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DIN→RCAケーブル制作

●重要なお知らせ●
下で掲載されているDIN端子配線図、LchとRchの指示が入れ替わっていました。
正しくは、DIN端子に向かって右から「Lch+→Rch+→共通−」の順です。現在は正しい図に置き換わっています。
皆様にはご迷惑おかけして申し訳ありませんでした。(2001/04/05)

マジックの上で偉そうにしている、ネイト2


 以前中古で購入したネイムオーディオ社製ネイト2ですが、使っているうちに準正ケーブルの出来に若干疑問を持ち始めたので、ケーブルを自作することにしました。


準正(?)DIN→RCA変換ケーブル ネイト2リアパネル

 まず、ネイム準正のケーブルと、その端子の紹介。ネイムオーディオは、外部の接続にDIN規格(ドイツ工業規格)の端子を採用しています。この端子は、かつてのテープデッキ、あるいは現在のカーオーディオなどによく使われています。マイナス側を共通にして、端子内でプラス側の入出力を分けることが出来ますので、接続端子は一つで済むなど、いろいろとメリットもあるみたいですが、現在の家庭用オーディオで一般的に採用されているRCA端子と違うため、そのままでは他の機器と接続できません。
 ということで、あらかじめネイム製品には、DIN→RCAの変換ケーブルが付属しているのですが、どうもこのケーブル、造りがちょっと安物みたいで、特にRCA側のチューリップ(マイナス側)がちょっと緩目なのが気になります。これでは、せっかくのネイト2の実力もフルに発揮できないのではないかと考え、高品質なパーツを使ってケーブルの自作を決意しました。


 まず今回の作業で用意した材料。DIN規格5ピンオスプラグ×1、リン・エルカプラグ×2、リン・ブラックケーブル1m。熱収縮チューブ少々。
 念の為使った工具も紹介しておくと、まずカッターナイフ、これはしっかりと歯を折ってキレ味を確保しておくこと。それと、はんだごてとハンダ。ま、これは当然ですけどね。それとピンセットも使いました。なんせDIN側の接続部って、単線の接続を前提に作られてるみたいなんで、ブラックケーブルをつなぐには、ちょっと細目なんです。今回はそういった細かい作業に使いました。
 ちなみに材料の値段は、DINプラグが160円。ホントは金属製のモノが欲しかったのですが、秋葉原を捜した限りでは見当たらなかったので、安物のヤツにしました。別に品質面が気になる訳じゃなくて、安物のプラグはカバー後ろの穴が細いので、太めのケーブルが入れにくいんですよね。ま、ないモノは仕方ない。それとエルカプラグが、サウンドクリエイトで一つ1,000円×2。ブラックケーブルも、サウンドクリエイトで切り売り1m/1,500円。これは半分に切って使いました。ということで、材料の合計は3,660円でした。


ひん剥かれた、ブラックケーブル ネイムDIN端子、略図

 RCA側の制作行程については、ここでいちいち紹介しても仕方ないと思うので、いきなりDIN側の製作工程から。
 まず、ブラックケーブルの皮膜をカッターで丁寧に切り取ります。この際、中にあるマイナス側の線を切らないように注意して下さい。そして出てきた導線を2本に分けます。すると、中から白いビニールに覆われたプラス側のケーブルが出てきますので、これも中の導線を切らないよう、丁寧に白い部分を切り取ります。ちなみに、リンのブラックケーブルは、信号の流れに方向性がありますので、注意して下さい。皮膜に印刷されている文字の頭側が、入力側になります。普通のケーブルを自作するときは、接続時に注意すればいいことなんですが、今回の場合、作業中に注意しないと、後でやり直す羽目になります。そして、この状態のモノを2本作ります。

 図はネイム規格DIN端子(誤解を招きそうな表現ですが、端子は普通のDIN規格です。特殊なものではありません)の構造です。マイナス側は共通になりますので、マイナス側の導線2本を、依って1本にします。この際、各マイナス側をすべて依ってしまうと、DINコネクタのマイナス端子には多すぎて入りません。という事で、先程二つに分けたマイナスの導線の一つずつを依って一本にします。この太さでもちょっと厳しいのですが、まあ何とかなるでしょう(というか、何とかしました)。余ったマイナスの導線は、コネクタにつなぐ本線の根元に巻き付けておきました。


ハンダ付け終了 熱収縮チューブを噛ませたところ

 ハンダ付けをすると、こんな感じです。結構無理矢理の感もありますが…(^^; 。隣はそのハンダ付け部分を熱収縮チューブで処理したところ。
 詳しくは分からないのですが、DINコネクタの場合、この回りに金属のカバーをかぶせるので、その金属部分とマイナス側の線がシャーシアースと接触する可能性もあるかも、と思って一応カバーをかけておきました。


完成です 

 という事で、あとは付属のプラ製カバーをかけて(これが結構大変だったんだけど)完成です。出来上がってみると、DIN側のコネクタ回りを、熱収縮チューブでもう少し奇麗にまとめたかったな、とか、ハンダを使うのが久しぶりなんで、もうちょっと奇麗に付けたかったな、とか、至らない点も多少ありましたが、まあ、仕上がりには満足しています。作業時間は約1時間位でした。

 肝心の音質は、準正のケーブルに比べて「音がふっくらと力強くなった」という感じです。とりあえず今回の自作ケーブル、費用分以上の効果を得ることが出来ました。

 現在ネイムオーディオ用高品質ケーブルは、日本で手に入れることが困難になっています。もし、ネイムユーザーの方で準正のケーブルに不満がある人がいらっしゃれば、是非、ケーブルの自作にチャレンジしてみては如何でしょうか?。


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