどね。その友人曰く「よく市販されているマルチウェイのスピーカーは、音源が数カ所に分かれるから音像定位の情報が失われるのだ」なんて言ってたけど(最近は言わなくなった)、私なんぞは「そのスピーカーだってバックロードホーンで、音源が複数じゃねえか」などと、つっこみを入れたくなってしまう。
ちょっと偉そうな言い方だけど、音像定位って、音質評価の中では比較的分かり易いものだから、オーディオ初心者がすぐに定位のことを気にし始めるのは分かる気がするんだよね。そこの部分から抜け出せずに、定位のことを言ってばっかりの人って、私も複数の人を知っている(前記の友人は違う、最近はあんまり言わない)。実際、音像定位だけをあわせるなんて結構簡単なことだし、先に書いたように、実際の音の定位を上回ることだって、ちょっと努力すればスグできてしまう。でも、そういった音って、楽しくないものばかりなんだよね。少なくとも私の経験した限りではそう。そういった純粋にオーディオ再生を楽しむ趣味ってのも分からなくもないけど、私の求めるものとはちょっと違う。
もちろん、生の音を再現するだけがオーディオではないし、自分の好みの音が生の音とかけ離れたものであっても、全然構わないとは思うんだけど、やっぱりリファレンスとして、生の演奏、あるいは生の音(野外の虫の声とかね)を観察するのは大事なんじゃないかな。
実際の音を聴いてみると、音の定位なんて結構あやふやなものだ。それよりも楽しい音、ウキウキする音を求めていった方が数倍楽しいと思う。少なくとも私は“音再生のためのオーディオ”なんてモノには興味ないしね。
99/09/30:▼【オーディオ】:趣味について
昨日は家のオーディオを鳴らさなかった。昨晩は、最近買ったウインドウズマシンをいじるのに夢中になっていたからだ。毎日鳴らさないと、家のマーリンはスネて調子悪くなるんだよな。
しかし、最近はオーディオを趣味にしている人(実は私の場合オーディオマニアとも違うんだけど)って、めっきり少なくなったね。私が子供の頃は、オーディオ雑誌なんて山積みで本屋に並んでたし、FM誌も数多くが本屋に並んでて、各誌競ってオーディオ情報を掲載していた。
あの頃の人たちって、今どうしてるのかな?。おそらくパソコンに走ってるんだろうな…まちがいない。オーディオと違って、パソコンは速度とかの絶対基準があるから投資した効果が確認しやすいしね。
それに比べて、オーディオの方は大変だ。10万近くのお金をかけても、それがいい結果になるとは限らないし、またいい結果になっても、奥さんや彼女に説明できない。「高域のツヤがどうのこうのとか、音の定位が良くなった」なんて言っても「はあ?」なんて言葉が帰って来るのがせいぜい。親しい友人にすら自慢のしようがない。
パソコンの方はベンチマークテストの結果を見れば、友人だって興味なさそうに納得してくれるだろうし、彼女だって「ふ〜ん、すごいわね」くらいは言ってくれるかもしれないよね。でも、もともと趣味の世界ってそんなものだ。突っ込んでいくとどんどん間口が狭くなっていって、どんどん一般の人達には理解しづらくなる。たとえば数百万円の盆栽を、我々普通の人が見ても「へぇ〜、そんなに高い値がつくんだ」としか分からない。もちろん、一般人でも盆栽を見てある程度の善し悪しは分かるとは思うけど、やっぱり最終的には、金額を基準にした価値判断しか出来ない。
たとえば、すでにここを見ている人たちって、パソコンなどをある程度使いこなしている人たちなんだろうけど、“趣味:パソコン”なんて言葉が、私にはどうも理解しづらい。だってそれは“趣味:ノート”とか“趣味:画材”とか言ってるのと同じじゃない?。「一般人に理解されないのが趣味なんだよ」なんて言い返されるかもしれないが、パソコンの場合、結果は一般人だって十分理解できる。要は速いか遅いかだけだよね。車のセッティングと違って、同じパーツを使ってる以上、性能の上下はあり得ないしね。
私もある程度のスキルを買われて、他人のパソコンをバラしたり修理したりすることが多いけど、そんなこと一度だって楽しいとは思ったことはない。脇で見ている女性社員達は「すごいですねぇ」とか「こういうのお好きなんですねぇ」とか言ってくれるけど、だってそれは、方法さえ知っていれば誰だって出来ることだ。全然すごいことでも何でもない。
でも、パソコンを使ってCGを描くとか、作曲するとか、プログラムを書くとか、そちらの方の趣味は私にも理解できる。どんどんのめり込んでいって、自分のテクニックが上達していく課程は、さぞ楽しいことだろう。要はパソコンを使って何かをするということなら、私は趣味として理解できるのだ。「じゃ、オーディオなんて趣味もお金をかけるだけなんだから、同じじゃない?」などという意見が出そうだが、それは全然違います。よくオーディオ雑誌などでは「機械が半分、あとはセッティングで半分」などと書いてありますが、私の経験から言うと「機械1割、残り9割がセッティング」だ(ちょっと言い過ぎか(^^;;))。
例えばショップなどに並んでいる高価な機械。その音を聞いて「やっぱり高い機械は違う」と感じたなら、その機械を自分の部屋に持ち込んでセッティングを追い込めば、その数倍は良くなるはず(悪くなる場合も当然ある)。でも、そんなノウハウが普通の人に分かるはずもないし、そうとう経験を積んだショップの店員だって、現地に実際出向いて、現場をじっくり観察しなければセッティングを追い込むことは出来ないだろう。
例えば、雑誌などで評判が良かったインシュレーター、ピンケーブルなどが、私の家では全然駄目だけど、他人の家ではものすごい効果を発揮した、何てことはザラにある(逆もある)。まさに一般の人には理解しづらい世界、個人の趣味性を発揮する余地はいくらでもある。結局何が言いたいのかというと、最近の風潮として、趣味の世界があまりにも分かり易い方向に流れてないか?、ということ。別にそれが悪いことだと言うつもりはない。ただ昔みたいに「違いの分かる人」にしか分からない趣味というのは、これから先だんだん無くなっていくのかもしれないね。
99/09/29:▼【オーディオ】:マーリン雑感
最近、家のマーリンが調子良い。少し気温が下がってきたせいだろうか、夏の間はへろへろなサウンドしか聴かせてくれなくて、あんまり音楽を聴く気になれなかったが、ここの所はつい夜更かしをしてしまう。
このアメリカ製のスピーカー、調子の良いときは、まさしくウキウキしてしまう元気いっぱいのサウンドで、いくらCDを聴いても楽しくて止まらなくなるほど…。また音場表現もすばらしく、そこにスピーカーが存在しないかのような、まさしくライブ感覚な鳴り方をするのだが、調子の悪いときは全然ダメ。特に気温の上下(湿度にはあまり影響されないようだ)には敏感で、去年の夏の間はマーリンを片づけて別なスピーカーで聴いていたくらいだ。
家に帰ってCDを鳴らし「今日は調子がいいな」と思ったときは、小さな幸せを感じてしまう。逆に調子が悪いときは、意味もなく不機嫌になったりして…ホントに、なかなか手がかかるスピーカーである。