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キャブタイヤケーブルで音質向上?

キャブタイヤとEXL−1

3.5スケアキャブタイヤケーブルと、マーリンEXL−1


 先程お亡くなりになった、オーディオ評論家の長岡鉄男氏は、スピーカーケーブルとして、キャブタイヤケーブル(強電用ケーブル)の音質を大変評価していました。一般的な高級スピーカーケーブルは、1m辺り数千円から数万円というプライスタグを付けていますが、キャブタイヤケーブルの場合は、1m辺り数百円で済みます。もしキャブタイヤケーブルの音がそんなに良いのなら、専用スピーカーケーブルの存在意義が根底から覆されてしまうことになります。
 という事で今回、キャブタイヤケーブルを実際にスピーカーケーブルとして使用されている方から特別にお借りして、自分のシステムで検証してみる機会を得ることができましたので、ここで簡単に紹介します。


キャブタイヤとリンブルー 

 まず今回用意したキャブタイヤケーブルの詳細から。このケーブルは2芯構造で、太さが3.5スケア。グレーの被覆には、MITSUBOSHI 12-3467 VCT 3.5・ 1997 と書いてあります。価格は1m/150円。ケーブルの長さは片側5.5mあり、これは私が普段使っているK-400の長さとほぼ一緒なので、比較には都合がいい長さです。
 ちなみに写真はリンブルー電源ケーブル(スピーカーケーブルではありません)との比較。被覆はほぼ同じ太さでした。


ネイト2に接続 EXL−1接続部

 試聴には、ネイト2・ミミック・EXL−1を使いました。ネイト2のスピーカー接続端子は、バナナプラグしか接続できませんので、秋葉原のパーツ街で売っていた一個200円位のバナナピンを使っての接続でした。
 尚、マーリン側はバイワイヤリング専用の接続になっていますので、普段私が使っているK-400の芯線を使って作成した特製ジャンパーケーブルで、ツイーター側からウーハー側を接続する方法を採りました。これは普段ネイト2でK-400を使っているときと同じ接続方法です。
 ちなみにこのケーブル、実際に普段使用されている方から借りてきた物なので、エージングについては、もう済んでいる物として考えます。


 早速音を出してみたのですが、このキャブタイヤケーブル、思ったよりきちんとした音を再生してくれました。基本的に、その辺の中途半端なスピーカーケーブルを買うよりも、ずっと優れた音質です。
 別にキャブタイヤが安く手にはいるといった事を除いて考えても、かなりの性能をもったケーブルだと思います。

 ただ、私個人的には、このケーブルを使い続ける気にはなれませんでした。ここからは普段使っているリンK-400(1m/4,000円)との比較になりますが、このキャブタイヤ、良くいえば素直な音がする、悪くいえば、やや下品な音を出すといった印象です。あくまでも比較論ですが、K-400に比べると、レンジがやや狭く、中域ちょっと下に頂点があるカマボコ型の音がするという感じでした。ま、それでも低域はあまり悪くはないのですが、高域でもうちょっと繊細な表現が欲しいと感じました。
 しかし、私が以前買ったパイオニア製スピーカーケーブル(1m/1,500円前後)や、オーディオテクニカ製ケーブル(1m/1,000円前後)、何処のメーカー製なのか分からない真田紐状のケーブル(価格不明、結構高そう)よりは、全然良い音がします。そう考えると、確かにコストパフォーマンス抜群のケーブルだといえます。

 結論としては、確かにCP比抜群で、長岡鉄男はきっとこんな感じの音が好きだったんだろうなぁ〜、という感じでした。
 価格も安いし変なクセも余り無いので、現在スピーカーケーブルで迷っている方は、一度試してみては如何でしょうか?。


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